まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
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『レディたちのフィンバーズ・ホテル』昨日の私にサヨナラ

2009-11-05 01:38:23 | イギリス・アイルランドの作家
LADIE'S NIGHT AT FINBER'S HOTEL 
メイヴ・ビンチー/クレア・ボイラン/エマ・ドナヒュー/アン・ハヴァーティ
エリシュ・ニ・グウィヴナ/ケイト・オリオーダン/ディアドラ・パーセル

いざとなったら、男性より女性の方が思い切りがいいんじゃないかしら?と
思っているわたくしですが、この本はあたかもその考えを
証明してくださっているようです。

舞台はオランダ人のロック歌手とダブリン出身の妻フィオナによって
スタイリッシュに生まれ変わったフィンバーズホテル。
スタッフも一新し、客層もずっとアッパーになったようです。

『101号室 微妙な問題』
シアトルから飛んで来た大企業重役のサラが望むものは子供だけ。
そこで友人カーメルの夫ポウドリクから精子をもらうことにしました。
フィンバーズホテルで…しかもスポイトで…

『102号室 ジャジャジャ・ジャーン』
ニューヨークで成功したデザイナーポピーが、初めてアイルランドで開く展示会まで
あと2時間しか無いというのに、問題を山ほど抱えた父がやって来ます。
過去を振り返る旅の途中だと言う父は、狂気とともに居座るつもりでしょうか?

『103号室 債券取立屋』
結婚式を挙げるためニューヨークから帰国したロニーは、ロビーでばったり
昔の恋人ニールに会ってしまいました。
彼と同棲したためにボロボロになった彼女に、ニールはなれなれしく話しかけてきます。

『104号室 天の賜物』
修道女パッツィは、列車で会ったジムという男と会うためにホテルへやって来ました。
彼女は宝くじで大金を当ててから貞節の誓いを破り続けているのです。

『105号室 マスターキー』
オランダから帰国したデッタは、昔フィンバーズホテルでアルバイトをしていました。
彼女はその時愛し合ったコナーとの間に人知れず生まれた息子に会いに来たのです。
ところが、バーに行くと昔の従業員たちが集結しているではありませんか!

『106号室 ピュー夫妻の結婚』
エミリー・ピューは3ヶ月前まで幸せでした。
でも、夫の度重なる出張が嘘だと分かった時から不幸のどん底です。
エミリーは夫の部屋に入り荷物を調べることにします。

『ペントハウス ターザンのアイリッシュ・ローズ』
何十年も前にターザンのヒロインを演じたネリ・オマーラは
役を得るためになけなしの金をはたいてダブリンへ帰って来ました、が
バーで昔の恋人でターザン役のハーヴェイに遭遇すると
役は他の女優に決まったと聞かされました。

かなり強引な想像ですが、完全にリゾート目的のホテルならいざしらず
都会の高級ホテルには怪しくて不埒なことがうずまいていそうですよねっ?

前作の『フィンバーズ・ホテル』 より成功者や有名人が集っているようですが
やはり各部屋の宿泊者は悩みやトラブルを抱え、微妙に絡み合って
素敵な一夜を見せてくれます。

でも主役の女性たちは、どうやら翌日には悩みなど無かったかのように
パワフルに華麗にホテルから飛び出して行けそうです。
ハッピーエンドではなくてもポジティブエンディングって感じかしら?

けっして若くはない女性たちのアグレッシブな生き方、見習わないとね
とは言ってもすっかり腰が重くなっちまって…

小さな勇気をもらえるかも…
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



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