☆ロボコップの新作を作るというのは、作り手にとって、かなりのプレッシャー(ストレス)があったとも思われ、見ることになる私たちにも、かなりのプレッシャー(ストレス)が強いられると思った。
ポール・バーホーベンのオリジナルは、それほどに歪なプレッシャー(エッジ)の完成度を誇っていた。
だが、このリメイク作、かなりのプレッシャー(ハイテンション)を与え続けてくれる傑作になった。
ベースの話を損ねることなく、だが、オリジナルにあったヒステリックなマスコミの姿を、一人のみのもんたのようなキャスターの番組を媒介とし描き、
また、主人公家族が大企業のエゴで翻弄されるさまを、アメリカの覇権主義まで高めて語っている。
オリジナルのポール・バーホーベン監督が、ヒッチコックにオマージュを捧げたかのような、シルクのような画像作りも健在。
グロさも残っているが、バイオレンス描写のグロさではなくなっている(ロボコップの身体に残る生身部分の強烈さ)。
物語は、その前半を、延々と、ロボコップが誕生するまで、誕生してから社会にデビューするまでをじっくりと描く。
オムニ社の工場は、中国の片田舎にあるようだ。
並行して、主人公マーフィーを失った家族の辛さも語られる。
正直、家族のきずなは、一作目においては、私も若かったので、あまり心に残らなかったのだが、
今回は、それが主軸に思えるほどに心に残り、だからこそ、クライマックスの戦いには快哉をあげたいほど興奮した。
私が叫びだしたくなることって、そうはない。
敵をぶちのめしに、家族を助けに、オムニ社のロビーにバイクで飛び込むシーンなんて、最高だ!!
ここで、陰鬱な展開に、やっと方向性が定まったからだ。
また、ロボットボディになったとは言え、家族から受け入れられたのも良かったし、ちゃんと同僚との固い友情もある。
ロボコップを製造した博士をゲイリー・オールドマンが演じており、最終的に、世の中を善き方向に導くというおいしい役を演じていた。
テーマ・ミュージックも繰り返し流され、私の気持ちを燃えさせてくれる。
皆さん、安心して観に行ってください^^
(2014/03/14)