報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“魔女エレーナの日常” 「ストーカー(?)鈴木」

2018-09-24 20:51:29 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[8月29日15:00.天候:雨 東京都江東区森下 ワンスターホテル]

 オーナーの予想通り、アナスタシア組の不祥事で発生させてしまった台風により公共交通機関が軒並みストップしてしまった為、宿泊客のキャンセルが相次いでしまっていた。

 オーナー:「こりゃ予想通り、然るべき所に苦情申し立てをするしかないかな……」

 オーナーは白髪交じりの頭をかきながら困った顔をした。
 と、そこへガーッとエントランスの自動ドアが開く。

 オーナー:「いらっしゃいま……」

 同時に暴風も館内に入ってきた。
 風除室はあるので、雨まで吹き込んでくるまでは無かったが……。

 オーナー:「って、あれ?」

 オーナーが目を丸くしたのは、そこにいたのは鈴木だからだった。

 鈴木:「こんにちは」
 オーナー:「鈴木さん、いらっしゃい。あれ?今日、予約入れてましたっけ?」
 鈴木:「いえ。エレーナに会いたくなったので、飛び込みです。部屋空いてますか?」
 オーナー:「この台風で軒並みキャンセルになっているところですよ」
 鈴木:「そのうちの一部屋、俺に回してもらえませんか?」
 オーナー:「どうぞどうぞ。大歓迎です」

 鈴木は近くのマンションに住んでいるはずだが、たまにこうして泊まりに来る。
 それも、エレーナが基本的に休みの日を狙ってだ。

 オーナー:「本当は今ここにエレーナがいるはずなんですが、この台風でどうせヒマになるだろうからと、休みにしちゃったんです」
 鈴木:「ええ。だろうと思いましたよ」
 オーナー:「よくお分かりで……」
 鈴木:「ニートをナメるなって感じですね」

 鈴木は宿泊者カードに、慣れた手つきで自分の名前や住所を書いた。

 オーナー:「ありがとうございます。お部屋の場所に御希望はありますか?」
 鈴木:「最上階がいい。エレーナがホウキで離着陸する所が見れる部屋」
 オーナー:「なるほど。確かにエレーナは屋上から離着陸していますが、今日は台風直撃中なので飛ばないと思いますよ」
 鈴木:「それでもいい」
 オーナー:「かしこまりました。それでは鈴木様、501号室に一泊ですね。料金前金でお願い致します」
 鈴木:「はい」

 鈴木は財布の中から現金を取り出した。
 いつもは親のクレジットカードだったわけだが……。

 オーナー:「1万円お預かりします。……珍しいですね。今日は現金払いですか」
 鈴木:「現金が手に入ったんでね。俺の作ったゲームが、イベントで売れたんだ」
 オーナー:「それは良かったですね。……それではこちらがお釣りです。鍵、お渡ししますね」
 鈴木:「俺はゲーム作りが合っているのかもな……。あっ、エレーナは?」
 オーナー:「自室にいらっしゃいますよ。鈴木様の御到着をお知らせしましょうか?」
 鈴木:「もちろん、是非!」
 オーナー:「かしこまりました。それでは後で伝えておきます。まずはお部屋にどうぞ」
 鈴木:「今日もよろしく」

 鈴木はエレベーターに乗り込んだ。
 それで5階へ向かったことを確認したオーナーは、内線電話でエレーナの部屋に繋いだ。

[同日同時刻 天候:雨 同ホテルB1F エレーナの部屋]

 エレーナ:「……つまり、魔法というのはそれが存在することを知ることから始まるわけ。リリィの場合はどういう魔法が使えるかというより、そもそも……」

 エレーナは自室で後輩のリリアンヌに魔法の基礎を教えていた。
 基礎をマスターしたことが認定されているのがマスターであるわけだから、それを見習に教えることは構わないことになっている。
 魔道士と魔道師の違いは、弟子を取れる資格があるかどうか(或いは実際に弟子を取っているかどうか)であるが、ダンテ一門においては『魔道士』という言葉を使うことは殆ど無く、ほぼ全て『魔道師』に統一されている。
 これはマスターになれば大抵、後輩の1人くらいはいるものとされ、その後輩に色々と教えるからというのが理由である。
 リリアンヌはフランス語でノートにメモを取っていた。
 門内の公用語は英語であるが、マルチリンガルのエレーナはフランス語も喋れる為、それでリリアンヌに話している。
 リリアンヌの場合は、まず英語を話すことから始めないといけないようだ。
 自動通訳魔法具は貸与されているが、これとて魔力を消費する為、節約でエレーナはあえて使っていない。
 あと、せっかく外国語を覚えても、話さないと忘れるからという理由もある。

 プー!

