日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「縞模様のパジャマの少年」

2010-01-31 15:44:12 | 映画・DVD・音楽・TV・本など



DVDレンタルで観たのは一週間くらい前です。
なぜか心がドーンと沈んで、レビューを書きませんでした。


2008年のイギリス映画。
子どもを主人公としたホロコースト映画と聞いていたし、ラストも凄い!というのは耳にしていました。

まず、ドイツ軍のナチス収容施設の映画なのに「英語」か・・・
監督は多くの人に観てもらいたいと思い、あえて英語にしたそうですが。
すごく違和感がありました。
まぁ、このあたりは英語吹き替え版を字幕日本語で観ているんだ!と言い聞かせながら。


第二次大戦下のナチス収容所の施設長として赴任してきたドイツ軍人一家。
8歳のブルーノ少年は友達とも別れ、新しい家で退屈し、さみしい思いをしています。
窓から見える「農場」が気になり、隙をみて家を抜け出し近くまで行くとそこには縞模様のパジャマのような服を着た人達が大勢いるのを発見。
そこで同じ8歳の男の子「シュムール」と知り合いました。

ブルーノは友達ができたと喜び・・・(でも家の人には何だか言えない)
食べ物を持っていったり、ボールやラケットなど遊び道具を持って行くのですが二人の間にあるのは有刺鉄線!

ブルーノ自身が戦争やドイツの政策に対しては知識がなく、家族もあえて詳しく話さないので「農場」の本当の意味を知りませんでした。

お母さんは新しい赴任地の本当の目的をやがて知って愕然とします。
そして、しばらくは生きる力を失うのですが、「せめて子ども達をこの場所から移そう」を決め、いよいよ去る日に事件は起きました。

あの流れではブルーノが縞模様のパジャマを着て、収容されている子どもに間違えられるのかな?とか、嫌な予感は充分していました。
ただ、ラストに二人とも!!と言うのは、何だかショックもあるのですが腑に落ちない気がして悶々としていました。

監督はこのラストのシーンを撮りたいためにこの作品を作ったのではないか?
なぜかそんな気が強くして、この作り方ってちょっと卑怯じゃない?と思ったのも事実です。



ホロコーストの映画は何本も観ています。
その中で、かなり評価しているのが「シンドラーのリスト」でした。
あの作品はシンドラー自身がドイツ人で決して100パーセント誠実な人間ではなかった訳で。
それでも目の前に起こっているユダヤ人の収容、処刑に対して、だんだんと疑問を持ち自分が出来る範囲で必死にホーロー工場に匿うようにして大勢のユダヤ人を救ったという事実です。

その中で描かれるナチスのやり方、そして運命とともにどんどん処刑されていくユダヤ人の姿には息つく事もできずに驚きながら観た記憶があります。


今回の「縞模様の・・・」は「シンドラー・・・」に比べて???のシーンがたくさんありました。
小屋を建てる仕事をするはずのシュムールがいつも瓦礫の影で座り込んでいる・・・
ブルーノは友達だと思っているがシュムールには友情の感情はあったのだろうか?
(待っていれば食べ物を運んでくれる・・・と思っていただけかも)

そして一番の疑問点は8歳のブルーノは本当にそこまで無知だったのだろうか?
「何かがおかしい」とは思っていた様子ですが、あまりに知らな過ぎです。
プロパガンダの映画を観たとは言え、あの農場がそんな夢の国であるはずがないし。
とにかく私は素直に観られない点がいくつもあったのは事実です。


お母さん役(ヴェラ・ファーミガ)は見たことあるな~と思っていたら「ディパーテッド」の人ね。
このお母さんはとても人間的で良かったです。


ブルーノの命の重さとシュムールやその他ユダヤ人の一人一人の命の重さの違いにインパクトを与えたかったテーマなのでしょう。
本当は誰にとっても大切な命なんですが・・・



中身の濃さよりもラストのインパクトで勝負という映画はあまり好きではないです。

今回の評価は・・・  う~ん、難しいな・・・ 星2つ半  ☆☆★

本当はもっと高い評価をつけたいんだけど、この作り方がどうしてもイヤなのです。
ブルーノ少年は可愛かったし、途中までは良かったのですが。





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