作詞家・作家の山口洋子さんが亡くなった。77歳だった。
ここ数年、作詞はもちろん作家としても最新作を見かけなかったので
もしや、と思っていた。本当に残念でならない。
というのも、女性作詞家なら山口さん、男性では星野哲郎さん、と
長年、敬意を持っていたので、なおさら寂寞感がいっぱいだ。
星野先生には出だし2行が作詞の決め手であることを、山口さんには
タイトルの妙を教示していただき、習作をかねて何篇もの詞を読み
作品を聴きつづけてきた。
山口さんの膨大な作詞の中から、自分好みでセレクトした50曲ほどを
編集、収録したディスクを作って、時折聴いていたものだった。
小説、エッセイストとして出版された書籍の何冊かが、今も書棚に
並んでいる。特に『履歴書(メリット)』は私が作詞をしてきた途上で
何度も愛読した一冊。
ここ数年、何人かの作詞家の逝去が目立つなか
またひとり音楽業界から先立たれた。
前述のディスコグラフィーの中から、私のお気に入りを挙げて
心から哀悼を捧げたい。
お気に入り:あなたの灯 ああ北海道には雪が降る 裏町マリア
ぬれて大阪 百人の男 別れの鐘の音