 エレーナ:「ぅおっと!?」

 ドア横の壁に掛けられている内線電話が鳴った。
 何かのアラームのような音がするので、鳴る時はびっくりする。
 まあ、住み込みで働き始めた当初は寝坊ばかりしていたエレーナをオーナーが起こすのには役に立ったようだが。

 エレーナ:「何だ何だ?」
 リリアンヌ:「フヒヒ……。やっぱり忙しくなりましたかね……」
 エレーナ:「まさか!」

 エレーナは受話器を取った。

 エレーナ:「はい、エレーナです!」
 オーナー:「ああ、私だ」
 エレーナ:「忙しくなりましたか?」
 オーナー:「いや、そういうわけじゃない。ただ、飛び込みのお客様が入ったから知らせておこうと思っただけだ」
 エレーナ:「ま、まさかそれって……?」
 オーナー:「ああ。鈴木弘明君だよ」
 エレーナ:「こ、この台風の中わざわざ……」
 オーナー:「それだけキミへの想いが強いということだ。それだけは買ってあげなさい」
 エレーナ:「勝手なこと言わないでください。いくらオーナーでも怒りますよ?」
 オーナー:「それは怖い。とにかく、501号室にご案内したから」
 エレーナ:「私の部屋には案内しないでくださいよ?」
 オーナー:「それは鈴木君とキミ、当事者間で解決してもらうよ」
 エレーナ:「民事訴訟じゃないんですから……」
 オーナー:「顔くらい出してあげたら?」
 エレーナ:「冗談!私は今日は休みですからね。お客さんとして泊まる分にはいいですが、私の部屋に呼ぶつもりはありませんから」

 そう言ってエレーナは電話を切った。

 エレーナ:「全く……」
 リリアンヌ:「フヒヒ……。何かありましたか?」
 エレーナ:「鈴木が泊まりに来たんだとよ」
 リリアンヌ:「フヒッ!?こ、懲りないですねぇ……」
 エレーナ:「全く。いっそのこと、マリアンナが大人しく押し倒されりゃ良かったんだよ」
 リリアンヌ:「フヒヒ……。いくら何でも、それはあんまりかと……」
 エレーナ:「悪かったな。さすがの私も、レイプまではされたことが無い」
 リリアンヌ:「ど、どうします?お、お追い出しますか?」
 エレーナ:「バーカ。さすがに正式な宿泊客を追い出すわけにはいかねーよ。バレたら、さすがに私はクビだ」
 リリアンヌ:「で、では……?」
 エレーナ:「私は明日の10時まで、ここに籠城する!絶対に鈴木を入れるな!」
 リリアンヌ:「り、了解です!」

 プー!

 エレーナ:「あーもうっ!何だよ!?」

 エレーナはまた鳴り出した内線電話を取った。

 オーナー:「ああ、私だ。何度も済まない。鈴木君がね、『夕食奢るから一緒にどうか?』って言うんだけど……」
 エレーナ:「えっ、マジですか?奢ってくれるって?」
 オーナー:「何でも趣味で作ったゲームがイベントで完売して、大金が入ったらしいんだが……」
 エレーナ:「大金ですって!?」(←両目に¥マークを浮かべるエレーナ)

 男に二言は無く、例えそんなことを言われても断るのが男というものだが、しかしエレーナは女である。
 その為か……。

 エレーナ:「ちょっと考えさせてください!」
 リリアンヌ:「フヒ!?」

 コロッと考えが変わるエレーナに、後輩のリリアンヌは……。

 リリアンヌ:(時々、先輩がよく分からない……)

 と、思ったという。
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“魔女エレーナの日常” 「お金大好き魔女は、結構働き者だったりする」

2018-09-23 19:58:24 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[8月29日04:00.天候:雨 東京都江東区森下 ワンスターホテル]

