銅版画制作の日々

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ぼくの大切なともだち♪mon meilleur ami

2008-10-18 | 映画:ミニシアター

 皆さん、貴方には親友と呼べる人はいますか?

 

じゃーん!フランス映画ですよ。主演はあのダニエル・オートゥイユです。「あるいは裏切りのいう名の犬」では渋い男を演じていた彼が今回はコミカルなハートフルムービーで、親友のいないちょいと寂しいフランソワという男性を演じています。(10月10日、京都シネマで鑑賞)

物語

美術商のフランソワ(ダニエル・オートゥイユ)は、ある日オークションで紀元前5世紀のギリシャの壷を20万ユーロという高額な金額で落札 どうも歴史のある壷らしい(ほんまに?)何でもこの壷、親友の死を嘆き悲しんだ人物が涙を溜めて壷に納めたというものらしい。実はフランソワは1930年代のアールデコを扱うので、専門外なのである。それなのに、ギャラリーの共同経営者カトリーヌ(ジュリー・ガイエ)の反対を無視して、衝動買いした上、その壷を自宅に届けさせるのだ。

ある日、フランソワの誕生日パーティが行われる。その席で、カトリーヌたち仕事仲間から、「君には友だちはいない!」と言われる!!その言葉に、驚愕するフランソワ。ランチの約束も一杯はいっている、ここにいる皆も友だちのはず・・・・・?何で?その上カトリーヌから「仕事関係ではなく、本当の友だちは?」と問い詰められる。その言葉にムキになったフランソワは、ギリシャの壷を賭けて10日以内に親友を紹介すると約束する。

その夜、女友達ジュリアとの逢瀬もそこそこに、友だちリストを作る。翌日、リスト一番目の同業者を訪ねると、相手は商売敵としか思っていなかったえらいことになったフランソワ、友だち作り専門書を探したり、レストランで仲良しの2人連れに質問を浴びせたり、しまいには、「友情」にもしてみるが、友達の作り方はわからない。おまけに久々に再会した元妻の娘ルイーズ(ジュリー・デュラン)ともギクシャク

そんなときに、出会ったのはタクシー運転手のブリュノ(ダニー・ブーン)、最初はお喋りな彼が苦手だったが、彼が誰とでも仲良くなれることに気づき、コツを伝授してほしいと頼む。妙な依頼に戸惑いながらも、快く引き受けることに。に同乗して彼の接客ぶりを観察し、「感じよさ、笑顔、誠実さ」が肝心と理解するフランソワ。だが自分でやってみるのは難しい諦めかけたとき、フランソワは小学校時代の「親友」を思い出したブリュノのでいそいそ会いに行くが、親友と勝手に思っていた彼から「クラス中がお前のことを嫌っていた」と罵倒される何と嫌われていたのだブリュノは「子ども時代の友情は続かない」という。誰とでも仲良くなれる彼にも本当の友だちはいないらしい・・・・・

日曜日、フランソワはブリュノに誘われてサッカー観戦を楽しむその後はブリュノの両親の家で、夕食の招待を受けた。ブリュノは妻に去られ、今は独り身だった。唯一の望みはクイズ番組に出ることなのだが、あがり症のため、オーディションに落ち続けているということだった。ブリュノとすっかり仲良くなったフランソワ、しかしカトリーヌに彼のことを話しても、友だちとは信じてくれない。

そこでフランソワはブリュノが真の友だちであることをカトリーヌに証明してみせるために、ブリュノに保険金狙いでギリシャの壷を盗んでくれと頼む資金繰りに困っているからと説明を真に受けたブリュノはやむなく実行に及ぶ。だがこれが賭けで利用されていることがわかったとき、ブリュノは呆然自失壷を叩き割ってしまうそして彼は去っていった。

フランソワはブリュノの両親を訪ねる。そして彼の過去を聞くことに。それはブリュノがかって親友に妻を奪われたということだった。彼の子ども時代のに記された「星の王子さま」の一節を読み、友情の大切さを痛感するフランソワ失意のフランソワにカトリーヌは本当の壷を届ける。実は壊された壷は安全のためのコピーだったのだ

「友情の証拠などない。友情があるだけ」と言うカトリーヌ。そして「あなたと友だちになりたかった」と打ち明ける。

フランソワは壷を、かねてから欲しがっていたテレビ・プロデューサー、ドゥラモットに譲り、あることを頼む・・・・・。

さてさてその頼みとは?ブリュノがかねてからの夢、クイズ番組「クイズ・ミリオネア」への出場を果たしたそれはドゥラモットの計らいで・・・・。

さあ番組は始まったブリュノは100万ユーロゲットできるかこのゲームで、ブリュノとフランソワの友情はどうなるのか???

 

カトリーヌはフランソワと真の友情を築きたかったんだね。そのために、フランソワに友情の大切さを知って欲しかったのだ仕事だけの利害関係にしか目を向けなかったフランソワの心を呼び戻したのでしょうね。でも友だち作りのためにマニュアルをつくり、実践するなんてどう考えても変だ。それに友情に利害関係なんか、必要ないものだし。

仕事なら任せてというフランソワ、だけど人間関係は仕事のようには上手くいかない。気付いたら心から話せる友人は誰一人いなかった。そんな彼が彼のことを親身になって考えてくれる人の投げかけで、人間の本当に大事なものを不器用ながらも精一杯探そうとするフランソワの姿が何とも言えず、時に愛おしく感じる。いい年の大人が頑張るのも悪くないですね。

 

久しぶりに楽しいフランス映画でした。ダニエル・オートゥイユ&ダニー・ブーン、いい味出していましたね。中年男フランソワの親友探し、なかなか皮肉を絡めつつ、面白かった!

 

 名匠パトリス・ルコント監督

 

 

 

 
 
 

 
Comments (4)    この記事についてブログを書く
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4 Comments

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こんばんわ (HIROMI)
2008-10-19 20:41:47
ブリュノが友達作りに奔走する姿が、涙ぐましくもおかしかったですね。シビアな役が多いダニエル・オートゥイユがコメディでがんばっていて、不思議とはまっていました。
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TBありがとうございました。 (sakurai)
2008-12-04 08:12:04
顰蹙なくらいに笑ってました。
大好きなんです、ルコント作品。
ほとんど・・・、多分日本で公開されたのは、全部見てると思うんですが、最近の傾向は、ハッピーな方向ですねえ。
昔は悲劇的な終わり方をするのも多かったのですが、なんだかあったかいエンドで、ほっこりしてきますわ。
途中のシニカルな部分は、相変わらずですが、カトリーヌとの関係もなかなか良かったですね。大満足でした。
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こんばんは! (アイマック)
2008-12-23 22:32:13
DVDでみましたー。
ダニエル・オートゥイユのコメディってはじめて見ましたよ。
友だち作りのために必死になるさまが可笑しいやらかわいいやら。
クライマックスの「クイズ$ミリオネア」はちとドキドキ。
ほのぼのとしてて楽しめました!
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ルコント (kimion20002000)
2008-12-31 13:36:35
TBありがとう。
ルコント監督も、もうすぐ引退らしいけど、こういうしみじみとした小品をつくると、うまい人ですねぇ。
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