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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌ぶらり散歩 9 札医大庭球部員の呟き

2014-10-14 19:57:37 | 札幌ぶらり散歩 & Other
 「ったく、やってられないよ」、「でも~、先輩の指示だからなぁ~」、「自然に乾くのを待てばいいじゃないか」、「まあ、どうせやるなら楽しくやろうよ」というような呟きが聞こえてきそうな光景だった。 

 その後も一日一万歩を目ざす「ぶらり散歩」を続けている。(毎日ではないところが私の不甲斐なさだが…)
 先日(10日)、中央区民センターの図書室へ出向く用件があった。いつもなら自転車なのだが、徒歩を選択した。そして帰路、遠く回り道をしてぶらり散歩を試みた。
 コースは南4条西11丁目から小路を辿りながら、ひたすら西へ進むコースだ。結局、円山地区の西25丁目まで行き、そこから折り返した。
 
 比較的都心に近く、古い街と思えたのであるいはディープな光景を目にすることができるでは、と期待した。ところが、行けども行けども平凡な住宅街の光景が続き、何一つ私の琴線に触れるような光景に出会わない。

 西25丁目にある愛育病院から折り返し、自宅も近くなっても何も見当たらない。
 「こういう日もあるのかな?」とあきらめかけたときだった。札幌医科大学の庭球場の横を通りかかったとき、たくさんの人がうずくまっているのが見えた。
 良く見ると、その日の未明に降った雨がテニスコートに溜まっていて、その雨水をスポンジで吸い取る作業をしているところだった。

          

 しばらくその様子を見ていると、ほとんど手の動いていないグループがあった。特に下の写真の中で頭のことろが緑色の彼はまったく手を動かしていなかった。その様子を見て私は彼らの呟きを想像した。
 「まったく、やってられないよ」、「こんなの自然に乾くのを待てばいいじゃないか」、「ほんとだよな。まったく先輩たちは何を考えてるんだか…」、「あゝ、早くこんなこと止めて遊びに行きたいよ」…。などと呟いているのではないか、と思われた。

          

 一方、白いウィンドフレーカーを着た学生のグループは、しゃべりをしながらも、手の方はしっかりと動かしていた。こちらの方はきっとこんな呟きが交わされていたのでは?
 「いや~、大変だなぁ」、「でも先輩がやれっていうからなぁ~」、「じゃ、早く終わらそうよ」…。とでも呟いていたのだろうか?

          

 そんなことを想像しながら彼らの作業を眺めていたところ、白いウィンドブレーカーを着た学生がバケツに溜まった雨水を捨てに近づいてきた。
 私は声をかけた。「大変だねぇ~」と。すると彼は笑顔を見せながら頷くのだった。

 ふて腐れたように作業をしていた学生の気持ちが分からないでもなかった。かなり広い範囲に雨水が溜まっていたからだ。それでも部員の人力で雨水を吸い取る作業をしていたのは、あるいは近日中に試合が予定されていたからだろうか?

          

 レポートできるような光景に出会わなかった私は、何気ない光景を目にして想像逞しく彼らの呟きを思ってみるのだった…。