少しは好きなことをしても罰は当たるまい。

昨日の「浪曲の庭」。すごく良かった。みんな節が安定していて、聞いていて心地良かった。三味線の力も大きいと、つくづく思った。次回は6月23日(日)午後3時からです。

あけて、今朝。午前中何気なくEテレをみていたら、押尾コータローのギター教室をやっていた。興味深気に見ていたら、洗濯物をパンパンやりながら、家内がしっとりと言った。「あなたも、少しは自分の好きなことをやったらいいのに。毎日、原稿ばかり書いて、宗派の仕事ばかりして、人として変だよ」

まったくその通りだと思う。少しは自分の好きなことをしても、世間から避難されることはないだろう。もとより、三年前から、私は生きていることが趣味みたいなものだと思っているのだが、やることすべてが坊主の生き方にダイレクトにつながっている必要はない。間接的につながることは分かっている。家内の言葉をありがたく受け取った。

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今日は「浪曲の庭」15時から。

ベ、ベンベンベン・・・。浪曲の三味線は、「あいじゃみせん」と言います。浪曲師の語りと本当に息があわないと、一つの浪曲になりません。一席三十分の芸ですが、息がぴったりあった時の30分は、話の中に入り込めます。

義理と人情の名作の数々をご堪能ください。

今日午後3時から、本堂で「浪曲の庭」です。(無料・予約の必要はありません)

日本浪曲協会会長の富士路子さんをトリに、4席おつきあいいただきます。あい三味線も名手のお二人。

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茶風林さんたちによる「朗読の会」と、「浪曲の庭」

4 月29日(火曜)は、15時から16時30分。本堂で、『浪曲の庭』! 無料。

浪曲師:澤 勇人/玉川太福/澤 順子/富士路子。曲師(三味線):伊丹秀敏/佐藤貴美枝 の豪華メンバーでございます。

5月5日(日曜)は、『声優たちによる 子供のための朗読の会』 無料。

13時から14時までは、幼児向け。15時から16時までは児童向け。 

主催の茶風林さんは、名探偵コナンの目暮警部。ちびまる子ちゃんでは長沢君やヒデじいの声でおなじみのベテランの声優さん。若手の声優さんたちを動員して楽しい会にしてくれます。お申し込みはトップページのメッセージフォームからどうぞ。

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切なる思いの移籍者

実家のご詠歌へ行ったら「見学の方が一人います。前にご詠歌をやっていたそうです」と言われた。嫌な予感がした。移籍組の人は前のところが嫌になって辞めることが多い。で、私に、前にやっていた所の先生がいかにひどいかを言う。そんなことを言われて喜ぶほど、私は単純ではない。「この人は、私が嫌になったら、また別の所へ行って、私の悪口を言うのだな」と思うからだ。

見学のWさんに「前はどこでご詠歌をやっていたのですか」と聞いた。答えを聞いて私は驚いた。私の知っているお寺だ。

しかし、そのお寺があるのは福島県双葉郡富岡町である。今もこれからも、そこに人はいない。町に住んでいる人もいない。もう帰ることができない原発避難地区だからである。Wさんはご主人と江戸川区に避難してきた。ご主人は体調を崩されて昨年末に亡くなった。ご主人が入院していた病院の裏のお寺が私の実家である。菊まつりなどで「このお寺でもご詠歌をやっているのか。そのうちにもう一度やってみようと思っていた」と言う。地元で根を張っているからこそ、こうした受け入れができるのだと思った。

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作詞、してみる?

先週のご詠歌葛飾大会の会場で、今日のクリストファー・クロスのコンサートのことを知った。一週間前だったのに席がとれたので行ってきた。夕べはミステリーを朝5時まで読んでしまったので寝不足だったし、心地よいサウンドに時々うたた寝しながらの100分だった。気持ち良かった。

時々耳に入ってくる英語の歌詞を聞きながら、「いい響きだな」と思った。来年デビューするミュージシャンの楽曲のために、いろいろな職業の人に歌詞を書いてもらいたという企画があって、坊主として書いてみないかと昨日話をもらったところだった。その点でも、とってもインスパイアーされるコンサートだった。

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『お坊さんも悩んでます。自分の「ご都合」と上手に付き合う43のヒント』 

  おかげさまで、初の電子書籍『お坊さんも悩んでます。自分の「ご都合」と上手に付き合う43のヒント』が発売です。ダウンロードでしかお読みいただけないのですが、これも時代のなせるワザであります。

 