 エレーナがホテルの屋上に着陸した時、雨が降り出して来ていた。

 エレーナ:「ふぅーっ!本降りになる前に到着ぅ!」

 そして、すぐにホテルの中に入る。
 5階建てのホテルなので、屋上から階段を下りたら5階である。
 宿泊客を起こさないように、そーっと廊下を進み、エレベーターを呼び出した。

〔下へ、参ります〕

 ホテルのエレベーターは喋らないイメージがあるが、ワンスターホテルもバリアフリールームを設けた関係で、エレベーターも喋るようになった。
 当然ドア横だけでなく、脇の壁にもボタンがある。

〔ドアが閉まります〕

 尚、エレーナの部屋は地下1階にあるが、宿泊客には機械室や倉庫があることになっている為、普段はエレベーターが下りない設定になっている。
 下りるように設定する為にはスイッチ・キーが必要になるのだが、これはフロント預かりになっていた。
 その為、エレーナは一旦フロントに寄らなければならなかった。

〔1階です。ドアが開きます〕

 ピンポーンは客室の騒音になる為、鳴らない。

 エレーナ:「オーナー」
 オーナー:「おう、エレーナ。お帰り。遅かったね」
 エレーナ:「すいません。ちょっとトラブルに巻き込まれて……」
 オーナー:「大丈夫かい?」
 エレーナ:「私は無事です。それに、このホテルに迷惑は掛けません」
 オーナー:「それならいいけど……。今日は台風が直撃で、軒並みキャンセルが出そうだ」
 エレーナ:「マジっすか。後でアナスタシア組に賠償請求した方がいいですよ」
 オーナー:「まあ、アナスタシア組にもお世話になっているからね」

 団体でホテルが貸し切られたこともある。
 但し、その際は何故かエレーナは休みを取っているが。
 アナスタシア組の弟子の人数はエレーナも把握していないが、数十人はいると思われる。
 それだけで学校ができるほどだとアナスタシアは豪語していたが、人数が多過ぎてレベルのバラつきを抑えることができず、今回みたいな台風を作り出してしまうというアクシデントを招いたりする。
 如何にイリーナ組やポーリン組の弟子2人が少ないかが分かるというものだが、いやいや、やはりアナスタシアという師匠1人に対して弟子数十人は抱え過ぎなのである。
 本当に魔法学校でも作る気かと揶揄されても致し方無いことだろう。

 エレーナ:「今日のシフトどうします?」
 オーナー:「もしかしたら、台風で交通機関が乱れる前にチェックアウトするお客様が多いかもしれない。帰って来たばっかりで悪いけど、こっち手伝ってくれる?」
 エレーナ:「分かりました」
 オーナー:「恐らく今日のチェックインの大部分はキャンセルになるだろうから、10時のチェックアウト後は休んでいいよ」
 エレーナ:「了解です。その前にシャワー浴びて、着替えてきていいですか?」
 オーナー:「ああ。というより、少し休んできなさい。6時くらいから入ってもらえればいいよ」
 エレーナ:「了解です」

 エレーナは鍵を受け取ると、それでエレベーターに乗り込んだ。
 そして操作盤の蓋を開けると、中にあるスイッチを入れる。
 すると、B1Fのボタンを押せばランプが点く(B1Fへ下りられる)というわけだ。

〔地下1階です。ドアが開きます〕

 ドアが開くと薄暗い機械室が目の前に飛び込んで来た。
 すぐにまたスイッチを切って、操作盤の蓋の鍵を掛ける。
 すると、1階外側から下へ行くボタンを押しても反応しないし、中からB1Fへのボタンを押しても反応しないというわけだ。
 但し、B1F外側のボタンは、押せば反応する。
 いくら非常階段が別にあるとは言えど、さすがにそうでないと不便だろう。
 防犯上の都合で、なるべく非常階段を普段使いしないようにと言われている。

 リリアンヌ:「エレーナ先輩、お疲れさまです」

 先に寝ているだろうと思って、そっとドアを開けたエレーナ。
 確かに2段ベッドの下段にリリアンヌが寝ていたが、パッと飛び起きた。
 これは人間時代に受けた暴力の名残りだという。

 エレーナ:「おう。別に、寝てていいよ。私はシャワーを浴びて、少し休んだらフロントに入るから」
 リリアンヌ:「も、申し訳ありません、先輩。わわ、私も……ほ、ホテルの仕事……手伝えたら……」
 エレーナ:「まあ、アンタにはフロントの仕事は無理だね。だけど、ゴミ出しとか掃除とか手伝ってくれてるからいいよ」

