『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[映画『機動戦士ガンダムIII/めぐりあい宇宙編』を観た]

2009-09-12 23:57:46 | 物語の感想
☆並み居る新作公開を尻目に、今宵も、<ワーナーマイカル村山>でのリバイバル公開、シリーズ3作目『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』を観た。

 大概、最新の「ガンダム」シリーズで目が肥えているはずの姪っ子だが、この原初の三部作完結までちゃんとつきあってくれているのは、ファースト・シリーズに何らかの魅力を感じ取っているからなのだろう。

 ただ、とりあえず、二人でのけぞったのが、予告での『宇宙戦艦ヤマト/復活篇』のハイクオリティ映像だ。

 この予告、ネット上では見ていたのだが、やはり、大画面では違う^^v

 それから、この<ワーナーマイカル村山>では、遅ればせながら『ヱヴァ:破』の公開をするそうで、その予告編も再び見れて、私は嬉しかった。

 帰りに、『ヤマト』と『ヱヴァ:破』のチラシをいっぱい頂きました^^

   

   ◇

 さて、「めぐりあい宇宙編」である。

 面白い! 夢中になってみた。

 冒頭から、ドレン大尉の率いるキャメル艦隊を相手に、宇宙に出、水を得た魚のように活躍するアムロが爽快だ。

 このドレン大尉・・・、おそらく年下だろうシャアに忠実に尽くしていた態度などが、これまでの物語の中で個性として確立されていたので、ホワイトベースとの決戦と、その戦死は、ストーリーの最初に強烈なイメージを残す。

 続いて、「PART1」の、アムロの、その母親との再会のエピソードと対になるように、父親との再会のエピソードが語られる。

 かなりの部分、テレビ版から書き直されているこの3作目の作画だが、この父親とのエピソードの部分はテレビ版でのささくれ立った絵柄で、しかも表現が古臭くて、それ故に、なんともアムロの不安定な精神状態を表わしていて秀逸だった。

   ◇

 これまで、メインクルーの個人的な生い立ちもあまさず描いてきた物語だが、「Ⅲ」の前半は、操鑑担当のミライ・ヤシマを中心とした恋愛エピソードが描かれる。

 フィアンセ・カムランとの再会、盟友・ブライトとの友情(男女間だから友情以上)、スレッガー中尉への興味と錯覚?・・・、が描かれる。

 ミライさんは、ルックス的には野暮ったいのに、色んな男に求められて、俄然、魅力的に見えてくる。

 そして、今風に言えば、いわゆる「死亡フラグ」立ちまくりのスレッガー中尉の死去に伴い涙するミライさんがいて、その場面の作画の美しさはこれでもかである^^;

   ◇

 私が、この歳になって、「ファースト・ガンダム」を見直して再発見するのは、ブライト・ノア艦長の魅力である。

 ほとんどのメインクルーが、そのプライベートなエピソードを披瀝しているのに対し、このブライトは、そう言ったエピソードがない。

 だが、そのメインブリッジでの立ち居振る舞いが、彼の人となりを露わにしてくれる。

 地球連邦軍士官候補生でしかなかったブライトだが、シリーズ当初の緊急事態にはじまり、宇宙戦艦ホワイトベースの責任者となる。

 その、「立場」への責任感たるや、シリーズ通して見ると、私は尊敬と憧れを抱かざるを得ない。

 この歳になると、職場でリーダーにならざるを得ず、そんな時、ブライトの「リーダーたらん」とする姿勢は勉強になるのだ。

   ◇

 宇宙要塞ソロモン攻略戦は、その戦闘の意味する大きな意義が、作戦中、ちゃんと説明されないことや、唐突に始まること、また、<ソーラレイ>のシステムについてちゃんと語られないことに不満を感じるが、ドズル中将が避難させる愛娘ミネバが、その後の物語で大活躍することを考えると、作品の懐の深さに感慨もひとしおだ。

 クライマックスの、宇宙要塞ア・バオア・クーの決戦も同様で、どうしてもテレビ版のダイジェストの側面を持つのならば、ナレーションを多用し、その場の状況を見ている側に散文的に理解させて欲しかった。

 それでこそ、決戦に対してのこちらの情動も高まるってものなのだが・・・。

 ア・バオア・クー戦は、絵も構成もかなり書き直されているので、状況説明の不備は痛い。

   ◇

 <ニュータイプ部隊>と言っても、ララァしかいないのは寂しいが、そのララァを巡る、シャアとアムロのせめぎ合いは面白かった。

 特に、これまで、あまり感情移入し辛かったアムロに、私はかなり同調し、鳥肌を立てて、その関係の結末に見入ってしまった。

 ララァもかなり魅力的だった。

 シャアとキスした後に、その余韻を確かめるような仕草が可愛かった。

   ◇

 仕草と言えば、キシリアに正体を暴かれたシャアが、組んだ両手の両親指を、せわしなく回転させる仕草も、それがアニメ作品でもあるので、実に演出の細やかさを感じさせられた。

   ◇

 さて、来週からは、『新訳・Zガンダム』シリーズである。

 楽しみにゃりん。

 姪っ子も楽しみにしている^^v

                                      (2009/09/12)
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[映画『BALLAD/名もなき恋のうた』を観た]

