やるなら若いうち
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講員(ご詠歌をやる人をこう呼びます)さんは、難しい曲に四苦八苦。そりゃそうです。譜面を見ながら唱えるなんて普通はやりませんものね。加えて、鈴鉦の所作記号も見てちゃんとやらないといけない。
ご詠歌って同時にやることが沢山あるんです。
①音程②音の長さ③所作④コブシのような唱える技術、そして⑤歌詞をどう自分の声で唱え上げていくか、歌詞の内容をイメージする--これだけの事を同時にやるのですから認知症防止にはもってこいです。
講員さんは、それをやるのに四苦八苦ですが、お伝えするこうちらも全身全霊で聞き、見て「何故できないのか」「どうすればできるようになるのか」「今日の練習の中にどんな仏教の教えを組み込むか」などを考え続けます。2時間のお稽古が終われば双方ともクタクタです。
「ご詠歌をやってみませんか」と色々な方に声をかけると何人からの方が「まだそんな年じゃないですから」とおっしゃいます。「やりたくありません」という事を婉曲に言っておられるのかもしれませんが、……もし、やるのなら早いほうがいいです。そんな簡単じゃありません。
なにより、仏教の考え方を知るのは早いほうがいいです。仏教は予防医学みたいなもので、困った時ではなく、困らないために知っておいたほうがいいことの宝箱なのです。
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