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まさるのビジネス雑記帳

勉強ノート代わりに書いています。

政府系ファンド-Singapore & 台湾

2008-07-03 01:14:13 | 企業投資

     政府系ファンドの設立を、日本でも自民党が検討している様ですね。ということで時々世界の政府系ファンド・投資会社が新聞にも名前が載るようになっています。私は、中東や北欧のファンドについては知りませんので、少し知っているSingapore政府の投資会社=Temasek Holdings (Private) Limited Government of Singapore Investment Corp.(GIC), 及び台湾の国民党の党営事業としての投資会社のことについて、雑談をしてみましょう。

○ Singaporeには、政府系投資会社が2社あります。TemasekGICですね。Temasekは、Singapore国民の年金運用機関ですし、GIC`は稼いだ外貨の運用機関ですね。

-          “Temasek”というのは、現地語で「海に囲まれたところ」という意味で、Singaporeのことです。つまり日本のことを大和(or倭)と言いましたが、そんな感じの言葉ですね。即ち、Temasek Holdings = Singapore Holdingsということです。持株会社としてのシンガポール株式会社ということになります。基本は、国民の年金資産の確実な運用とシンガポールの産業育成、富国の為の投資・運用機関で、今でもシンガポールの政府系企業(Singapore Airline等)の持株会社として株式を大量保有しています。しかし、押し寄せるお金を使って、海外でもいろいろ投資・運用しています。

-          Singaporeは、Malaysiaの1州でしたが、Malaysia政府が、言うことを聞かない、また民族が違う(ラフに言えば、Malaysiaでは、Malay:華人=7:3ぐらい、Singaporeは、華人:Malay:インド系=7:2:1)ので、1965年に見捨てたというか、追い出したという感じで国が出来た訳ですね。確か、独立記念日は89日だったと思います。Lee Kuan Yew氏の強力な指導の下、人民行動党 (PAP = People’s Action Party = Singaporeの庶民は、Pay And Payと呼んでいますけど)の強力な独裁政党の指導のもと、国を発展させるVehicleとして機能しています。彼らのAsset Allocationの一部にPrivate Equity投資もあり、欧米・アジア各国のPartnerと組んで投資をしています。(実は私はそこで働いていたのです)

 

-          GICは、外貨の運用機関ですね。押し寄せるお金で、投資先を探さないといけないので大変です。覚えていることは、19976月頃、どーんとタイの不動産にUS$50m投資しました、その翌月、タイからアジア通貨危機が発生しました。Thai Bahtsは、TB25-26 = 1US$から、981月にはTB54=1US$になりました。半値以下ですね。大失敗投資ですね。

-          TemasekGICか忘れましたが、タイで以前タクシン政権(=タクシン・シナワトラ財閥の総帥)が、外資規制がかかっていた携帯通信会社の株式を、国会で外資規制をはずし、その法律の効力発生直後に、Temasek/GIC`に売却して、タクシン氏ががっぽりもうけた事がありました。当然Singapore政府は、百も承知していたのではないでしょうか。こういうのは、政府系ファンドが行うとは、ちょっと如何なものでしょうかね。

-          まあ、投資会社の人ですから、多少の投資理論、財務の知識がありますが、事業をやったことが無いので、Finance structure等は考えられますが、基本的には、とらぬタヌキ計算の世界です。額に汗して、こつこつの特にメーカの苦労等わからない、金・金の世界の人ですね。政府系だから、若造のくせに尊大な人もいましたね。自分たちは、schemeを工夫して、Middle Risk High Returnを狙うのだとか。まあ、そんな都合の良い投資は無いですね。ある投資候補先の中国企業の人は、Temasekの投資だけは受けたくないと言っていましたね。

     少し台湾にも触れましょう。国民党の党営事業として、台湾の産業発展の為に、国民党は多くの投資会社を持っていました。発足当初は、各産業毎に投資会社を持っていました。中央投資、光華投資、中華開発等十社以上あったと思います。しかし、投資先の台湾企業が、事業を多角化させ、コントロールが利かなくなったので、投資分野の規制は止めて、統合が進みました。中小企業から出発した企業社会ですが、国の重点分野をはっきりさせ、強力に支援して、多くの優良企業ができました。また、必ずしも政府の支援も受けずに、大きな企業グループを形成しているところもありますね(Evergreenとか、Acerとか一杯あります)。

○ 日本政府のファンドは出来るんですかね。まあ、Asset Allocationと投資哲学・運用方針で、運用成績がかなり決まるのではないでしょうか。Private Equity`で言えば、長期の経済動向をつかむ事も非常に大事ですね。具体的には、不況のときに積極投資をして、好況時には、High Risk High Returnは避けることですね。