2009-09-08 19:11:52 | 物語の感想
☆原作となった「クレヨンしんちゃん」云々は別にして、非常に面白かった。

 内容は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』の戦国版である。

 主演の草なぎ剛がもっと面倒な演技をする作品かと思いきや、実に見事に、生真面目な戦国武士を演じていて、私は魅力を感じた。

 姫(新垣結衣)に好意を持ちつつも、身分違いの恋を、自分の国防への使命で打ち消そうとする。

 そんな相反する感情をうまく表現していた。

 新垣結衣は、私の好みでないが、主人公のシンイチが「いつの時代でも女は強い^^;」と言うように、気丈に振舞いつつも、運命に従がう様が良かった。

 ・・・そう、時代は個人の幸せよりも、共同体の幸せを重んじる時代だった。

 どちらがいいと言うわけではない。

 より深く大きい「正義」が重んじられるのは、現在も過去も一緒だ。

 故に、春日城の殿は、自分の娘である<れん姫>を、政略的に近在の有力者と結婚させようとしていたが、大きな勢力を持つ、その傲慢なるかな男(大沢たかお)との婚儀に、最終的には「否!」と言う答えを出し、合戦が始まることになる。

   ◇

 メインキャラクターをはじめ、舞台となる春日城を形成する人々が味わい深く描かれていた。

 そういった優しい視点は、監督が『三丁目の夕日』の作り手なのでお手のものだろう。

 タイムスリップしたシンイチの持つ「ドラえもんの秘密道具」の如き未来のアイテムは、主に、戦国の人々とのコミュニケーションツールとして使用される。

   ◇

 この作品のテーマは、「大切な人を守ること」にあろう。

 そのテーマに準じて、丹念にエピソードを重ねていく語り口に、私はイーストウッドや黒澤と似たものを感じた。

 それを説得力あるものに見せているのは、何よりも、舞台となる戦国時代の美術セットの素晴らしさだろう。

 草なぎ演じる武士の住まいの、考証的なリアルさもあるし、各侍の衣服のくすみ具合や甲冑の汚れなども生活感が感じられた。

 城に付随する城下町の雰囲気も、そこに生きている者たちの息吹が感じられた。

 作り手は、あえて主人公たちを歩かせて、その背景の村人たちの生活を垣間見せてくれる。

 上に春日城の全容を掲げているが、このような大規模な舞台の構築は、邦画史上でも稀だろう。

 合戦時、背景の一部である漆喰の壁に矢が刺さったり、火縄銃の弾で壁が抉られる描写に興奮した。

 ・・・最後の合戦で勝利し、凱旋する主人公たちを、れん姫は物見櫓の上から降りて来て、城内を、「ワンカット」で走って迎えに行く。

 その姫の移動の背景も完璧に構築されている。

 家来や村人たちは、姫が通り過ぎていくと、当然のようにかしずき頭を垂れる。

 そのような演出もそつがない。

 見事である。

   ◇

 惜しむらくは、現代からタイムスリップしたシンイチ役の子の演技に、あまりにもムラがある点だろうか?

 元々が、この役は「クレヨンしんちゃん」だったわけで、作り手の戸惑いが感じられもした。

 でも、その両親も、おってタイムスリップしてきて、三人で戦国見聞をすることになり、それ故に、家族揃って楽しめる<ファミリー映画>となったので良かったか?

 合戦時に、『駅馬車』のクライマックスを彷彿とさせるが如く、シンイチファミリーの4WDが飛び出してくるところなんかたまらない^^

 それから、もう少し、「タイムスリップ」自体にケレン味を加えることは出来なかったのか?

 あまりにもあっさりし過ぎである^^;

                                    (2009/09/08)
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[与党民主党考・2「家計直撃」]

2009-09-08 09:05:39 | 保守の一考
☆多くの新聞で、昨日の鳩山発言がクローズアップされている。

     温暖化ガス、鳩山氏「90年比25%削減」 中期目標明言(日経)

 《民主党の鳩山由紀夫代表は7日、都内で開いたシンポジウムで講演し、日本の温暖化ガス削減の中期目標について「2020年までに1990年比25%削減を目指す」と表明した。6月に麻生太郎首相が表明した現政権の「05年比15%削減」を大きく上回る削減目標となる。22日にニューヨークで開く国連気候変動サミットに出席し、新たな中期目標を国際社会に打ち出す考えも示した。
 シンポジウムは朝日新聞社が主催した。鳩山氏は講演で25%減の目標について「マニフェスト(政権公約)に掲げており、あらゆる政策を総動員して実現を目指す決意だ」と語った。
 一方で中国やインドなど排出量が急増する新興国を念頭に「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意が、我が国の約束の前提だ」とも指摘。米国や中国、インドも含めた主要国による国際合意が実行に欠かせないと強調し、日本だけが突出した削減目標を負わないよう予防線も張った。 (2009/09/07 13:04)》

 ・・・麻生政権が「2005年比、15%削減」を掲げ、それでも厳しいと非難轟々であったのは記憶に新しいだろう。

   ★

 さて、先の選挙戦も最終盤に差し掛かった8月26日、保守サイドの産経新聞が「これなら、有権者も民主党のやり方が家計を直撃するのが分かるだろう」と、一面に載せた記事がある。

   【温室効果ガス 30%削減の衝撃】(1)民主案 36万円家計負担増 (2009.8.26 08:22)

 長いので、全ては転載しないぞ。

 詳しくは、リンク先の記事を読んでくれ。

 私が特筆したいのは、いかほどの家計負担が予想されるのか、だ。

 いや、読み返すと、やはり、全文が重要なので、完全転載する。

   ★

 《   「光熱費払えない」悲鳴

   「こんな負担は納得できない」

 8月5日に東京・霞が関の経済産業省で開かれた総合資源エネルギー調査会需給部会。消費者団体の代表として参加した日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会の三村光代最高顧問は思わず声を上げた。政府が6月にまとめた二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出削減に伴う家計負担の増加額として「1世帯あたり年間7万7千円」との試算が示されたからだ。

