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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

尾花沢

2019年05月16日 | 日記

尾花沢での体験ふたつ。タケノコ掘り、蕗の葉の間に頭を出した孟宗竹。借りたクワで根本めがて振り下ろす。こうして採ったタケノコ3個。持ち帰ってすぐに灰汁抜き。先端をカット、根本の土をタワシを使って洗い落す。皮を、2、3枚むいて水を張った鍋に入れ、あく抜きを入れて静かに煮立たせる。一晩おいて調理。これから出る山の根曲がりは、何度も採ったことがあるが、竹は孟宗竹を自分の手で掘り採ったのは、初めての体験だ。ひと冬家で保管したヤーコンの芽を今年も植えてもらった。もう親せきの畑に頼むのは今年が最後である。

尾花沢は奥の細道で芭蕉が、この地の紅花商人で俳人の鈴木清風を訪ね、10泊したことで知られている。ここは最上三十三観音の25番札所である。慈覚大師がこの地を訪れ、害虫の被害に苦しんでいる農民のためにその駆除を祈願して観音さまを安置したのが由来とされている。芭蕉がこの地を訪れたときは、この寺の大改修を終え、芭蕉主従の宿として選ばれた。尾花沢に逗留する芭蕉にとって、清風の居宅は商家で人の出入りも多く、旅の疲れを癒すには向いていないと判断されたのであろう。

この養泉寺からは、北に鳥海山、西には月山、葉山の山並みが見渡され、高台で風の通りもよかった。私は尾花沢に行く度にこの寺の近くで味噌屋を営んでいるk麹屋さんに寄って味噌を買う。小さな味噌屋さんだが、手作りのおいしい味噌は忘れがたい。この麹屋さんの南に薬師堂があり、その跡を利用した料亭薬師園があった。ここに行ったことはないが、ここの娘さんが画家となって、山形で妻と太極拳の仲間であった。尾花沢とのつながり深いものがある。その名は今川夕子、絵は最上川の絵を描きにこの地を訪れた小松均に師事、京都の小松家に入って内弟子となった。

親せきの家で、錦鯉を趣味としている人がいる。池に飼っている鯉は、年々大きくなり、悠々と泳いでいる。空には吹き流しの鯉のぼりが泳ぎ、池には本物の鯉が泳ぐ5月の晴れ間である。

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