身勝手な言い分だが

今進めている仕事が上手く行けば自分には出来る限りの事をしないといけない友人が居る、自分よりずっと若いがどう言う訳か随分と助けてくれた、しかし今彼は零落し離婚して子供とも離れてしまって居る、最後に連絡があったのは長野県の小さな村で農業に付いていると言ってきていた。
言ってみれば私は彼を踏み台にして生き残った様なものなのだ、無論自分も酷い状況なのだが取敢えず会社を存続させてなんとか最低限の生活をしている、
まず自分が生き延びるのが先決だがもし生き延びられて余裕が出たら是非彼にはもう一度浮上してもらいたい、
我々夫婦が此れから必要な金額はそう多くはない、安心して暮らせればそれでいいのだ、事業がある程度軌道に乗れば彼に任せることが出来れば少しは自分の心の免罪符になる、無論それで全て許されると言うことではないができる限りの事はしなくてはならないと思っているのだが中々立ち直れない。
思えば多くの人達に支えられて今までやって来た、此れからも色んな人達に支えられて行くのだろう、事業をなんとか継続するにはやはり自分だけ儲かると言うのでは長続きしない、よく言われる様なかっこいい話ではなく互いに儲けが無ければやってゆくのは難しい、会社は利潤をもって良しとするのは当然だし利潤が無ければ継続は出来ない、今まで２３年間会社をやってきてその間に自分だけ儲けをと言う事はしなかったと思う、しかしそう言う相手に遭ったことは随分ある、そしてその会社が大きくなって悔しい思いをしたこともある、
中には見積以上の請求をしつこく繰り返し根気負けした私に社長は人が良いから有難い」と面と向かって言われたこともある、
外注に出したら全く使えないデータを送られて「これでは支払えない」と言ったら直接元請に電話を入れて「外注費が支払われないから訴える」と言われ当時の担当部長から「諦めて払ってくれ」と言われたこともある、
しかしこの二つの会社は数年で消えてしまった、当然だとは思うがそこで自分が被った被害はかなり会社を傾けた、
誠意を持って会社を経営するのは重要だが悪意を持って相対する会社や個人が多く居る事も考慮していないと成り立たない、
恩義の有る彼も同じように会社をやっていたが私より少し人が良すぎたのかもしれない、自分は悪意を持って彼に寄り掛かったのではないが結果は同じだ、仮に出来たとしても其れが免罪符になるとは思わないがせめて多少なりとも出来る様に成りたいと本当に思う。

夏の日差しが少しだけ出た



百日紅は暑い日が似合う



槿は韓国の国花だったと思う