 三村さんは「生活が苦しい家庭にとっては年間1千円、500円の負担増でも軽くはない」と光熱費に温室効果ガスの排出削減対策費用を安易に転嫁しないよう訴えた。

 しかし、この日の部会では、もう一つの参考試算も示された。「1世帯あたり年間36万円」。民主党の温室効果ガスの排出削減を実行した場合の家計負担の増加額だ。政府の目標は2020(平成32)年に05年比15%の温室効果ガスの排出削減を目指すものだが、民主党が今回の衆院選で掲げたマニフェスト(政権公約)では、20年に90年比で25%(05年比で30%)を削減するという厳しい目標を打ち出した。

 「そんな負担増は到底考えられない。これから景気が好転し、収入が増える確証があればある程度の負担増は許容はできるが、そのような時代でもない。結局は光熱費の不払いが増えるだけだ」と三村さんは首を横に振る。

 こうした家計負担の増加は、決して「将来」の数字ではない。

 政府は太陽光発電の導入促進に向け、家庭で生じた太陽光発電による余剰電力を電力会社が買い取る制度を年内に始める。現行の制度に比べて買い取り額を2倍に引き上げ、その負担を来年4月から電力料金に転嫁する仕組みだ。これによって平成23年度以降の電力料金は標準家庭で月額約30円、27年度以降には最大で月額100円程度の料金引き上げが見込まれている。

 しかし、民主党のマニフェストでは、太陽光だけでなく、風力などを含めた再生可能エネルギーをすべて電力会社が購入する仕組みを求めている。「民主党案では、標準家庭の料金上乗せ額は政府の新制度の2倍をはるかに上回る」(経済産業省幹部)という負担増が指摘されている。

 民主党では、こうした家計負担をめぐる政府の試算に対し、「脅しに近いと考えている。前提の数字によって負担額はいろいろと変わる」(岡田克也幹事長)と批判する。だが、民主党自身は温室効果ガスを2020年に05年比で30%削減した場合、具体的にどのような国民負担が生じるかを示していない。

 民主党は、今回の衆院選で中学生以下の子供1人当たり月額2万6千円を支給する子ども手当の創設や高速道路無料化など、家計を支援する公約を打ち出している。だが、同じマニフェストに盛り込んだ温室効果ガスの排出削減目標は、その個人消費を一気に冷やす恐れをはらんでいる。

          ◇

 6月3日の民主党「次の内閣」閣議に中間報告として提出された「農林漁業・農山漁村における環境ニューディール構想」。そこでは、すべての住宅を断熱性が高いエコハウス仕様とし、工事費込みで100万円前後のエコキュートなどの高効率給湯器を4400万台導入する目標が示された。これは全世帯の9割に相当する。

 しかし、「民主党としての数値目標というには早すぎる」(民主党関係者)として了承されず、概要を確認するのにとどまった。ただ、経産省では05年比30%削減という目標の達成には、すべての住宅に対する断熱化に加え、太陽光発電や高効率給湯器の導入義務付け、あるいは次世代自動車以外の購入禁止などが必要とみている。

 こうした省エネ費用は、年間36万円の家計負担とは別に強いられる重いものだ。その金額はわが国全体で190兆円にのぼると試算されている。これは政府目標の達成に必要な62兆円の約3倍にあたる。このため、政府部内では「民主党がどこまで党内的な議論を経て排出削減目標を決めたのかは疑問だ」(経産省幹部)とする声があがっている。

   政策の整合性に「?」

 政府の試算によると、2020年に二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを05年比で15%削減する政府目標を実現する場合、1世帯あたり年間7万7千円の家計負担が生じるが、これは企業の省エネ設備導入などで生産コストが上昇するのに伴い、20年段階で国内総生産(GDP)が0・6%押し下げられ、1世帯あたり年間4万4千円の可処分所得が減少するほか、光熱費が年間3万3千円増えるとの計算からだ。

 これに対し、民主党がマニフェスト(政権公約)で掲げる「20年に90年比で25%(05年比で30%)削減する」との目標を実行に移せば、20年段階のGDPは3・2%押し下げられる。これにより1世帯あたりの可処分所得は年間22万円減る一方、光熱費負担は同14万円増えるため、合計で年間36万円の家計負担の増加に結びつくと政府ではみている。

 CO2の排出削減が多くなればなるほど、高度な技術や設備を導入しなければならず、削減費用は高くなる。その費用をガソリン価格に上乗せした場合、政府目標では1リットルあたり30円の値上げにとどまるが、民主党の目標の実現には同170円の値上げが必要になり、現在のガソリン価格は2倍以上に跳ね上がる。

 家計負担はこれだけではない。民主党の目標を実現するには、新築だけでなく、既存住宅も断熱化してエネルギー効率を高める必要がある。だが、住宅生産団体連合会では「古い住宅の断熱化には天井や壁だけでなく、床やサッシなども取り換える必要があり、1軒あたり500万円以上の費用がかかるケースも出てくる」とみている。

 日本総合研究所の足達英一郎主席研究員は「温室効果ガスの大幅な削減を目指せば、国民負担も増える。05年比30%という削減は、可処分所得の増大による内需主導型の経済成長を目指す民主党の政策とはつじつまが合わない」と指摘。そのうえで「大幅削減には既存産業から血が流れることを覚悟して産業構造を転換しなければならないが、民主党のマニフェストにはそのビジョンがみえない」と批判する。

 また、第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストも「民主党はCO2の排出量を増やすような高速道路無料化や道路特定財源の暫定税率撤廃を打ち出しながら、高い排出削減目標を掲げること自体が矛盾している」と政策の整合性に疑問を投げかけている。

          ◇

 30日に投開票を迎える衆院選で、民主党が政権を奪取する可能性が高まる中、民主党の掲げる温室効果ガスの排出削減目標に対する不安が高まっている。民主党の公約が「政府目標」になった場合の影響などを検証する。   》


   ★

 多少、煽っているが、その収支計算すると、ほぼ確実に、家計は大打撃を受けることだろう。

 有権者が望んだような完全無欠の「高速無料化」「子供手当て」が実現の怪しくなっている現在、無制限に<エゴなエコ>に邁進する鳩山民主党の恐ろしさ!

