友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

アメリカ大統領選挙

2008年11月03日 20時09分00秒 | Weblog
 アメリカの大統領選挙がいよいよ明日、11月4日に迫った。アメリカから始まった世界金融危機が劣勢だったオバマ候補を優勢に変えたのは誠に皮肉だ。イラク戦争とアフガン戦争、これと平行して自由な市場経済を重視し、規制緩和と企業優遇を推し進めたブッシュ政権が生み出した結果だ。さらにブッシュ政権は金持ちや企業が富めば、そこから滴り落ちる富で全体が潤うと考え、巨額の公的資金を金融界に注ぎ込もうとしている。

 ブッシュ政権が自ら過ちを犯したウォール街の救済策を打ち出した時、人々は「NO」とデモ行進もした。オバマ候補がこの金融危機にどのような政策で臨むのかということよりも、少なくともブッシュよりはマシと感じているのが一般的なアメリカ国民のようだ。毎回、アメリカの大統領選挙で思うのは、なんとまあ不思議な選挙のやり方かということだが、それだけ、日本の選挙の仕方に染まり切っているということなのだろう。

 オバマ候補は全く無名に近い存在であったのに、正しくアメリカンドリームを自らが身を持って示している。きっとそれがアメリカ人に受けるのだろう。私は英語が苦手なので、オバマ候補の演説を正確に理解できていないけれど、歯切れがよく聞いていても気持ちがよい。キング牧師が演説した時のように、同じ言葉を3度繰り返す話法は気付かないうちに言葉を覚えてしまう。マケイン候補の演説よりも声もいいし、迫力がある。アメリカ人ならきっとオバマ候補にアメリカの8年間を託しても良いと思うのではないか。

 オバマ候補が大統領になった時、狂信的な白人主義者がケネディ大統領暗殺のような事態を起こさないかが一番危惧される。アメリカに長く住んだことのある人の話では、アメリカという国は誠に不思議な国だそうだ。確かに移民の国なので、移民してきた人々の故郷の慣習がそのまま残っていたりする。古くからのものを大事にしているのに、そういう人々が一緒になって暮らしているのに、黒人に対しては歴然とした差別が存在するそうだ。黒人を人として見ない風習と価値観が白人には流れているのだ。

 彼の話では、労働者と経営者は住む地域も違う。お互いの街に入り込むことはないそうだ。労働者が経営者を恨んでいるわけではなく、「彼らは頭がよく、努力しているからその地位にある」と認めているのだ。だからこそ、労働者の中からお金持ちになる人が生まれるアメリカンドリームを夢見ている。そうしたアメリカンドリームが時々生まれることが、労働者が働き続ける地盤ともなっていると指摘する。

 けれども、黒人に対しては説明しにくい特別な感情が白人にはあるというのだ。そうした白人主義者をも熱狂させる新しい大統領にオバマ候補がなるのであれば、やはり時代は確実に新しい時代新しい世界に突入していると思う。 「TIME FOR CHANGE」「CHANGE AMERICA」。

 どうなるのかな、3ヵ月後の2月4日は?
コメント (2)
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