ムシェロビィチ本の4冊目↓を、読み終わりました。
嘘つき娘‥って、かなりインパクトのあるタイトルですよね?
『嘘つき娘』
ポーランドのポズナンの町を舞台に、今回の主人公はアニェラ(15歳)です。
主な登場人物の欄の2行目、アニェラの横に、フラニャという「お手伝い」の少女の
名前があって、最初のうち何度もここを見返して、フラニャという子はどこで
出てくるのだろうと思っていました。
主人公のアニェラはすごい行動力の持ち主で、頭の回転がとても良いのです。
そしてお芝居が(読むのも演じるのも)大好き。
ひと目惚れになった男子のあとを追いかけて、その子と同じ町の、すぐ近くの家へ
住む方法を考え出し、その後、多少の成り行きもありますが、名前を変えて
その男子の家の「お手伝い」に「変身」してしまったり‥。
決断したら、実行するのみ、です。
誰かをすこし傷つけることになるかもしれないとか、誰かがその結果
寂しくなるかもしれないとか、それがほんとに正しいことなのかとか、
そういう自問自答は、どこかの棚に預けてあるのでしょう‥おもしろいように
アニェラの口からは、本当のことも、そうでもないことも、同じようにどんどん
出てきます。
でも、読んでいて、アニェラのことを嫌な子だなあとちっとも思わなかったのは、
親友のカーシャへの手紙に、アニェラの気持ちが表われていたからかなと思います。
手紙のやりとり、とてもよい効果を出していると思いました。
そして、この物語も最後はクリスマスの日で終わるのですが‥
アニェラが「ただの嘘つき娘」ではなく、経験したことをちゃんと自分の成長の糧に
したことがわかり、しみじみ嬉しい気持ちがこみあげます。
ハムレットを無事演じ切った彼女が、帰り道にこう思うところがあるのです。
“シェークスピアってすごい”凍結した歩道にこつこつと靴音を
響かせながらアニェラは考えた。“みんなに好かれていると実感できると、
良い人間でいるのが簡単になる”ともアニェラは思った。
なんか、これって人間関係の基本だなと思ってしまいました。
嘘つき娘‥って、かなりインパクトのあるタイトルですよね?
![](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41%2BN4HVQqYL._SL500_AA300_.jpg)
ポーランドのポズナンの町を舞台に、今回の主人公はアニェラ(15歳)です。
主な登場人物の欄の2行目、アニェラの横に、フラニャという「お手伝い」の少女の
名前があって、最初のうち何度もここを見返して、フラニャという子はどこで
出てくるのだろうと思っていました。
主人公のアニェラはすごい行動力の持ち主で、頭の回転がとても良いのです。
そしてお芝居が(読むのも演じるのも)大好き。
ひと目惚れになった男子のあとを追いかけて、その子と同じ町の、すぐ近くの家へ
住む方法を考え出し、その後、多少の成り行きもありますが、名前を変えて
その男子の家の「お手伝い」に「変身」してしまったり‥。
決断したら、実行するのみ、です。
誰かをすこし傷つけることになるかもしれないとか、誰かがその結果
寂しくなるかもしれないとか、それがほんとに正しいことなのかとか、
そういう自問自答は、どこかの棚に預けてあるのでしょう‥おもしろいように
アニェラの口からは、本当のことも、そうでもないことも、同じようにどんどん
出てきます。
でも、読んでいて、アニェラのことを嫌な子だなあとちっとも思わなかったのは、
親友のカーシャへの手紙に、アニェラの気持ちが表われていたからかなと思います。
手紙のやりとり、とてもよい効果を出していると思いました。
そして、この物語も最後はクリスマスの日で終わるのですが‥
アニェラが「ただの嘘つき娘」ではなく、経験したことをちゃんと自分の成長の糧に
したことがわかり、しみじみ嬉しい気持ちがこみあげます。
ハムレットを無事演じ切った彼女が、帰り道にこう思うところがあるのです。
“シェークスピアってすごい”凍結した歩道にこつこつと靴音を
響かせながらアニェラは考えた。“みんなに好かれていると実感できると、
良い人間でいるのが簡単になる”ともアニェラは思った。
なんか、これって人間関係の基本だなと思ってしまいました。