 この部屋には備え付けのシャワールームとトイレがある。
 稲生家2Fのが後付けされたように、こちらも後付けのシャワールームだ。
 元々はボイラー技士が泊まり込みで業務を行う技師室だった部屋をエレーナが下宿先としたもの。
 そのボイラーも自動化されて技師は退職し、空き部屋となった為、倉庫の一部になっていたのだが、エレーナが住むことになってリニューアルされた。
 エレーナが脱いだ服をリリアンヌが丁寧に畳み、下着は洗濯カゴに入れて後で洗濯するのも後輩の務めとされている。
 それだけ魔道師の世界は上下関係が厳しいのだが、イリーナ組はそこまでやらない。
 まあ、稲生が先輩たるマリアの服をどうこうするわけにはいかないからだ。
 イリーナ組においては、マリアの使役するメイド人形が家事全般を一手に引き受けている。

 リリアンヌ:「エレーナ先輩、忙しそう……」

 リリアンヌは戸棚の中からカロリーメイトを出しておいた。
 非常食兼多忙食である。
 賄いは無いのだが、食費は別に支給される為、エレーナはホテル周辺の飲食店を食べ歩いたりしている。
 で、最近は鈴木に食事を奢ってもらうことが多い。
 しばらくして、エレーナがバスタオルだけ羽織った状態で出て来た。

 エレーナ:「リリィ、アンタは寝てていいんだよ」
 リリアンヌ:「そういうわけには……。先輩、カロリーメイトです」
 エレーナ:「ああ、気が利くな。さすがに昨夜は疲れたからねぇ」
 リリアンヌ:「何かあったんですか?」
 エレーナ:「もし観る機会があったら……そうだなぁ……。昼のワイドショーでも観てみな。台風以外のことで、何か大事件が報道されるかもしれないから」
 リリアンヌ:「フヒ?何ですか、それ?」
 エレーナ:「観れば分かるよ」

 エレーナは取りあえず、替えの下着にTシャツとスパッツだけ穿くと、カロリーメイトを口にした。

 エレーナ:「6時からフロントに入るから、1時間だけ寝る。5時半になったら起こして」
 リリアンヌ:「了解しました」

 自称、マリアンナより働いている魔道師とのことだが、ホテル業務においては確かにその通りかもしれない。

 エレーナ:「キキより働いてるよ、アタシゃ。じゃ、そういうことで」
 リリアンヌ:「き、キキ?……お、おやすみなさい……です」

 エレーナはさっさと2段ベッドの上段に上がると、布団を頭から被ったのだった。

 リリアンヌ:(ここはまだまだ学ぶ所が多い……。私も……いずれは先輩みたいにホテルで働けるかナ……)

 リリアンヌは再び下段ベッドに潜り込んだ。
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作者が自分の作品を振り返ってみて

2018-09-22 18:41:21 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
【設定について】“ユタと愉快な仲間たち”シリーズ

・今のところ、他の2作に比べてネタの枯渇が少ない作品

 ・魔法モノや妖怪モノ、宗教モノ、何でもござれ

 ・稲生勇太とマリアンナ・スカーレットが相思相愛なのに、作中せいぜい手を繋ぐ描写しかない理由。

 ・初登場時、悪役ブスキャラだったエレーナが、その後見事に作中の狂言回し、トリックスターに格上げ。
  ・最近はスピンオフで主人公も務めている。
  ・東方Projectの霧雨魔理沙をモデルにしている為、ブスキャラから美人キャラへも昇格した。
   ・同様にマリアンナもアリス・マーガトロイドという、これもたファンからの支持の熱いキャラクターをモデルにしている。
  ・トリックスター役はその後、ケンショーグリーンこと、横田に譲っている。

 ・結局、ダンテ一門とは何がしたい集団なのかがまだ明らかにされていない。
  ・イルミナティやフリーメーソンのお仲間?

