万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

上棟式

2006年12月11日 | Weblog
12/10(日)昨日までの雨が嘘のように快晴の上棟式の朝を迎えた。おまけに小春日で温かく、風もない。何よりも嬉しいこと。
 パネル板が張られた本堂内にパイプ椅子130脚を並べていたが集まった人たちの3/1ぐらいしか座れなかったようで大半は境内で上棟式法要のお参りをされたようである。
 法要につづいて工匠式に移った。この大工さんだけで行われる上棟の式は実に奥ゆかしいものであった。亀山社長さんが申されるにはこの形式は東本願寺の御影堂を建立した尾張の棟梁が使ったものを相承させてもらっているとのことである。
 井戸棟梁が朗々と「寿詞文」を尊前に読み上げられて式が始まった。次に大屋根の棟木に堅く結わえられて屋根から境内に下ろされた紅白二本の綱を参加者全員の手でかけ声をかけて3度3回曳いた。その棟木を大棟に立ち振りかざした掛矢3丁がかけ声もろとも3度3回打ち下ろされた。その臓腑をゆするような「ドスン、ドスン」と轟く音は、正しく棟木が上がったことを、本堂がいよいよできることを天地に知らしめるに充分な音響(ひびき)があった。
 続いて境内に設えられた台上から建築委員のみなさんや棟梁さんらの手によって餅やタオルなどが賑やかに撒かれて上棟の式を終えることができた。
本堂の上棟を祝い足を運んで下さった方の中には随分と遠路をおこし下さった方が多くお見受けして恐縮したことである。大阪や広島、旧今治から。また筑波大学の民俗学をご研究の渡辺圭一さんが来ておられたのにはびっくりであった。それぞれの方々にご挨拶もできず、誠に失礼致しました。ご勘弁ください。
 一切のご縁と恩恵に多謝多謝 南無阿弥陀仏      住職
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