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「あわわ」からスタートした

「お父さん、何時に出るの?」「何が?今日は夜のご詠歌まで、ゆっくり原稿に取り組むよ」「何を言っているの?今日は布教の養成所の講義でしょ」「へっ?」 台所のカレンダーには何も書いていないが、自分の手帳を見れば確かにその通り・・・。

ギャッ!あわてて着替えて、長男も受講生の一人なので一緒にと宗派の庁舎へ。あわわわわわ。

それでも楽しくこなして、車で帰宅して境内に乗り入れると、すれ違いに出て行こうとする車。長男と二人で車をおりると「あの、このお寺の住職さんですか?」「はい」「今、お伺いしたらおでかけしているとお聞きしたのですが」「はい、今帰ってきたところです」「この子がさっき幽霊を見て、呼吸困難になって、声も出なくなってしまったのですが、お祓いとかしていただけますか」とお母さんが小学生の女の子の背中を押す。

「そうですか。拝みましょう」と、少しお話を聞いて、すぐに着替えてお祓いの拝み。最後に光明真言を21遍一緒に唱えた。「すごく効果がある呪文だから、覚えておくといいよ」

本堂を出ながらお母さんが言った。「お布施はどのくらいお包みしたらいいですか」「ああ、いりませんよ」 

そして、女の子に言った。「これで、お化けが見えなくなると思うよ。一週間くらいしても見えなかったら、ポテチとかチョコとか、仏さまに『ありがとうございました』ってお供えしてね。自分のお小遣いで買うんだよ」  声も出なかった女の子は、笑顔で帰って行った。  

そのまま夕飯を食べて夜のご詠歌。--普通にある、町中のお寺の住職の一日にしてはいろいろあったが、まあ、よくある一日ではある。

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固い約束、石山寺の・・・

 いつか夫婦になろうと誓った二人・・・・・・「固い約束 石山寺の 鐘の響は 変わっても 変わらないのが 二人の契り」

固い約束で石山寺につなげ、お寺の梵鐘のひびきから、諸行無常へ持っていき、それでも変わらぬのが二人の愛だと持っていく--この気の効いたセリフは、浪曲をきいておぼえた。

明日は結婚式の仲人。披露宴の冒頭の挨拶で使おうと思った言葉だが、以前使ったことがあるのを思いだした。一度使ったものをまた使わなければ挨拶できないほど、頭は堅くなっていないと思うし、なにより、以前「固い約束、石山寺の・・・」とやった時、参列してくださった方の誰一人としてわからなかったようなので、カット。あはははは。

今日書いた挨拶の原稿を、明日読めば、聞いてる方は昨日作ったお弁当を食べさせられているような気になる。だから原稿は書かない主義なのだが、それでは妻が納得しない。私が失言することを恐れているのだ。だから、家内を安心させるために原稿を書いて目の前で読んで聞かせた。安心したらしい。うはははは。

 

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口を大きく開けて「ア」

今日は葛飾のご詠歌大会の講評役。ご詠歌をやっている方は、お年寄りが多い。唱える自信がないからだと思うのだが、どんな言葉でも、ほとんど同じ口の大きさで唱える方がいる。おそらく自分で聞いていても、発音の明確度は低いだろう。発声練習のような口の開き方をすれば、ご詠歌の曲をおぼえるのが早くなるのは、私は経験上知っている。

だから、デリカシーのない言い方をしてしまうのだろうか。「あ・か・さ・た・な・のア行の言葉を唱える時は、口を大きく開けてみてください。入れ歯が落ちることなんか気にしなくていいんです」--私のこの言葉を聞いて、会場で「失礼ね」という声が聞こえたそうである。今後、入れ歯が落ちる譬えは、封印しよとう思う。「ノドチンコに夕日が差し込むくらい、大きく口を開けてください」ではどうだろうか。・・・ヤッパ、駄目か・・・。

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愛の力

密教では愛の力をマイナスには考えない。それはそれは莫大な心的エネルギーだから、方向転換さえすれば、すごい力を発揮するというのだ。それう愛全明王という仏で現す。手に弓矢を持っているのは、まさかキューピットではあるまいが、なんとなく愛(相)通じるところがあっていいなと思う。

月末までで良かった原稿が仕上がった。これで、次の宗派の雑誌の校正に取りかかれるが、同時進行で「2200字の原稿を50本」に着手しないと間に合わない。ぐははは。6月までは気が抜けない日々が続くことになる。愛全明王に少し力をもらおうと思う。以前描いたオリジナルの下絵を探していたら、ひょんなところから出てきたので、軽い気持ちでアップします。

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