 ・シリーズ開始当初、中学生だった稲生が今や20代後半
  ・ていうか作者も、今はキャラクターの歳を数えていない。
   ・不老不死の魔道師という設定にしておけば、加齢を考えなくて良いから凄く楽w
    ・稲生は正式に悪魔と契約をしているわけではないので、初回特典など無く、老化しているはずだが……。
     ・内定はしているので、初回特典だけは先に付けられているのかもしれない。

 ・作中のゲストキャラとして、ポテンヒットさんの名作“ケンショーレンジャー”や“ガンバレ!特盛くん”からのキャラクターが登場。
  ・“ケンショーレンジャー”にあっては、ポテンヒットさんの好意で当ブログのコメント欄に連載して頂いたことがある。
  ・もちろん、キャラクターの流用については御本人承諾済み。
  ・当作品では特にキャラの濃いケンショーブルーことサトー様と、ケンショーグリーンこと横田理事がよく登場している
   ・尚、それぞれのモデルについて探ることは禁則事項である。
    ・どちらもスケベキャラであるのだが、前者と後者を比べてみると、サトーは在日朝鮮人、横田は日本人であることを如実に物語っている。
     ・香月車楽さん、出番ですよ!
  ・原作では顕正会を辞めていない特盛くんとエリちゃんが脱会して、御受誡しているという設定。
   ・所属寺院は大石寺塔中のどこかの宿坊という設定。
    ・その設定を確立した時の作者の所属寺院は【お察しください】
   ・特盛くんの本名、徳森重雄という名前は作者のオリジナル。原作では吉野と呼ばれていた。
    ・エリちゃんの本名は沢尻エリ。但し、こちらは原作通りである。
     ・恐らく芸能人の沢尻エリカがモデルと思われ。
   ・尚、既に結婚している。
  ・鈴木は原作中においては特盛くんの協力キャラであり、段々と顕正会の害毒にまみれていく描写であった。
   ・当作品でもマリアンナに横恋慕して襲撃(ぶっちゃけレ◯プ)計画を立てたりするほどの陰湿キャラであったが、美人キャラに昇格していたエレーナに一目惚れして、今はエレーナを追い掛けている。
   ・実家が大富豪であるという設定は原作通り。
    ・元々都内に実家があるという設定はオリジナル。
    ・エレーナの近くに住みたいが為に、わざわざ親のスネ齧って賃貸マンションに引っ越してくるほど。
   ・こちらも顕正会を辞め、稲生と同じ日蓮正宗寺院に御受誡した為か、陰湿キャラはナリを潜めている。
   ・お金大好きのエレーナとしては良い金づるであり、何だかんだ言って友達関係にはなれている。
   ・酔っ払ったマリアンナが人目も憚らず、魔法を使ったのを目撃し、それをネタに脅して強姦計画を企てていた。
    ・頓挫した上に教化親の藤谷にもブン殴られて撃沈。
     ・その後、エレーナに目移りして計画は完全に凍結。

【設定について】“アンドロイドマスター”シリーズ

・雲羽作品の中で、1番古いシリーズ。

 ・原型が既に中学生の時からあった。
  ・SFなら中二病全開のネタで行けるからw
  ・敷島孝夫の原型があったし、南里志郎の原型もあった。
   ・エミリーやシンディの原型はこの頃まだ無い。
   ・褐色肌に巨乳、黒髪ストレートにビキニアーマーを着用したガイノイド(女性型アンドロイド)が登場しているが、現在のシリーズには引き継がれなかった。
    ・何を思ってああいうキャラクターにしたのか、今なお不明である。
     ・当時はそういう女性がタイプだったのか???
    ・尚、エミリーやシンディのコスチュームの下は同じ色のビキニということになっていて、この上からアーマーを着用すれば確かにそうなる。この辺りに僅かな名残が見受けられるか。

 ・最近はネタが枯渇気味。
  ・Siriネタやゾルタクスゼイアンのネタなど、AIの発達がリアルで急激に上昇している為、作者の知識が追い付かない。
  ・KR団というテロ組織を潰してからネタに困るようになった。
  ・敷島孝夫など、主人公キャラの高齢化もネック。
   ・キャラクターの刷新を狙って井辺翔太を登場させたが、敷島には勝てなかった。

