百花繚乱
2019年05月09日 | 花
朝、カメラを片手に、散策すると先ず目につくのは咲き乱れる花々である。長かった10連休が明け、山にも里にも多様な花が咲く。花を見るのが嫌いなわけでないが、これほどどももかしこも花だらけになると、少し飽きのようなものが来る。咲き初めに覚えるあの感動はもう去っている。だが、牡丹の妖艶な花を木一ぱい咲かせる姿を見ると、さすがは百花の王という感じがする。
牡丹 皮日休
残紅落ち尽くして始めて芳を吐く
佳名喚びて百花の王と作す
競い誇る天下無双の艶
独り占む人間第一の香り
唐末の詩人皮日休の牡丹賛歌である。すこしオーバーな表現は、中国特有の手法として見るべきだろう。この妖艶は花を、楊貴妃の豊満で婉麗な容姿に比されるのはむべなるかなというところか。