 「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意が、我が国の約束の前提だ」と言う鳩山のセリフだが、

 何とも、「らしからぬ」駆け引きの言葉である^^;

 ならば、是非、「核廃絶」についても同じスタンスで挑んで頂きたい。

 以下のように、

 「すべての主要国の参加による意欲的な核廃絶の合意が、我が国の核武装放棄の約束の前提だ」^^;

 更に、鳩山のセリフには、国民の生命・生活が人質に取られたかのような意味合いが感じられる。

 「国民の生活第一」を形だけでも標榜していた民主党からは程遠いニュアンスだ。

   ★

 まあ、鳩山ってのは、「ブレる」「ブレない」以前の問題で、「行動矛盾」が常態の男のようである。

 直前に聞いた話を、その更に直近の自分の主張と正反対でも、真顔で、あたかも信念に沿った表情で語る人物だと言う。

 それは、まさに、民主党のあり方と同じだ。

 美辞麗句を駆使して、それと正反対のことを慇懃無礼に行なうのである。

 親しくさせて頂いているサイトからの一言引用^^;

 《Re: 凶悪内閣 - 波浪規定 2009/09/06(Sun) 17:14 No.7841
  それにしても土建屋さんを寝返らせて、公共事業を削減するというのだから、どういうマジックを使うのだろう。》

   ★

 しかし、みんな、なんと言う恐ろしい党に投票してしまったのか・・・。

                                    (2009/09/08)
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[映画『南の島のフリムン』を観た]

2009-09-06 23:28:43 | 物語の感想
☆午前中の『サブウェイ123』は、姪っ子と観に行ったのだけど、昼寝して、体調を万全にして、昔の職場の女を誘って、レイトショーに行った。

 別に深いつきあいの女の子ではないが、男たるもの「備えよ常に!」である^^

 なお、MOVIX昭島のポイントが溜まりすぎているので、レイトショーだが、ポイントを使った^^

   ◇

 非常に面白かった。

 私は、監督をしていたゴリと言うお笑い芸人にあまり詳しくなく、そのゴリが組んでいるコンビの<ガレッジセール>も、二人がそれぞれ、沖縄の暑苦しい顔の2パターンを代表しているので、あまり好きではなかった。

 しかし、その作品は、映画としての安定感が抜群で、非常に面白かった。

 内容はシンプルで、簡単に言うと、三十路男の『ベストキッド』コメディ版と言う趣きだ。

 沖縄出身だからだろうか、物語は非常にテンポ良く、リズミカルで、ギャグの間も見事だった。

 大阪の人のギャグみたいに、先鋭化しすぎて意味が分からないなどと言うことはない。

 だからといって、ベタでもなく、程好い鋭さで私は始終クスクス笑いを続けさせられた。

 そのギャグも一度きりでなく、例えば、口に含んだものを、驚いてブーッ! と吐く…、などや、ヒトシの活舌の悪さ…、豚の花子…、オヤジの頭をポカポカ叩く…、ブレーキの壊れた軽トラ…、などなど、必ず繰り返され、また、その繰り返しはいったんは覆され、最終的にはまた元に・・・、とギャグは繰り返しや応用で飽きさせないし、馴染ませてくれる^^

   ◇

 私が、最も、この作品で特筆したいのが、その「仲間(家族)」の形である。

 ゴリ演じる栄昇は、60歳過ぎのオヤジ・マサルや、ちょっとルーズなヒトシらと、何のこだわりもなくつるんで過ごしているのである。

 ババァどもも各所で大活躍する。

 そのような老若男女が屈託なく生活している様はたまらなく楽しい。

 家族での食事も、豪勢な食卓で、メインディッシュが出されると、皆で争奪戦になり、その戦いが済むと、それぞれが戦利品を口に運ぶので、にぎやかな集まりに無言の時が訪れる。

 実に楽しい。

   ◇

 栄昇の憧れの人が、踊り子のオレンジ(レイラ)で、この方はいい女だ。

 この女の取り合いで、栄昇は米軍の兵士(ボビー・オロゴン)と勝負することになる。

 そして、沖縄空手の修行を、ライオン殺しの老婆に師事し、沖縄の大自然の中で行なうのだ。

 そんな栄昇を気にするのが、幼馴染のリミだ。

 この人、元<フォルダー5>のAKINAだよね^^

 あいかわらず、可愛いな^^

 私も、栄昇みたく、リミにこずかれたいものだ^^;

 で、オレンジに惹かれている栄昇を、それまで何とも思っていなかったのに、急に気にしだすリミの女心の移り変わりもいい。

 でも、そこでしんみりさせないで、リミに変なメイクをさせるは…、オレンジを闇討ちさせようとするは…、ボビーに躊躇なく殴られるは…、良かったです^^

   ◇

 なお、この作品、冒頭とエピローグに、カメラの長回し風がある。

 リミの弟のツヨシが、リミの家から、道を挟んだ隣りの栄昇の家に食事のお誘いに行くのだ。

 そこで、何とも沖縄の雰囲気が伝わってきて、物語の導入部と帰結部を彩っていた。

 皆に観てほしい良作だ。

 デートムービーとしても最適です^^

   PS.ちなみに、私は大学で南方文学を専攻しました^^

     [私の1991年のメモ日記・6]・・・この後半に沖縄へのゼミ旅行の記述があります^^

                                      (2009/09/06)
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[映画『サブウェイ123/激突』を観た]

