銅版画制作の日々

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サウルの息子(2015)**SAUL FIA

2016-02-20 | 映画:ミニシアター

 最期まで<人間>であり続けるために―

2月16日(火)、京都シネマにて鑑賞。カンヌ国際映画賞でグランプリを受賞したという事でか?かなり多くのお客さんでした。

正直なところ、う~ん重たいし暗いというのが感想。あまり変化のない画面?というのかサウル本人にはピントがあっているのですが、周りはぼかされています。また画面は狭く、、、、。これは多分意図的なものなのでしょうね。それから分からない言葉が多かったので事前に調べていくべきだったなあと反省。ラビという言葉がサウルからよく聞かされるのだが、まったく何なのか?後で調べたら、ユダヤ教の聖職者という意味らしく、サウルは息子らしき子供をユダヤ教の教義にのっとって正しく埋葬しようとしたようです。まあそのへんから、サウルはラビを探して収容所内を走り回るのですが。

話が前後してすみません。サウルは「ゾンダーコマンド」という死体処理班として働いていたのです。どんな仕事かというと、毒ガスで殺されたユダヤ人たちの死体を処理するというものです。そこには人間としての尊厳もないというものです。ピントぼけの画像には裸体の人々が山積みになっています。何ともいえないものを感じます。

唯一息子ではないか?と思われる少年のために必死に埋葬する気持ちは痛いほど理解出来ますが、危険を冒してまでやるのは命がけですよね。そのサウルの姿と同時にゾンダーコマンダー達の間にはこの収容所からの脱走計画が密かに進んでいたのです。サウルの動きと脱走計画が重なり息を呑む場面も、でも何故かしら?画面のせいかそれを追いかけるのに疲れてしまい大変でした。お話もさることながら非常に疲れる作品ですね。画面が暗いせいもあるのでしょうね。

監督をされているのが、何とタル・べーラ監督の助監督らしく。作品は「倫敦から来た男」らしいです。あ!これか、何と私がかなり苦手だった作品だと思いだし。この作品の助監督なら何かこういう雰囲気だわと。なるほど、、、、。

カンヌでの受賞作品はかなり癖が強いなあと改めて思いました。さてご覧になっていた多くの観客の皆さんはどう思われたのでしょうね。

あらすじ(allcinemaより)

1944年10月、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所。ここに収容されているハンガリー系ユダヤ人のサウルは、同胞をガス室へと送り込み、その死体処理も行う“ゾンダーコマンド”として働いていた。ある日、ガス室でまだ息のある少年を発見する。結局亡くなってしまったその少年を、サウルは自分の息子と思い込む。そしてナチスの監視の目を盗み、ユダヤ教の教義にのっとった正しい埋葬で弔ってあげようと決意するのだったが…。

ネタばれですが、最後は川を渡る際に、少年の遺体を流してしまうんです。結局埋葬出来ず残念です。

メディア 映画
上映時間 107分
製作国 ハンガリー
公開情報 劇場公開(ファインフィルムズ)
初公開年月 2016/01/23
ジャンル ドラマ
映倫 G

解説(allcinemaより)

2015年のカンヌ国際映画祭グランプリ受賞をはじめ、数々の映画賞を賑わした衝撃のホロコースト映画。収容所で死体処理係を命じられ、繰り返される惨劇の中で人間性を失いかけていたユダヤ人の男が、ひとりの少年の死をきっかけに、その亡骸を自らの危険を顧みず正しく埋葬することに全身全霊を傾けていく姿を、独創的かつ緊張感あふれる筆致で描き出していく。主演はルーリグ・ゲーザ。監督はタル・ベーラ監督の「倫敦(ロンドン)から来た男」で助監督を務め、本作が長編デビューとなるハンガリーの期待の新鋭ネメシュ・ラースロー。

 

オフィシャル・サイト
http://www.finefilms.co.jp/saul/

 

 

 

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