1月22日(土曜日)、メイプルホール小ホールで市民医療講座を開催しました。会場の収容人数100人を超える参加があり、白内障についての関心の高さを感じました。
【司会】 市立病院 眼科主任部長 西 泰雄医師
【講演】
・「白内障とは」
(市立病院 眼科医長 淺川恵美医師)
・「白内障の手術の実際について」
(市立病院 眼科医長 金山慎太郎医師)
淺川医師は講演の中で、「白内障は加齢により、誰にでもなる可能性があります。個人差はありますが、50歳、60歳代で10人に5人、70歳代では10人に8人、80歳以上ではほとんど全員がかかるといわれています。また、白内障の症状は、加齢により水晶体が濁り、硬くなることで、ピントがあわなくなり、視力が低下します。」との話がありました。
金山医師は講演の中で、「また、白内障は命には別状ありませんが、重症化すると、患部が固くなり手術時間も長くなります(現在、手術時間は、片目で約15分間です。)。また、我々の眼は、日常生活で遠方・中間・近方など多才に焦点をあわしています。眼内レンズ(白内障手術に使用する水晶体の代わりに入れるレンズ)も、単焦点レンズ以外に、多焦点レンズも開発されています。」との話がありました。
西医師の講演では、「市立病院での白内障手術件数は、年々増加しています。今の手術待ち期間は、約4ヶ月となっています。多くの患者さんに早く手術をするために、市立病院では病診連携をすすめています。逆まつげ、結膜炎など軽い症状の方は、自宅近くの眼科医院をかかりつけ医としてください。」とのお話がありました。
会場からの質問では、
【質問】「かかりつけ医から、あと数年後には、白内障の手術が必要になるといわれましたが、今日のお話では、重症化する前に手術を受けたほうがよいのであれば、今すぐ手術を受けたほうがよいのか。」
【回答】「現在の日常生活で、視力低下が支障ない範囲であれば、定期的にかかりつけ医の検査を受けて、白内障の手術の時期を相談してください。」
など、3人の眼科医師が一つずつ丁寧に応えていました。
