時空と風光と十二天

時間と空間……「時空」ですね。

情緒的に言えば、時間と空間のことを日本人は「風光」と表現してきた……そう表現した詩人がいます。風が空間を、光が時間を表現しているのだろうと……。

仏教ではこれを12天として表します。
二次元の平面として北・北東・東・南東・南・南西・西・北西で、周囲ぐるりという「四方八方」の八方。
これに、上下が加わって、全部で十方(じっぽう)で三次元の「空間」を表します。それぞれに○○天という神さまが配当されています。
時間は、日天と月天の二人があてられます。昼と夜で時間を表しているんです。

 時間と空間にすっぽり包まれている私たち……。普段はあまり意識することはありません。
 しかし、どこかの場所で、何か真摯な取り組みをする時に、その場を護り、取り組みの間の時間が充実せんことを願ってきた、そんな人々が育んできた概念です。

 今日は今年最後の写仏の会。お手本は、「上」を担当する「梵天」。歴史的にはインドのバラモン教の最高神(宇宙の根本原理)のブラフマンが、「上方」の守護として仏教に取り入れられました。

 家の天井、屋根、空……今日は上を見上げてみませんか。葉っぱのフレディに会えるかもしれませんよ。
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