野田市の議場にて
議員になって初めて会派としての視察を2月9日・10日の1泊2日で千葉県の3市へ伺いました。
全国で最初に「公契約条例」を制定し今月1日施行した野田市には全国からすでに210件もの問い合わせと、4月までに110件の視察が予定されています。
私たち三田市の日本共産党市議団として視察に伺った日には、北海道の旭川市から、京都の亀岡市からいずれも共産党の議員が一緒に説明を受けることとなりました。
三田市では今、「まちづくり基本条例」制定に向けて市民・職員・議会の3者がそれぞれの立場で議論していますが、野田氏の「公契約条例」の目的に「市民が豊かで安心して暮らすことのできる地域社会を実現する」としており、今回の説明で、改めて市民生活向上のためにも「公契約条例」の必要性を強く感じました。勿論、本来は国が「公契約法」の制定をすべきですが。
野田市からは、三田市にも「野田市公契約条例」の条文や関係資料、「三田市でも公契約条例の制定」を呼びかける文書が既に贈られていることが分かりました。
この日は、翌日訪問予定の「佐倉市」に移動し、駅近くのホテルに泊まりました。近くに食べるところが少ないと聞き、途中の駅で「狐そば」の立ち食いで夕食となりました。なんと質素な夕食でしょう。(私だけは、これだけでは翌朝までもたないと、一旦ホテルのチェックイン後一人でラーメン屋さんへ行ってきました)
佐倉市健康こども部健康増進課 池田主査のお話と説明を聞く私たち(私は撮影中)
2期目で副議長をされている共産党の兒玉 正直さんから、市の歴史を含めたごあいさつをいただいたのち、池田主査からは、「新生児第1子全数訪問」の取り組みについて詳しく説明をいただきました。池田さんはこの仕事を続けて20年のベテランです。
全数訪問の中で、子育ての悩みを聞いたり、とかく孤立しがちの若いママを励まし、少々問題だったとしても自己肯定感を持っていただけるよう「大丈夫だよ!」とメッセージをたくさん伝えておられます。その取り組みを続け、「児童虐待防止活動」にもつながってきています。
市内在住の石塚時男さん(91歳)から、「すべての子どもたちの健やかな成長を願って」と寄付をいただいた資金で「うたいましょう」との「子守唄」や「童謡」の歌集が、市長の「お誕生日おめでとうございます」との直筆メッセージプレゼントと共に、すべての赤ちゃんに渡されていることには感動しました。
我孫子市の「公募債」取組をTVで放映 我孫子市議会議場のモニターに映る3人
3か所目の自治体は、我孫子市です。ここでは、欲張って2つの内容について説明を受けました。
1つは、「補助金の公募と市民審査」について
2つは、「住民参加型市場公募債」”オオバンあびこ市民債」について です。
1つ目について、「既得権を一切なくして市民による審査」と「3年ごとに全て白紙に戻す」補助金募集によって、市民活動への公平な補助が実現できているようです。(ただ、これによって、新たな公募申請があまり増えていないことが気がかりです)
2つ目については、国債の利率を下回る「市民債」の発行で、利用目的が明確になること、市政への市民関心が高まり、その上で自分の利益にもつながることなど、当初の不安(売れ残るのではないか?)をよそに、目標額の5倍もの応募があったようです。「自然を守りたい」という市民の気持ちと、「何としても自然を守る」という市の目的に共感した市民との協同の取り組みです。はたして三田市では、このように市民へ強くアピールできるもの、市民が共感してくれるものがあるのか?
やはり、ここでも議場には関心があり、新しい取り組みを見せていただきました。同時インターネット配信を職員自身で行い、翌日には市民はインターネットで議会を見ることができます。また、議案の賛否は「起立」ではなく、手元のスウィッチで賛否を示し、それが議場の大型モニターに映し出されたり、議長も卓上モニターで正確に賛否の数を確認できるなど、最新の設備がなされていました。千葉県でも、この設備は2つの自治体だけだそうです。
視察をするにあたっては、議会事務局の森さんには大変お世話になりました。また、伺いました3市の職員の皆さんには、温かくご協力をいただき、心より感謝しております。大変参考になり、今後に生かしていきたいと思います。時間があればもっともっと現場の実情もつかみたいところでした。
一人ひとりの議員の手元にあるボタン 質問席に立つ私