田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道立近代美術館「よみがえる黄金文明」展

2008-10-18 19:52:10 | 札幌(圏)探訪
 今から6,000年以上も前に、東欧の一角に栄えたトラキア文明のレベルの高さには心から感動しました!

 時系列を度外視しても直ぐにレポートしたい欲求に駆られることに遭遇しました。
 現在、北海道立近代美術館では「よみがえる黄金文明~ブルガリアに眠る古代トラキアの秘宝」展が開催されています。

 昨日、友人から俳優で考古学研究者の苅谷俊介さんの「特別講演と鑑賞会のチケットを入手したので行かないか」というお誘いがあり、一緒に受講しました。
 苅谷さんはそのいかつい体格と風貌に似合わず(?)考古学にはとても造詣の深い方とお見受けしました。

 6,000年以上も前というと、日本では縄文前期の時代です。その時代に細やかな細工を施した黄金の飾りや器が盛んに作られていたトラキア文明の高さをとても強調されていました。
 黄金文明の象徴ともいえる「トラキア王の黄金のマスク」の発見が2004年ということですから、トラキア文明はまだ世界的には知らされたばかりです。刈谷さんは世界四大文明は、やがて世界五大文明と言われるようになるのではないかと予想されておりました。

 講演の後は鑑賞会です。
 展示室に入った途端から、私と友人は陳列されている品々の精巧さに目を奪われました。
 金製品のみならず、土器、青銅、陶器、そのいずれもが「これが6,000年以上も前に作られていたとは!」という驚きです。
 苅谷さんが「現代の日本の匠も真似のできないほど素晴らしい技術で作られている」という言葉はけっしてオーバーな表現ではありません。

 ブルガリア国内22の博物館から集められた170点の珠玉の数々は、本当に見る者を驚かさせてくれます。
 その中でも私が特に注目したのは、№142の「黄金の花冠」です。その繊細さ、その精巧さは度肝を抜かれます。

 「行こうか、行くまいか、どうしょうかなぁ…」と思っている方には、ぜひとも観覧をお薦めします!感動すること間違いありません。
 展覧会は11月7日までです。その後、来年夏まで全国主要都市を巡ることになっていますが、私たちは全国の人たちに先駆けてこの秘宝を目にすることができるのです。