 ・都市伝説でも実しやかに囁かれるAIの反乱について、エミリー達の立ち位置が凄く曖昧。
  ・その為、ユーザーである敷島にも疑心を芽生えさせている。
  ・シンディあっては冗談だとしているが、『下等で愚かな人間どもよ!』とか『劣等種』とか言い出し始めている。
  ・エミリーも未公表ではあるが、大昔の敷島に『人間のポンコツ』とか言っている。
  ・今後、彼女達の立ち位置がどうなるか不明。
   ・Siriにあっては、既に人間に対して嘘をつく答えを返しているとか……。

【設定について】“私立探偵 愛原学”シリーズ。

・執筆開始は“ユタと愉快な仲間たち”シリーズよりも遅い。

 ・高校時代に書き上げた読み切り作品。
  ・他の2作と違って、主人公の愛原学視点で進む一人称である。
   ・一人称の方が世界観も小さくて済み、校内コンクールの締め切りに間に合わせやすかった為。
    ・“ユタと愉快な仲間たち”の方は出す気になれなかった(設定が適当過ぎた為)。
  ・もちろん愛原のポンコツぶりを面白おかしく書いたもので、まさか今ここで連載するとは思ってもみなかった。
  ・ガソリンスタンドのネタについては、演劇部が脚本で使わせてと言って来た。

 ・何故か今は“バイオハザード”ネタが満載になっている。どうしてこうなった!
  ・昨年と今年で話の流れがガラリと変わったのは、作者が酔っ払ってネタ帳を紛失したせいである。
   ・都合の良い愛原の記憶喪失w
  ・敵であるクリーチャーがまさかの主人公側!
   ・え?リサのこと?“バイオハザード”といったら、ロリキャラも出るでしょ〜w
    ・全作品には出ていない!
   ・基本的にロリキャラは主人公側であり、ゲーム中でも操作できるはずなのだが、“バイオハザード7”ではまさかのラスボス。
   ・当作品のリサはラスボスとしてのキャラと、操作キャラの折半という設定である。
    ・1番優しくしてくれた愛原を慕っている。
    ・人間だった頃の記憶は殆ど無くしているが(故意に消去された)、自分の両親が死亡してしまっていることは幼心にも分かっているもよう。
   ・コミケではコスプレ参加者に化けて参加していたザコクリーチャーを震え上がらせた。
    ・レイチェルウーズは“バイオハザード リベレーションズ”では中ボスを張っていたはずだが、ラスボスのリサの前では形無しだったようだ。
     ・ラスボスは“バイオハザード1”ではなく、スピンオフの方ね。

 ・ネタ帳紛失の為に結局正体が分からなくなったボス。
  ・世界探偵協会日本支部のエージェントだとか、もっと別の組織のエージェントだとか噂されている。
  ・愛原の事務所に電話する時、いつも「私だ」としか名乗らない為、高橋や高野からイジられている。
   ・尚、このくだりは“加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ”の中の探偵物語がモデルである。
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“魔女エレーナの日常” 「こちら側から見れば非日常だが、魔女達にしてみれば日常である」

2018-09-22 10:16:41 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[8月29日03:00.天候:曇 埼玉県さいたま市中央区 県立さいたま中央高校]

 マモン:「それでは、私はこれを振らせて頂こう!」

 マモンはマントの中から、サイコロを10個取り出した。

 女子B:「あっ、きったねー!」
 女子C:「ちょっと!何でアンタだけ10個も振るの!?」

 女子生徒達が当然ながらブーイングを上げる。
 だが、マモンはいたって平然としていた。

 マモン:「この同意書を見たまえ。どこにもサイコロを振るのに、その数については定めていない。つまり、何個振ろうが実は自由であったのだ!」
 麻子:「こんな小さい字、読めないよ!」
 マモン:「しかし、読める大きさではある。それにこのサインは、キミ達がしたものだろう?」
 麻子:「それはそうだけど……」
 女子B:「ちょ……何とかしてよ!?……って、あれ!?あの魔女がいない!」

 いつの間にかエレーナの姿が無くなっていた。
 もちろん、さっさと帰ったわけではない。
 建物の陰に隠れて、様子を見ていたのである。
 しかも、手には加熱式タバコ!
 エレーナは喫煙者だったのか!?
 鈴木と食事に行く時は禁煙席でも全く平気なのに……。

 エレーナ:「あいつら全員死亡フラグか。ふうーっ……」(-。-)y-゜゜゜

 エレーナが遠目に見ている中、マモンはサイコロを転がした。
 各自が1個のサイコロを5回、つまり5個のサイコロを振った中、マモンはその2倍の10個……。
 当然ながら、マモンが次々と勝利を収めて行く。
 ただ1人を除いて……。

