☆正直、期待していなかった。
理由は二点。
先ずは、『アリス』の物語は、そもそもが、子供が読むと摩訶不思議な世界を楽しめるのだろうが、理由を求めたがる大人にとっては、非常に不条理で物語を楽しむものではないからだ。
それで、映画として2時間を持たせるのは辛いだろう、と。
続いて、これは、少女アリスの物語の続篇体裁で、つまり、成人したアリスが出てくるのが「永遠の少女」でなくてはならないアリスの物語には不似合いだと考えたのだ。
しかし、面白かった。
記憶に残らずとも、夢の物語として処理されていた、アリスにとっての「不思議の国」の物語は、成人したアリスを、大人になりきれない「ギリギリ許される少女」として存在させていた。
その無遠慮な物言いも、走り方さえも、少女性を残していた。
かつての経験が、彼女の表情に影を落としている。
美少女と言うものは、子供の頃から、大人の美意識(エロ視線)に晒されるので、何らかの形で暗さを身にまとう。
ティム・バートンは、大人になったアリスに「病的なもの」を付加させていた。
神経質なアリスは、それはそれで魅力的だった。
冒頭、パーティーに向かう途中の馬車の中で、「タイツもはいてない!」とお母さんにスカートを捲られて、ふくらはぎが見えるだけなのにエロす^^;
そして、成人したアリスが、再び(『鏡の国』を入れて三度目か?)、『不思議の国』を訪れ、そこで、「そのままの自分を活かす道」を得る<ビルドゥングスロマン>となっているのが、
本来の『アリス』の流れではないのだが、ディズニー作品らしく、観ている者を楽しませてくれた。
本来は感動とか愛情とかと無縁のはずの「アリス」世界が、ギリギリの大衆性をまとってくれていたのだ。
だから、お茶会のシーンでの、明らかに不条理な会話(言葉遊びがふんだんなのだろうが)が、作品内での違和感が大きかったのが残念ではある。
◇
ジョニー・デップの、イカレつつも真摯な帽子屋の演技、その瞳はとても良かった。
作り手の計算なのだが、ホロリとさせられた。
一番のお気に入りは、アン・ハサウェイ演じるところの、(オリジナルキャラでしょ?)白の女王だ。
美しく穏やかなのだが、普通でさえも大きい顔のパーツ(目・口)を大きくするメイクと言い、その「優雅な身のこなし」と言い、大笑いだった^^
両手は常に、「あら?」と言う感じで宙空にある。
私は、「何かの挙動に似ている・・・」と考えていたのだが、それは、マンガ『ついでにとんちんかん』の間抜作先生の「手のやり場」と似ていた。
◇
かなり楽しめたのは吹き替え版の声優さんの名演もあったのかもしれないので、是非、字幕版を見て雰囲気を楽しみたくもあります。
最後のアリスのダンス、いいじゃあないですか!^^
それから、アリスの物を食べたり飲んだりするシーンの口元がメチャ可愛かったと付け加えておきます^^
(2010/04/25)
理由は二点。
先ずは、『アリス』の物語は、そもそもが、子供が読むと摩訶不思議な世界を楽しめるのだろうが、理由を求めたがる大人にとっては、非常に不条理で物語を楽しむものではないからだ。
それで、映画として2時間を持たせるのは辛いだろう、と。
続いて、これは、少女アリスの物語の続篇体裁で、つまり、成人したアリスが出てくるのが「永遠の少女」でなくてはならないアリスの物語には不似合いだと考えたのだ。
しかし、面白かった。
記憶に残らずとも、夢の物語として処理されていた、アリスにとっての「不思議の国」の物語は、成人したアリスを、大人になりきれない「ギリギリ許される少女」として存在させていた。
その無遠慮な物言いも、走り方さえも、少女性を残していた。
かつての経験が、彼女の表情に影を落としている。
美少女と言うものは、子供の頃から、大人の美意識(エロ視線)に晒されるので、何らかの形で暗さを身にまとう。
ティム・バートンは、大人になったアリスに「病的なもの」を付加させていた。
神経質なアリスは、それはそれで魅力的だった。
冒頭、パーティーに向かう途中の馬車の中で、「タイツもはいてない!」とお母さんにスカートを捲られて、ふくらはぎが見えるだけなのにエロす^^;
そして、成人したアリスが、再び(『鏡の国』を入れて三度目か?)、『不思議の国』を訪れ、そこで、「そのままの自分を活かす道」を得る<ビルドゥングスロマン>となっているのが、
本来の『アリス』の流れではないのだが、ディズニー作品らしく、観ている者を楽しませてくれた。
本来は感動とか愛情とかと無縁のはずの「アリス」世界が、ギリギリの大衆性をまとってくれていたのだ。
だから、お茶会のシーンでの、明らかに不条理な会話(言葉遊びがふんだんなのだろうが)が、作品内での違和感が大きかったのが残念ではある。
◇
ジョニー・デップの、イカレつつも真摯な帽子屋の演技、その瞳はとても良かった。
作り手の計算なのだが、ホロリとさせられた。
一番のお気に入りは、アン・ハサウェイ演じるところの、(オリジナルキャラでしょ?)白の女王だ。
美しく穏やかなのだが、普通でさえも大きい顔のパーツ(目・口)を大きくするメイクと言い、その「優雅な身のこなし」と言い、大笑いだった^^
両手は常に、「あら?」と言う感じで宙空にある。
私は、「何かの挙動に似ている・・・」と考えていたのだが、それは、マンガ『ついでにとんちんかん』の間抜作先生の「手のやり場」と似ていた。
◇
かなり楽しめたのは吹き替え版の声優さんの名演もあったのかもしれないので、是非、字幕版を見て雰囲気を楽しみたくもあります。
最後のアリスのダンス、いいじゃあないですか!^^
それから、アリスの物を食べたり飲んだりするシーンの口元がメチャ可愛かったと付け加えておきます^^
(2010/04/25)
見た目がネタの赤の女王に対抗するには、動き勝負しかないですよねぇ。アン・ハサウェイは大好きな女優なんですが、それだけに私も大受けしてました。
うちの姪っ子は、目や口がグリグリに大きいのですが、一緒に見ていて、横から、白の女王を見て、「この人が一番怖い^^;」と呟きました。
私は、「お前さんに似ている・・・」と答えたのでした^^;
基本的に私の高1の姪っ子は美人なので、オルガ・キュレリンコとか似ている女優がいっぱいいます。
「STOP 映画泥棒」の女性にも似ています^^;
赤の女王の方が、頼れそうというか
何考えているか、よく分かるというか...
アンハサウェイ、頭にお花が咲いているような役、ホントみごとに演じていましたよね!
これからも注目していきたい女優さんです。
大好きなジョニーデップは活躍が少なくて消化不良です!
白の女王みたいのが、ティム・バートンの真骨頂なんではないでしょうか^^
私は吹き替えで見たのですが、深田恭子のポーっとした声が似合ってましたよ!
ところで、vicさんのアメリカ旅行記、写真から空気が伝わってきて楽しいです^^