2009-09-06 14:48:44 | 物語の感想
☆母親が、<MOVIX昭島>で、アンケートに答えたら郵送されてきたフリーチケットをくれたので、私が行ってきた^^

   ◇

 物語は、NY地下鉄の管制官ガーバー(デンゼル・ワシントン)が、地下鉄を乗っ取った犯罪者集団と、心ならずも交渉しなくてはならない、という物語。

 監督は、お兄さん(リドリー)ともどもスタイリッシュな作劇のトニー・スコット。

 あまり話題になっていない作品だが、スコット印ならば、まあまあ楽しめるだろうと思い見に行った。

 ・・・しかし、映像は美しいが、アクション要素も、サスペンス要素も、全く機能していなかった。

 犯人の要求の金を、銀行から犯人の元に、白バイにガードされたパトカーが搬送するのだが、意味なく、交差点でタクシーと接触し大破させたり(1)、曲がりっ端に駐車してあった車両に白バイが激突したりする(2)。

 最後には、そのパトカー自体が交差点で遮るように走ってきた車とぶつかって、クルクルと宙に舞う(3)。

 ・・・作品の緊張感とは、見る者をヒヤヒヤさせつつも、パトカーが慎重に任務を遂行しているところに生まれるのだと思うのだが・・・、その結果、時間に遅れて物語が悪い方に盛り上がるのはしょうがないのだ。

 作中、NY市長が「なんでヘリで運ばないんだ」と真っ当な疑問をいい、それにハッと気付くNY市警の面々がいると言うアリバイはあるのだけど、

 だったら、大事件なんだから、NY中の交通を封鎖しろよ、と言うツッコミも、もはや、はばかれる^^;

 だって、この作品は、「123/激突」だから^^;

 圧倒的に、作り手がサスペンスを放棄しているのが分かろう。

   ◇

 クライマックスで、身代金をせしめた犯人が、人質の乗った地下鉄車輌を暴走させるのだが、そこには、どうやって停止させるか、と言う物語的起伏はない。

 赤信号ならば、自動緊急ブレーキが作動するのだが、犯人の要求で青信号にしてあるので、そのままに走らせていなくては人質が射殺される。

 だから、暴走する車輌が人質だけならば赤信号による緊急ブレーキをかけられもするが、車内はどうなっているのか?

 そのような、周囲の状況の葛藤が全く描かれず、何のリミットもなく、ふいに車輌が停まる。

 つ、つまらん^^;

   ◇

 対して、人質になった乗客の役者たちは、作品がこのような「適当」な作りになっているのも知らないだろうから、子役も含めて、なかなかの演技をしている。

 でも、作り手は、その人質心理を中途半端に描くので、人質役の個性的な演技も、「意味ありげだが、ただそれだけ」の不発に終わっている。

 人質の若者が、パソコンで、外部の彼女とお互いの画面上でチャットをしているのだが、その特殊な状況が、なんら物語に絡むことはない。

 それを発見した犯人も、接続を切るだけで、若者に罰を与えるようなことをしない。

   ◇

 犯人集団は、うまく逃げおおせるか。

 まあ、これだけの犯罪を計画していたヤツラなんだから、当然、逃走経路も完璧なんだろう、と思った。

 それもつかの間、犯人たちは、地下鉄から表に出ると、すぐに警察に捕まり、射殺される。

 犯人のリーダー(ジョン・トラボルタ)も、タクシーで悠長に逃走を謀る。

 しかし、単身で追っていたガーバーにすんなりと捕捉される。

 なんで、作り手は、見る側に「映画的な苦労」をさせてくれないのだろうか。

   ◇

 この作品は、何が見どころなのかを考えた。

 やや小粒なアクション物だと考えると、あまりにもいい加減な作りである。

 私は、デンゼル・ワシントンの落ち着いた演技と、ジョン・トラボルタのリアルな狂気の役作りを楽しむ作品なのだと定義する。

 デンゼル・ワシントンが演じるガーバーは、社内での置かれている状況、家族関係、そして、犯人との交渉においての知的なコミュニケーションと、申し分ない演技だった。

 犯人のリーダー役ライダーを演じたトラボルタも、その気性の沸騰の仕方など、うまい演技だが、客観的にしかその過去が作中で語られないので、深みに欠けた。

 それにしては、トラボルタの表情のアップのカットが多く、その犯罪に駆り立てた複雑な心境の片鱗が窺える。

   ◇

 この作品は、もったいないが、「失敗作」である。

                                        (2009/09/06)
コメント (6)
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[映画『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』を観た]

2009-09-05 23:59:51 | 物語の感想
☆先週に引き続き、姪っ子と<ワーナーマイカル・村山>に、『ガンダム』シリーズ、その第2作目のリバイバルを観に行く。

 面白かった^^

 2時間半の作品を2週続けて見るという事は、もうどっぷりその世界に埋没できるってものだ。

 30年前の作品の「絵の荒削り」も魅力的だ。

 ジャブローにて、シャア専用ズゴックに率いられたアッガイ軍団に、ジャングルの蛇が驚いて、自分の縞模様を残して逃げてしまう…、と言う、いかにも古いアニメ的表現なども、十全に、好意的に楽しめると言うものだ。

