友々素敵

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東京都議会議員選挙で民主が第1党に

2009年07月13日 22時16分06秒 | Weblog
 東京都議会議員の選挙で民主党は第1党となった。ほとんどの選挙区で民主党候補がトップ当選を果たした。民主党の新人2人がトップで当選している選挙区では現職議員が2人落選しているから、新しい人に託したいという気持ちが有権者に強く働いたのだろう。口の悪い私の友人は「65歳以上の年寄りは選挙なんかに出ちゃーいかん。若い者に任せないとダメだ」と言う。

 地方都市の市長は実績のある中年以上の候補が当選するのが常だったけれど、奈良市長選では民主党推薦の33歳の新顔候補が自民党衆議院議員を破って当選している。千葉市でも三重県松阪市に続いて31歳の市長が誕生している。有権者は、若いから経験がないからとマイナスには考えなくなってきた。むしろ、若い人はしがらみや馴れ合いがなく、エネルギーに満ちていると判断している。変革を望むなら若い人の方がやってくれそうだというのだろう。

 麻生首相は「都議選と国政選挙は関係ない」と言っていた。自民党幹部すら「そんなことを言っていけない」と発言している。麻生さんは状況が見えないのか、見ようとしないのか、それとも見ているけれども本当に関係ないと思っているのか。麻生さんを「相当図太い人だね」と言えば、「鈍いんじゃないのかな」といった会話が聞こえてきた。「解散の時期については、しかるべき時に私が決める」と言い続けてきた麻生首相だが、とうとう今月21日に解散し、来月30日を投票日とすることを公表した。

 自民党内部からの麻生おろしや公明党や自民党長老たちの引き伸ばせ論からすればやむを得ない策だろう。都議選や解散時期ですっかり影が薄くなったけれど、「臓器移植法の改正案」が参議院でも可決され、子どもからの臓器提供にも道を開くことになった。政治の世界が大きく変わろうとしていることは確かだけれど、人間の本質的なあり方までもドタバタの中で軽く扱われているように思えてならない。

 私のまちにある真宗大谷派の寺で出している会報に面白い記事が載っていた。「AがBに暴力を加えたために人間関係が崩れた場合、多くはAが何をしたかを重視して、Aの責任を追及します。しかし、ポリネシアでは加害者Aと被害者Bだけでなく、周りの人たちもどういう態度だったのか、両方の家族、友人、近所の人も集まり、間の人望のある人が立会い、それぞれの責任について話し合い、解決を目指します」というもので、筆者は「現代のように何事も正義と悪に分けて、裁判や力で悪を屈服させようとする方法ではありません。むしろ原始仏教の『縁起』という考え方に似ています」と結んでいた。

 さて、都議選で躍進した民主党はいっきに衆議院選挙でも大勝利を収めたいのであろうけれど、どんな政策を掲げて選挙に臨むのか、内部でしっかりと議論を重ねて欲しいものだ。麻生首相が「政権交代は目的ではない。どんな政治を民主党は目指すのか」と発言していたが、的を射ていると思う。他人のことはよく見えるようだ。
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