万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

喚鐘が釣られました

2007年09月24日 | Weblog
旧本堂の解体につき昨年の3月末に降ろされた拙寺の喚鐘が1年6ヶ月振りに新本堂に今夕釣られました。
 明治42年に京都寺町の工房で鋳造されたことが彫り込まれています。祖父慈朗が当院に入寺した年に調製されていることが記されていました。
 銘文に「諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅為楽」(諸行は無常なり、是れはこれ生滅の法なり。生滅を滅し已れば、寂滅なるを楽となす)の涅槃経の無常偈が彫り込まれています。これは日本人ならだれでも知っている「いろはにほへどちりぬるをわかよたれそつねならむ うゐのおくやまけふこへて あさきゆめみしゑひもせす」の「いろは歌」はこの無常偈の巧妙な和訳となっています。仏教の根本原理と云えます。ジャータカ物語の雪山童子が身を捨てて羅刹から聞いた偈頌がこの「無常偈」であることはよく知られています。
何とはなしに25、6才頃の祖父慈朗の心情が知れるようです。祖父はこの時から12年後の大正11年秋に急逝して行くのですが・・・。   住職
 
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