「子ども・子育て新システム」という新制度の子育て制度が子育ての現場に混乱をもたらしかねない事態になろうとしています。
三田市においても昨年度に2回、この4月から今年度も6回の審議会が予定され、政府が実に細かく計算した数字・分類により、子育てを体系化し、無理やり振り分けをしようとしています。
現実にはいまだに政府自身も見通しが持てていないと思われる政策を現場に当てはめ、現場は未完成な制度を押し付けられ、無理やり計算上の数字をひねり出して「子育て・保育」を型にはめようとしています。
三田市においても効率優先で数字上の評価がまかり通り、市民生活を支える本来業務を遂行できるのか、心配な状況となってきているのではないでしょうか。
通常業務に加え、未完成な新制度を無理やりあてはめようと計画づくり・制度づくりをしようと、職員は追い立てられているようです。
今日、今年度1回目の「三田市子ども審議会」が開催され、25名(うち1名は欠席)の審議委員により、審議がなされました。といっても行政(コンサル業者も加わった)によって作成された資料の説明が2時間の審議時間の半分以上費やされました。しかも、審議委員から指摘がありましたが、その資料が審議委員に届けられたのはわずか3日前。これでは審議会に臨むための勉強や検討を行い、意見の用意する時間も取れない旨の指摘と、少なくとも1週間前には届けてほしいとする希望が出されました。これはごくごく当然のことです。
私自身も別の審議委員をしていますが、やはり責任をもって審議するためには十分時間の保障が必要です。
私を含め、11名の傍聴者が当日渡された資料と行政当局による説明、審議委員の審議内容を必死の思いで理解しようとしましたが、消化不良の状態です。
「賢い人たち」が作成した制度をどれだけの国会議員が理解して賛成したのでしょうか?それを具体化するのが自治体であり、その制度に当てはめられるのが子どもたちであり、その親たちです。
「保育のニーズ」を数値化し、振り分けていく。まるでブロイラーに入れられた鶏が選別されて出荷を待っているような感じを受けました。命ある子どもたち、未来ある可能性の生きた子どもたちがもののように振り分けされて「保育」されようとしています。