昨日、民主党の小沢一郎代表と麻生太郎首相との始めての党首会談が行なわれた。会談で、小沢氏は追加経済対策を実施するための第2次補正予算案を今国会に提出するように求め、麻生首相は提出を明言しなかったので、会談は物別れに終わった。このため、民主党は今日の参議院外交防衛委員会で予定されていた「新テロ対策特別措置法改正案」の採決に応じないと決めたと、今朝の新聞は報じていた。
小沢氏が「首相が衆議院選挙より景気対策だと言ったのは国民に対する公約ではないか」と不満を述べていた。それは一理あるとしても、提出しないなら特別措置法改正案の採決に応じないというのではこれまでどおりの国会戦術と同じだ。国民には、麻生首相の言う「2次補正予算案と給油新法改正案は全然関係ない」の方が理屈に合っているように見える。
国民が願っているのは、政府提出の法案の一つひとつについて、民主党はこう考えるといった論戦を国会で展開してくれることだ。法案のどこにどのような問題があるのか、きちんと解きほぐしてくれるならば、たとえ、国会で自民・公明の賛成多数でものごとが決まっていったとしても、次の選挙では逆転もあるかもしれない。民主党は支持率が下がる一方の麻生内閣をいっきに解散に追い込み、衆議院選挙で多数を占めたいのだろうけれど、このところの地方の首長選挙の結果を見ると、決して民主党に追い風とはなっていない。
民主党の人気がないのは、民主党が一体どこへ向かおうとしているのか、国民にはよく見えないからだと私は思う。アメリカの大統領選挙でのオバマ氏の発言は明快だった。ブッシュ共和党政権の大企業優先の市場主義を批判し、イラク戦争にも終止符を宣言した。しかし、ブッシュ大統領も就任当時は「新しいアメリカを創る」といった趣旨の演説を行っていた。ブッシュ氏の個人的な信念・思想とオバマ氏のそれとは大いに違うから、オバマ政権は「ブレない」だろうと言う人は多い。けれどもオバマ氏のブレーンには新自由主義の経済政策に立つ人も多いのだ。
歴史は揺れながら結果的にはその都度、「現在」を形成してきたし、これからも変わることはないだろう。世界全体は資本主義をベースに国家あるいは国家連合のコントロールが強化される方向へと流れていくのだろうが、それが人間の求める社会なのか、これは生きてみなければ誰にもわからない。
小沢氏が「首相が衆議院選挙より景気対策だと言ったのは国民に対する公約ではないか」と不満を述べていた。それは一理あるとしても、提出しないなら特別措置法改正案の採決に応じないというのではこれまでどおりの国会戦術と同じだ。国民には、麻生首相の言う「2次補正予算案と給油新法改正案は全然関係ない」の方が理屈に合っているように見える。
国民が願っているのは、政府提出の法案の一つひとつについて、民主党はこう考えるといった論戦を国会で展開してくれることだ。法案のどこにどのような問題があるのか、きちんと解きほぐしてくれるならば、たとえ、国会で自民・公明の賛成多数でものごとが決まっていったとしても、次の選挙では逆転もあるかもしれない。民主党は支持率が下がる一方の麻生内閣をいっきに解散に追い込み、衆議院選挙で多数を占めたいのだろうけれど、このところの地方の首長選挙の結果を見ると、決して民主党に追い風とはなっていない。
民主党の人気がないのは、民主党が一体どこへ向かおうとしているのか、国民にはよく見えないからだと私は思う。アメリカの大統領選挙でのオバマ氏の発言は明快だった。ブッシュ共和党政権の大企業優先の市場主義を批判し、イラク戦争にも終止符を宣言した。しかし、ブッシュ大統領も就任当時は「新しいアメリカを創る」といった趣旨の演説を行っていた。ブッシュ氏の個人的な信念・思想とオバマ氏のそれとは大いに違うから、オバマ政権は「ブレない」だろうと言う人は多い。けれどもオバマ氏のブレーンには新自由主義の経済政策に立つ人も多いのだ。
歴史は揺れながら結果的にはその都度、「現在」を形成してきたし、これからも変わることはないだろう。世界全体は資本主義をベースに国家あるいは国家連合のコントロールが強化される方向へと流れていくのだろうが、それが人間の求める社会なのか、これは生きてみなければ誰にもわからない。