三田市は今年3月から10月にかけて「人権ミーティング」を開催する計画を立てている。最初は3月12日(土)午前10時~12時となっている。その案内は市内すべての小学校・中学校・高等学校・特別支援学校、すべての小学校と中学校のPTA、三同教各組織、会場周辺の小学校・中学校の児童生徒にチラシを配布、など何万枚のチラシを配布したことだろう。
この「人権ミーティング」の「趣旨」は:
「人権のまちの実現をめざし、三田市人権のまちづくり推進委員会が市に対して2回の提言を行った。第2期の提言では、多くの市民と一緒に人権のまちづくりを進めることが重要だとして、人権ミーティングを行う。この人権ミーティングでは、当委員会がこれまで検討してきた提言内容について市民に説明し、意見をいただくと共に、市民の人権侵害の状況や市に必要な人権施策について話し合いたいとおもいます」
としている。
私は2月25日(金)午後7時から開催された「三田市人権のまちづくり推進委員会 A分科会」を傍聴した。その分科会では3月12日の「人権ミーティング」の開催の仕方について検討がなされていた。この委員会分科会は、2名の学識経験者と5名の市民から構成されてる。
このミーティングでは、委員会による提言内容の説明・質疑応答の後、グループに分かれ、グループごとに「討議」されることになっていた。
ここでは、
① 提言内容について(感想・意見)
② 自分や家族、知人を取り巻く人権状況について(人権侵害の実態等)、気になる人権課題など
③ 課題を解決するために、市に必要な人権施策とは(施策提言)
について、討議することになっていた。
ところがなんと、このグループに分かれての「討議」では、①より②を重点に意見を出していただくこととなった。
「提言書について『意見をいただく』と共に、人権侵害の状況や必要な人権施策について話し合う」となっていたのに、いつの間にか「提言についての意見や話し合い」が軽視されてしまった。
私の所属する常任委員会の説明とも違う。せっかく市に「提言」され、わざわざ「市民の皆さんに議論していただきたい」とまでしていたのに、提言書についての議論は軽視されている。一体どういうことだろうか?
2つ目に不思議なこと。
これだけ全市的に宣伝をしながら、人権ミーティングへの参加者を僅か「35名~50名」と予測していることである。
「人権三田」2月15日号で全市的に参加の呼び掛けとしているだけでなく、三田小・八景中・狭間小・武庫小・狭間中・弥生小・冨士小・冨士中へチラシを配布など、これだけの宣伝をしながら、当日の参加者をこれだけの小人数しか予測しておらず、また資料もそれだけしか準備しないようである。
6月以降のミーティング開催地域としては
「ウッディ市民センター」: 対象地域をウッディタウン
「広野市民センター」: 対象地域を広野・本庄・藍
「有馬冨士共生センター」: 対象地域を三輪・小野・高平
としている。いずれの会場も数十名規模を予想しているのだろうか?
推進委員会自身は一体何を目的に「人権ミーティング」をしようとしているのだろうか?
「三田市人権のまちづくり推進委員会 A分科会」を傍聴しての率直な感想。