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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

年明け読書

2022-01-07 20:00:37 | 好きなもの・音楽や本

2022年 おめでとうございます。
なんとなく偶数並びが好きなので、今年は
なんかいいことありそうな気がします(笑)。
今年も「好きなもの」の記録を、残していこうと
思います。どうそよろしくお願いいたします。


さて、年末は『水底の橋』にどっぷり浸り、あやうく
三度目に突入しそうだったので、いかんいかんと、
借りてあった3冊のうちこちらから読み始めました。
 インスタで何度も
推されているのを見て、ついに手にしました。
面白かったです。マンガです。「赤」の使い方が
うまいなあと思いました。フジモトさん、お亡くなりに
なってからもう6年もたったのですねー残念です。


次はこちら。お正月休みなんだから、頭も休めないと
と思い、読みはじめました。
 すべての悩みは
全部まとめて貝塚へ

今年最初のお気に入りフレーズになりました。
そうだよね、貝塚があったじゃない、全部自分
ひとりで抱え込む必要なんかないんだーと。。
今日現在半分くらいまでしか進んでいないのですが、
それとなく、縄文土器のことなどもわかり、なかなか
興味深いです。土器の文様をセーターの模様にしている
イラストが可愛い。


ですが、毎晩どーでもいいような(失礼)お悩みを
読んでいるうちに、物語が読みたくなり、寝る前には
こちらを開きました。
 2021年本屋大賞
翻訳小説部門の第2位に選ばれたものだったと、
読みおわった後に知りました。オリジナルは
フランス語で、作者のジャン=クロード・グランベールさんは
フランス演劇界の最も権威のあるモリエール賞を6度も
受賞されたのだそうです。

大戦やホロコーストが、10代の子たちが読んでも
わかるように、平易に淡々と書かれていることが
胸に迫りました。
昔話や寓話の中にたびたび残虐な箇所がありますが、
これもそうなのでは?とふと思ってしまうような
場面もあって‥でもそんなふうに大量の人を殺したり
簡単に銃の引き金を引いたりは、本当にあったこと
なのです。。。
数々の、悲しく恐ろしくやるせないシーンがあった
中、貧しい木こりのおかみさんが、ユダヤ人輸送の為の
貨物車をこう思う場面が一際印象に残りました。

森、おかみさんの森、おかみさんの山林は広く、
木々は、寒さも飢えもどこ吹く風で生い茂っていた。
ところが世界大戦が始まると、そこを、かりだされた
男たちが強力な機械でまっすぐ切りひらき、線路を敷いたのだ。
そしてその一本の線路を、変わった列車が行き来するように
なった。冬も夏も。
貧しいおかみさんは、その列車を見るのが好きになった。
〈わたしの列車〉、そう思った。おかみさんは熱い
まなざしで列車を眺めながら、飢えからも寒さからも
孤独からも脱けだして、旅する自分を思いえがいた。

まさに表紙に描かれてますね。





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