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みけの物語カフェ ブログ版

いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください。

0590「しずく33~執行」

2019-07-04 18:33:42 | ブログ連載~しずく

「私のこと嫌(きら)いって…。どうして、そんなこと言うの?」
 月島(つきしま)しずくは、何がどうなってしまったのか混乱(こんらん)していた。水木涼(みずきりょう)は、そんなしずくを見て嬉(うれ)しそうに笑(わら)った。その顔は、いつも見せてくれる笑顔だった。しずくはホッとして、
「冗談(じょうだん)なんでしょ? もう、ふざけすぎよ。私…、私――」
「ねぇえ、こっち来なさいよ。そばでよく見て。この上は、きっと見晴(みは)らしが良いはずよ」
「えっ? もう、いい加減(かげん)にしてよ。早く学校(がっこう)行かないと――」
 その時、学校の鐘(かね)がかすかに聞こえてきた。しずくは学校の方へ目をやった。涼は、失敗(しっぱい)をしてしまった子供(こども)のように、「あっ、学校始まっちゃった。遅刻(ちこく)になっちゃうぅ」
 いつもの涼なら、そんなしゃべり方はしないはず。涼がまだふざけているので、しずくは怒(おこ)った顔をして言った。「私、もう行くから!」
 しずくはそう言うと、引き返(かえ)そうとした。――が、身体(からだ)がまったく反応(はんのう)しない。振(ふ)り向くことも、足を動(うご)かすこともできないのだ。涼は、もがいているしずくを見て、
「誰(だれ)が、帰っていいって言ったの? まだ、お話しは終わってないのよ。これからが肝心(かんじん)なところじゃない。――あーあ、どんなすごい娘(こ)かと思ったら、これだったら私一人で充分(じゅうぶん)じゃない。さあ、これから、あなたを、処刑(しょけい)して、あ・げ・る」
<つぶやき>身動(みうご)きができなくなったしずく。これからどうなっちゃうの? 誰(だれ)か助(たす)けて!
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