 マモン:「ふはははは!私の勝ちだ!」
 女子B:「ひ……卑怯者……!」
 マモン:「悪魔に正々堂々と勝負を挑むには、それなりの力を持たなければならない!だが、私は生まれてこの方、そのような人間を見たことがない!」

 マモンの青白い肌が薄紫色になったような気がした。
 圧勝の喜びに気色ばんでいるのだろう。
 このようなイカサマ勝利でも、某修羅河童は『創価の勝利だ!功徳〜〜〜〜〜!!』とか言うんだろうなぁ。

 マモン:「私の望み!それは……」

 このタイミングでエレーナが建物の陰から出て来た。
 マモンは次々と勝負に負けた女子生徒の魂を抜いて行く。

 女子B:「お、オマエのせいだ!このクソ魔女がぁぁぁぁぁぁっ!!」

 Bはエレーナの姿を見つけると、手にしたカッターナイフを手にエレーナに向かって行った。
 だが、エレーナは逃げようともしない。
 むしろ、Bを哀れむような目で見ていただけだった。
 そして、彼女のナイフの切っ先がエレーナに当たる直前、マモンによって魂を抜き取られたのである。

 マモン:「クフフフフフ……!大漁、大漁……!」
 エレーナ:「そりゃ良かったな」
 麻子:「あ……ああ……あああああ……!」

 唯一勝利した女子。
 それは麻子だった。
 彼女だけは約束通り、魂を抜かれずにいた。

 マモン:「お前、やるじゃないか!この私に勝利をするとはっ!魔法陣の描き方といい、実際の魔力といい、なかなか素質があるんじゃないのかね!?」
 エレーナ:「素質があることはもちろん大事だけれども……」

 ジョオオオオ……!(あまりの恐怖体験に失禁する麻子)

 エレーナ:「日本人の女はメンタルがこのザマだから使えねーよ」
 マモン:「それは残念だ。私の世界には、まだまだ魔道師と契約したくてたまらない者達がゴロゴロいるというのに……」
 エレーナ:「誰も低級悪魔と契約しねーよ。それより、だ」

 エレーナは麻子の肩を掴んで引き起こした。
 一瞬、髪を掴んで引き上げたくなったのだが、それは何とか抑えた。

 エレーナ:「とにかくアンタの勝ちだ。おめでとう。私の契約悪魔はこんなアホそうな感じだけれども、高級な部類だから、きっちり約束は守るよ」
 マモン:「はっはっはっ!悪かったな、アホで」
 エレーナ:「こんな茶番やる時点でアホだろが。……で、願いは何にするの?マジで何でもいいんだよ」

 エレーナはここで、ある願いが最高だと思った。
 だが、麻子は……。

 麻子:「もうイヤです……!殺さないで……!お家に帰して……!」

 顔をグシャグシャにして泣きじゃくるだけだった。

 エレーナ:「だから、アンタは助かるんだっつの!せっかく命懸けのギャンブルに勝ったんだから、この際どデカく……!」
 麻子:「帰りたい……帰りたい……」
 マモン:「エレーナ。どうやら、それが願いのようだぞ」
 エレーナ:「おい、オマエもいい加減に……」
 マモン:「汝の願いは『無事に帰宅すること』で良いか!?」
 麻子:「うぅぅ……ヒック……グスン……グスン……」

 だが、麻子は泣きじゃくるだけで答えない。

 マモン:「返答無きは認むるも同じ。では、願いを叶えてやろう!」
 エレーナ:「ついでにサービスで今の記憶も消しとけよ!?アタシもヤバいから!」
 マモン:「分かっている!」

 こうして、麻子以外の女子生徒5人は台風が接近する中、出勤してきた中島に魂の抜けた死体として発見されることになる。
 助かった1人、麻子も記憶が無くなっていたため、何も証言することができなかったのである。

 エレーナ:「胸糞悪いからとっとと帰るわ」

 エレーナはホウキに跨って、さっさと離陸した。

 マモン:「いやあ、面白かったねぇ。他の悪魔仲間にも教えてあげたいくらいだよ」
 エレーナ:「勝手にしろ。……『悪魔界のキングボンビー』め」
 マモン:「うむ。素晴らしい褒め言葉だ。今後とも、よろしくお願いしますよ?」

 エレーナはマモンと引き離すように速度をグングン上げた。
 そして……。

 エレーナ:「読者の皆さん、分かりましたか?このように、知識だけしかない人間が気軽に悪魔を呼び出したリすると……あのような事態を招きますよ?興味を持つだけならまだしも、くれぐれも安易に儀式は……オススメできません。御用心、御用心……」

 上手く締めやがって、この野郎!
 
