まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『ジュリエット』映画も気になりますが…

2016-12-02 20:27:42 | カナダの作家
RUNAWAY 
2004年 アリス・マンロー

最近、飛びつく本が多くて困っちゃうね…
『ジュリエット』だから飛びついたわけではないですよん(SHINeeネタ)

おもしろかった、というのとはちょっと違うのですけど、なんと言えばいいのか…
目が離せない? どっぷり浸かる? 興味深い? どれも当てはまらない。
でも、とにかく、空き時間には続きを読まずにはいられなかった一冊です。

表題の『ジュリエット』という話はありません。
『チャンス(Chance)』『すぐに(Soon)』『沈黙(Silence)』という
三部作があって、その主人公がジュリエットという名前です。

その三部作もすごく印象深いのですけれども
がっっっつり印象に残ったお話しをいくつかご紹介します。

『家出(Runaway)』
雨の日が続き、乗馬の生徒が減って、カーラの夫クラークは機嫌が悪く
相変わらず他人とぶつかってばかりいる。
そんな中、隣人の未亡人シルヴィアがギリシャから帰って来た。
翌日、カーラはシルヴィアに呼ばれて掃除をしに隣家を訪れる。

『罪(Trespasses)』
ハリーとアイリーンの娘ローレンは、小さな町に越してから友人はいなかった。
ホテルで働くデルフィーンという女性と知り合ったローレンは
親に内緒で、多くの時間をホテルで過ごすようになった。
ある日、デルフィーンは、子供を養子に出した知人の話を始めた。

『トリック(Tricks)』
病弱の姉と暮らすロビンは、年に一度シェイクスピアを観るために日帰り旅行をした。
25歳の時、ロビンは芝居の後バッグを無くし途方に暮れていてダニエルに出会った。
彼は時計屋を営んでいる移民で、翌年また店で会おうと約束した。
しかし、1年後にロビンが訪ねて行くと、彼は無言で店のドアをぴしゃりと閉めた。

もう、どの話も、誰がどんな役割を担っていて、どんな展開になるのか見当がつかず
ハラハラドキドキが募る一方でした。

同じように、家族間の緊張感を描いていながら、今まで新潮クレストで読んだ
『イラクサ』『林檎の木の下で』『小説のように』『ディア・ライフ』『善き女の愛』
どれよりも、日常的でないスリルが感じられた気がします。
だからといってまるっきり絵空事ではなく、身近に転がっていそうな気もするという
不思議な不思議な雰囲気の一冊でした。

『ジュリエット』は、スペインのペドロ・アルモドバル監督映画『ジュリエッタ』から
邦題にしたそうです。

先ほど書いた三部作がテーマだと思うんですけど、どう撮るかなぁ?
『チャンス』の時のジュリエットは21歳、『すぐに』では25歳で、これはなんとかなるとして
『沈黙』は44歳から(たぶん)50代後半までを描いています。
20年ぐらいスポーンと飛んでるし、スパンは長いし、過剰な表現は似会わなそうだし
映画になり得るんだろうか?
見りゃいいんだけどね… たぶん見ないと思う。

普通に暮らしていればいるほど共感できると思います
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



ひとこと「なんなんだよぉ〜!」コーナー
ビール酒税統一だとぉぉぉ!
酒造メーカーの皆さんの努力と庶民のささやかな幸せを踏みにじる気ね!!!
政務活動費とか、他に見直すところはいっぱいあるだろうよ! って言いたいわ

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