   ◇

 この作品もボリュームたっぷりで、ランバ・ラルとの戦いの経過や、その後の、美しき婦人ハモンさんによる弔い合戦。

 その間の、アムロの脱走や、アムロのマチルダさんへの淡い恋と、その終幕。

 リュウの死。

 そして、カイとミハルの悲恋などが、ダイジェストの早足感なく描かれていて、非常に感情移入できた。

 誰もがそうであろうが、このミハルのエピソードには、泣きが入るだろう。

 いつもシニカルなカイが、なんだかんだと優しさを垣間見せ、戦渦に巻き込まれたミハルら姉妹弟を気にかけてしまう姿もいいし、

 ハスッパでいて、何とも情の濃いミハルは、男心をくすぐる。

 二年ほど前にマンガ版で、その物語の魅力を再認識したものだが、あらためてアニメーションで見ると、声優の間嶋里美さんが実に魅力的ないい演技をしている。

   (参考)
     [『機動戦士ガンダム THE ORIZIN ⑮』を買って読んだ](クリック!)

   ◇

 この作品の惜しい点は、人間関係が割と丁寧に描かれているのに対し、「ガンダム」の魅力の一つである<敵・モビルスーツ>のバックボーンをおろそかにしている点だ。

 一作目の、ほとんど「ザク」オンリーのストイックさに比べ、この二作目では、グフにドム、そして、水中専用として、ゴッグ、ズゴッグ、ゾッグ、アッガイと大盤振る舞いの登場機体だ。

 しかし、グフ、ドムが、かろうじて、画面において、ザクとの相違(ヒートロッドやホバークラフト)を示していたのに対し、水中専用モビルスーツの特性が、外見の違いにしか見られないのは痛い。

 ゴッグなどは、機雷にあたっても「さすがゴッグだ、なんともないぜ」と言葉で語られはするが、ベルファスト上陸後の、超重量級の姿が映画では描かれないので、ゾックともども「顔見せ」で終わってしまっている。

 ちょいと残念。

   ◇

 私の記憶では、ジャブローの戦いは、映画版では、もっと凄まじいものだと記憶していたのだが、それほどではなかった。

 その記憶は、作中でかかる井上大輔の名曲(『哀・戦士』 クリック!)の激しさによって、その後、記憶が膨らんだのかもしれない。

 あるいは、その当時では、画期的な大決戦だったのかも知れない。

 その後の、インフレーションを起こした創作の数々に目が慣れて、今はそう思うのかもしれない。

   ◇

 作中で、シャアが二度、「カリフォルニア」のことを「キャリフォルニア」と言っていたのが、私の心に鮮烈に残った^^;

                                       (2009/09/05)
コメント (2)
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[与党民主党考・1「選挙詐欺」]

2009-09-03 20:36:58 | 保守の一考
☆いつまでも、瀕死となった自民党を嘆いていてもしょうがない、現実を見つめよう・・・、と思った矢先!

 昨夜の『報道ステーション』で、出演していた民主党の馬淵澄夫議員がとんでもないことを言っていた。

 公約の一つ「高速道路無料化」について。

   (うろおぼえ)

「渋滞が起きる発生箇所においては有料だよ」

「選挙前に、無料になる高速道路と無料にならない高速道路を明確にさせてしまうのは党内で駄目が出た」

「地方の人に具体的に申し上げにくかった」

「ETC業者を潰してしまう訳にはいかないのら」

 ・・・唖然とした。

 私の認識としては、「首都高速と阪神高速以外は全部無料」であった。

 それにしても、私には、どう考えても不可能と思われ、だからこそ、冷笑していた。

 マニフェストにはどう書いてあるのか?

 <民主党の五つの約束>の四番目の項目「地域主権」の中にある。

 《・・・30.高速道路を原則無料化して、地域経済の活性化を図る
   【政策目的】
  ○流通コストの引き下げを通じて、生活コストを引き下げる。
  ○産地から消費地へ商品を運びやすいようにして、地域経済を活性化する。
  ○高速道路の出入り口を増設し、今ある社会資本を有効に使って、渋滞などの経済的損失を軽減する。
   【具体策】
  ○割引率の順次拡大などの社会実験を実施し、その影響を確認しながら、高速道路を無料化していく。
   【所要額】
  1.3兆円程度                                     》

 ・・・恐ろしいと思った・・・。

 なんら、それを行なうための具体的な方法が記されていなかった。

 『報道ステーション』のメインキャスター古館は、民主党に好意を持っていて、何とかして「いい風にいい風に見よう」と聞いている節があったが、馬淵議員の逮捕された詐欺師のような釈明に、さすがに開いた口が塞がらない、てな、ダボハゼのような表情をしていた。

   ◇

 だが、馬淵議員出演の前のニュース「ニューヨーク・タイムズ紙に寄稿した鳩山論文の波紋」(クリック!)では、

 古館は、「昔書いた論文の一部を抜粋されただけですし、書いた当時から、今は心境が変わっているでしょうし」などと擁護していやがった!

 いや、そもそも、多くの保守派政治家の「一部を抜粋」し、常に大バッシングを繰り広げてきたのは、古館! お前だぞッ!!

