友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

悲しい恋の物語

2009年07月07日 19時10分47秒 | Weblog
 7月7日は七夕で、悲しい恋の物語の日である。私たちの祖先、アジアの農耕民族は、農業の手順を季節ごとに行事を行なうことで受け継いできた。節句はそうした行事であり、七夕も5節句の1つである。七と夕と書いて七夕と読ませるのは、「たなばた」という行事を7月7日と定めたことに由来するのだろうと推測しているが、事実はよく知らない。

 七夕の物語は中国も日本も織姫と夏彦(あるいは彦星)の物語である。織姫は大変な機織りの名手で働き者だった。また、夏彦は牛飼いでこれまたよく働く男であった。織姫の父、天帝は愛し合う二人の結婚を許したが、結婚した二人は怠け者になってしまった。そこで天帝は二人を引き離し、1年に1度だけ会うことを許した。これが物語の大筋である。働き者の二人が結婚して床を共にするのだから、しばらくは怠け者になるのは当然な気がする。天帝も少し長い目で見てくれればよいのだが、それでは悲しい恋の物語にならない。

 愛し合っているのに、いや愛し合っているがゆえに悲しい結末になっていく悲恋物語が日本のテレビドラマからいつの間にかなくなってしまった。ところが韓国ドラマはこの悲恋物語が中心で、おばあちゃんたちがラジオで聞き映画で見ていた『君の名は』を思い出す。実際には、ラジオも聞いていないし映画も見ていないが、確かにそんなブームがあったことは覚えている。

 カミさんが今、夢中になっているドラマ『スターの恋人』を私も時々一緒に見るが、主演女優のチェ・ジュウさんがいい。ブームになった『冬のソナタ』で始めてこの女優を見たけれど、あれから何年か経ているはずなのに、全く変わっていないように見える。いや、女優としての演技はさらに磨かれた気がしてならない。チェ・ジュウさんのどこがすごいかと言えば、今、笑っていたのに、たちまち泣き顔になれる、逆な場面もあったかもしれないが、顔の表情、額や眉や鼻や唇のほんの少しの変化で、それを表現できることだ。多分、本質的にはお茶目でちょっとおっちょこちょいなのだろうと思うけれど、そこがまたとても可愛いから彼女が好きになる。

 ブームになるような映画とかドラマが生まれる時は、それを象徴するようなスターがいるものだ。『スターの恋人』は韓国ドラマらしい人物設定で、主演女優のチェ・ジュウを巡って、1)不治の病気を持った初恋の人、2)次第に彼女に惹かれていく貧しい文筆家、3)彼女を守ろうとする大金持ちの実業家の3人が張り合う。彼女は貧しい文筆家に愛を抱くのだが、そこが韓国ドラマらしくすんなりとはいかないし、いかせない。ハラハラドキドキしながら、えっとか、そうなんだとか、違うだろうとか、ブツブツ言いながら見入ってしまうようにできている。

 私の関心は、それでいったいどういう結末にするのだろうということに尽きる。
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