山菜に特別な関心があるわけではなかったが、5月7日(土)東海大学札幌キャンパスで開催された公開講座「山菜観察と試食会」という講座に参加した。食用に適した山菜が意外に多いこと、それらがけっこう美味しいことなど新たな発見があった。
札幌中心部からは少し離れた南の沢の丘の上に聳える東海大学の札幌校舎(キャンパス)に初めて足を踏み入れた。これまで札幌市内の5~6つの大学を訪れた経験があるが、どの大学も素晴らしい校舎を有していて、東海大学も例外ではなかった。
※ 特別特徴が感じられる校舎ではないが、遠くからも
眺められる丘の上に建っているため堂々と見える。
山菜に興味があるというのはやはり中高年層なのだろうか。100人を超える中高年の男女が集まった。
講師である副学長の西村弘行氏から簡単なガイダンスを受けた後、さっそくフィールドに出ての山菜採集となった。
東海大学札幌キャンパスは48万㎡の広大なキャンパスを有していて、大学の直ぐ傍に自然豊かな手つかず(?)の山林がありそこが絶好の山菜採集のフィールドとなっていた。
※ より良い山菜を、と探している参加者たちです。
ポイント、ポイントで西村氏からの説明があり、食用に適した山菜が紹介され参加者がそれを採集するという手順で講座が進められた。
エゾエンゴサク、リニンソウ、エゾノリュウキンカ、オオイタドリ、オオウバユリ、エゾアザミ…、メモしきれないほど多種多様な山菜が紹介された。北海道の野山には意外なほど多くの食用に適した山菜が自生していることが分かった。(私はほとんど憶えることができなかったが…)
※ こちらはエゾエンゴサクです。花も食用だそうです。
※ こちらも食用に適したオオイタドリの幼芽です。
一方、エンレイソウ、シロバナエンレイソウ、エゾトリカブトなどの毒草も紹介され、自生している様子を観察できた。
素人はこの毒草が怖くてなかなか山菜に近寄れない。私などはせいぜいフキ、コゴミ、タラノメを過去に採集した経験があるくらいである。
※ こちらは食用に適さないエンレイソウです。
100人の参加者が採集しても取り尽くせないほど東海大学のフィールドは山菜が豊富だった。参加者が採集した山菜は、大学のレストランでさっそくてんぷらにして参加者に供されるという。
てんぷらで出来上がるまでを利用して、講師の西村氏からスライドを使用して復習的に説明がなされた。
※ 講義をする西村弘行教授です。
最後は大学レストランに移動して山菜の試食である。
講座参加費用(800円)を負担したこともあって、てんぷらだけではなく幕の内弁当やみそ汁までが提供され、思ってもいなかった充実した昼食となった。
肝心の山菜のてんぷらであるが、ほとんどはクセもなく食べやすかった。その中で、今回は採集できず大学側があらかじめ採集しておいてくれたフキノトウはやや苦味を感じたが、通にはこの苦味が山菜の美味しさだともいう。
※ 提供された山菜のてんぷらと弁当などです。
あまり難しい講義もなく、清涼な空気を吸いながら、なおかつ実用性のある本講座はお勧めである。