 それに、鳩山の「寄稿」での主張は、日頃の古館の所属する「朝日・左翼」界の主張と見事に合致すると思うのだが・・・、故に、日米同盟に媚びるように、現在の鳩山の言動を誘導する朝日系列の姿に、私は何とも薄ら寒いものを感じるのだ。

   ◇

 昨日の産経新聞「正論」欄は、遠藤浩一氏が、民主党を評し『政権奪取で求心力失う「悲劇」』(クリック!)と言う一文を書いていた。

 (蘭注:かつては、「遠藤先生」と呼んでいたが、
     一連の「つくる会」内紛問題で、
     どうしても西尾幹二を責めることの出来なかった「遠藤先生」を、私は許し難いので「遠藤氏」とする)

 正直、その内容は、今回の選挙の概観を語っただけなのだが、

『・・・しかし、マニフェスト、政策インデックス、党首以下幹部の言動などからは、民主党の理念も将来への展望もうかがえない。左右両派の対立を恐れて綱領さえ作ることのできない政党だから、「政権交代!」と、何とかの一つ覚えのように叫ぶほかないのである。・・・』

 …の部分などから、今回、初めて民主党のマニフェストを覗いた私の気持ちを代弁してくれているような気がした。

 「政権交代」・・・、それで終わりの党なのである。

 でも、後は、どうにかこうにか、流れるのだろう・・・。

   ◇

 私がちょくちょく批判する岡本行夫だが、9/1の産経一面の文章「鳩山さん、よく考えてください」(クリック!)は素直に読んだ。

 内容は、先の「ニューヨークタイムズ」ネタで、また、選挙の概観を語ったものだが、

 《・・・ この2週間、私も各地の選挙区を細かくまわって、多くの有権者と話をしてきた。明らかなのは、民主党が大勝利したというより、自民党が自壊して大敗したということだ。自民党に投票してきた人々の離反なのだ。だからこそ、民主党批判を繰り返す麻生さんへの不満が強かったのである。「オレたちはあんたと自民党がダメだと言ってるんだ、人を批判するより自民党がどう変わるか言え!」と。・・・》

 …の箇所に妙に納得した。

 民主党をあげつらうだけでは駄目だ! と、言う人は多かったんだけど、「ならばどうする」を誰も語っていなかったから、「オレたちはあんたと自民党がダメだと言ってるんだ、人を批判するより自民党がどう変わるか言え!」には素直に納得してしまうのだった。

   ◇

 言っておくと、私、「反米上等!」である^^

 けれど、それを主張する「準備」は万全なんだろうな、と言いたい。

 日本国民が、そう、今回、民主党に投票したクソどもが、ひたすらに反米の気概を持って鳩山外交につき従えるなら、それはそれで、凄いことなのである。

 でも、「徒手空拳」のアホ面下げて大行進しても、皆殺しに遭うだけだ。

 いや、お前らが死ぬのはいいんだよ。

 でも、左翼は、よく、デモに自分の小さな娘とか連れてくるじゃない?

 チンクシャの可愛い幼女^^

 そういうおチビちゃんが、不愉快な目に遭うような準備のなさだけは許せないのだよ。

                                        (2009/09/03)
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[映画『機動戦士ガンダム・Ⅰ』を観た]

2009-09-01 23:10:16 | 物語の感想
☆今年で「ガンダム」が放送開始から30周年を迎え、一部の映画館で、劇場版シリーズのリバイバル上映が行なわれている。

 その一環として、<ワーナーマイカル・村山>で、劇場版の『1』がかかっているので、学校帰りの姪っ子を制服のまま連れて行った。

 これまで何度も語っているが、私は、「ガンダム」初放送時、視聴のまさに対象年齢であったが、タイムリーには見ていない。

 見たのは、5時半からの再放送時である。

 私は、富野監督の、ロボット枠前々作の『ザンボット3』に、小学校の低学年時、あまりにも衝撃を受けて、「これ以上に刺激的な作品はあり得ない」と考えていたから、「ガンダム」ムーブメントに乗り遅れたのだ。

 実際、『ザンボット3』の後番組『ダイターン3』はスタイリッシュではあったが、さほどの思想的な衝撃はなかった。

 ただ、『ダイターン3』の最終回近くかな、時間帯は変わるのだけど、ロボット枠として、「ガンダム」の予告が流れていた。

 そのコピーは、

   「君は、愛する者のために死ねるか?」

 だった。

 ともあれ、今、<You Tube>で、『ザンボット3』の幾つかの衝撃シーンが見られるのでどうぞ・・・。

     人間爆弾の恐怖

     小学生カップルの特攻

   ◇

 で、『機動戦士ガンダム・Ⅰ』であるが、とても面白かった。

 確かに、テレビ放映時のダイジェストなので、絵は古い。

 映画館の大画面では、かなり画像の粒子が荒れている。

 でも、それ以上に、物語が子供騙しでなく、ちゃんと大人の鑑賞に耐えられるレベルにまで達せられていた。

 現在の、肥えた目で見てもだ。

 特に、これ以上やったら破綻するギリギリまで、シャアやセイラさん、フラウ・ボウに、それぞれ、「含蓄」「セレブ」「育ちの良さ・前向き」などといった演技(主にセリフ回し)をさせ、ラル夫妻やアムロの母さんには、それぞれの「大人の視点」の光と影を見させてくれる。

 特に、すっかり軍人になってしまったかのように見え、敬礼をし、自分の元から軍艦(ホワイトベース)に戻っていくアムロに、「およよ」と泣き崩れる母親がいるが、この時なんか、上記した理由により荒れた画像が、「怪我の功名」で文学的効果を発していた。

   ◇

 しかし、2時間半を超える上映時間である。

 非常に盛り沢山の内容で、大筋は知っているけど、最後に見たのが15年ほど前だったので、「あれ、こんなシーンまで・・・、こんなエピソードまで詰め込んでいる」と驚いた。

 初放映時の頃の映画界は、テレビのダイジェストアニメに2時間半超の上映時間を与える余裕があったのだな。

 数年前に上映された、同じくテレビのダイジェスト『Zガンダム』などは、三部作のそれぞれが90分ほどの時間しかもらえていなかったので、本来の物語からの欠落が甚だしかった。

   ◇

 『ガンダムSEED』や『ガンダム00』しか知らない姪っ子だが、

 その30年前放送(現代的に洗練された作風ではない)と言う「フィルター」の存在を一旦認識した後は、その世界に没頭し、夢中になっていた。

 観終えて、私は姪に言った。

「ガルマの前髪クルクルかき上げや、シャアのシャワーシーンなどが、30年前の<腐女子>の萌えポイントなんだけど、分かってくれたかな?」

「もちろん! 堪能しましたよ^^;」

 ・・・かろうじて、物語に現代的な感覚を持ち込めるのが、初代『ガンダム』の先進性でもあった。

   ◇

 ある意味、名作映画を見直すつもりで見に行ったのだが、

 ガンダムが大地に立つトコや、

 ガンダムが大気圏を突破し、中空で機体を広げるシーンなどで、

 身体中に鳥肌を立たせるほど興奮してしまったのには、私個人の驚きであった。

 セイラさんはもとより(←たまに絵が乱れていたが)、マチルダさんやハモンさんの美しさには、「ガンダム」の「三十路」を過ぎても衰えない魅力に舌を巻かざるをえませんでした。

   ◇

 さあ、来週は『ガンダム・Ⅱ 哀戦士篇』だ!!!

 見に行くぞ!

 確かにDVDでも見られる。

 でも、映画館と言う、一種の鑑賞に特化した隔離施設では、作品に対しての集中度が全く異なり、面白さが違うのである。

                                     (2009/09/01)
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[私の1991年のメモ日記・13「新年・のんびりビデオレンタル」]

2009-09-01 10:24:28 | 1991年の日記
☆さあ、好評の「1991年の日記」、別名「1QQ1年の日記」^^;

 文中で、祖母や父親の名前が出てくるが、今はいない・・・。

 でも、こうして文章で残すと、祖母や父親は心に蘇ってくる。

 私は、ノモンハン事件を専用ブログで追い続けているが、先日、その中の岩男登大尉についての一文に、そのお孫さんがコメントをくれた。

 お孫さんの心に、かつての御尊祖父さんの姿が蘇ったかと思うと、私は感無量である^^

 クリックしてみてね^^

     【『ノモンハン : 見下ろす神、地を這う神』 第七十二回】
           第一柱   陸軍大尉 <岩男 登>
                  「立派な死に場所を得よ」

   ◇

 ☆1991年1月1日(火)

 実感のないままに新年を迎えてしまった。テレビの正月番組にも興味が湧かない。我が家の鶏肉をベースにした雑煮はうまい。おかわりして腹いっぱい。午後、寝る。首の筋を違えて、頭痛。こんな調子でジムに通っていけるのか。夕方、母とビデオ屋へ。姉と『オールウェイズ(注:スピルバーグ作品)』を見る。やはり映画は映画館でを痛感。あの時は泣けたもんなぁ。父と『フルメタル・ジャケット』を見る。何度見ても面白い。発見がある。傑作。屋内戦→インタビュー→屋外戦。前半は完璧な理論構築。後半はそれを土台に、理論の実証へと。ミッキーマウスマーチが凄い。

 (注:今考えると、よく「ミッキーマウス・マーチ」の使用が許されたなあ^^;)

    

 ☆1991年1月2日(水)

 11時に目覚める。初夢もしっかり見た。僕が『ドラゴンボール』の世界で、悪の親玉フリーザに苛められるのだ。僕は耳にピーナッツを突っ込まれ、苦しむ。鼻と口をふさぎ、耳から空気を出し、ピーナッツを吹き飛ばすのだった。そして、フリーザに反撃しようとした時、目が覚めてしまった。さて、今日も父とビデオを見る。『タッカー』、感動した。コッポラは、家族(ファミリー)の絆を描かせると良い。タッカーとキャラッツの信頼関係も心に染みる。『ダーティーハリー5』、どうもノレない。サンフランシスコの急な坂でのカーチェイスなど見せてくれるが。もう、硬派なイーストウッドの時代じゃないのかな。

 (注:現在のイーストウッドの活躍を考えると、凄まじく言語道断なことを書いております^^;
                              でも、これも記録として、記しておきます^^;)

     

 ☆1991年1月3日(木)

 無理して8時半に起きるも、フジテレビの『ちびまる子ちゃん・スペシャル』を、昨日から来ている祖母とちょっと見た後、録画にまかせてお昼まで寝てしまう。そして、昨日借りたビデオ『今を生きる』を、父と見る。良かった。P・ウェラーの透明感のある映像、嫌味のない物語。そして、キーティング先生の優しさ。織り込まれた少年の純な恋心。とても良質な作品だ。午後、またもレンタル屋へ。『LA大捜査線』、フリードキンの相変らずパワフルな実録チックな作品。フリードキンの作品は、この後の2作も見ていたが、彼の創作への思い入れがよく分かる。結末が実に良い。『ジョニーハンサム』、W・ヒル最後の傑作か? この作品と同じくミッキーローク主演の『逃亡者』、期待してますよ。

 (注:『ちびまる子ちゃん』を録画してまで見ている私に、みんな驚くかもしれないが、
     この頃の「ちびまる子」ブームは凄かったんだよ。学校や飲みの席で皆で話題にしていた。ズバリ! そうでしょう!)

      

   ◇

 では、督促状のきた固定資産税と車両税を納めてきます^^;

                                    (2009/09/01)
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