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“魔女エレーナの日常” 「本編で解けなかった謎はスピンオフで明らかにするのがデフォ」 1

2018-09-20 19:24:08 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[8月29日01:00.天候:晴 埼玉県さいたま市上空]

 エレーナはホウキに跨り、空を飛んでいた。
 ただ単に夜の散歩ではなく、後輩のリリアンヌの指導である。

 リリアンヌ:「フヒーッ!エレーナせんぱーい!わらひ、随分……上手く飛べてるですよねぇ!?」
 エレーナ:「おう、その調子だ!」
 リリアンヌ:「そそそ、それにしても……かかか、風が……風が物凄く……強いです!」
 エレーナ:「アナスタシア組の誰か……多分、アホアンナのせいだと思うけど、台風明日直撃だからなぁ!」
 リリアンヌ:「明日も飛ぶですか!?」
 エレーナ:「アホか!さすがに死にたくないよ!……はい、ここでターン!」
 リリアンヌ:「フヒッ!?はーい!」

 エレーナは華麗にUターンしたが、リリアンヌは大回り。

 エレーナ:「まだまだだな」
 リリアンヌ:「ご、ごごごめんなさい……」
 エレーナ:「今度は宙返りしてもらうから」
 リリアンヌ:「フヒーッ!?」
 エレーナ:「それとも背面飛行するか?」
 リリアンヌ:「フヒーッ!?」
 エレーナ:「冗談だよ。さっさと帰ろう」

 するとホウキの先端に陣取っていた使い魔の黒猫、クロがエレーナの所にやってきた。

 クロ:「エレーニャ。ニャニャニャニャ……」

 エレーナの耳元までやってきて、何やら伝える。

 エレーナ:「ほお……。リリィ!」
 リリアンヌ:「はい!?」
 エレーナ:「ちょっと私、寄る所あるから後で帰る。先に帰ってて。もう寝てていいから」
 リリアンヌ:「は、はいーっ!そそ、それじゃお先に失礼しますです」

 リリアンヌはそのまま南下していった。
 尚、エレーナもリリアンヌもゴーグルを着けてGPSを所持している辺りが何とも現実的である。
 エレーナは後輩を見送ると、スーッと降下していった。

 エレーナ:「本当にこの近くで悪魔召喚の儀式が?」
 クロ:「そうニャ」
 エレーナ:「うちの門内、悪魔を新規に呼び出す場合は事前通達をすることになってるよね?それが無いってことは……」
 クロ:「無断呼び出しニャ」
 エレーナ:「よし。いいネタ発見!行くぞ!」

 エレーナは現場へと向かった。
 が!

 エレーナ:「うわっ!?」

 突然空間に現れた大きな魔法陣に取り込まれてしまった。

 エレーナ:「おい、マジかよ!?」

[同日02:00.天候:曇 埼玉県さいたま市中央区 さいたま中央高校]

 体育館裏の地面に魔法陣を描き、その前に佇む女子生徒6人。
 そのうち1人は魔道書を持ち、眼鏡を掛けている。

 女子A:「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め、訴えたり。……はい、皆も一緒に続いて」
 女子B:「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め、訴えたり」
 女子C:「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め、訴えたり」
 女子D:「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め、訴えたり」
 女子E:「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め、訴えたり」
 女子F:「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め、訴えたり」

 すると、魔法陣が青色に光り出した。

 女子B:「うそ、マジで!?」
 女子C:「さすが麻子!本当に光り出した!」
 麻子:「やめないで!悪魔が出て来るまで呪文を唱え続けないと!」
 女子D:「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め、訴えたり」
 女子E:「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め、訴えたり」

 更に光は強くなり、そしてそこから現れた。

 エレーナ:「あたしゃ“悪魔くん”か!」
 女子F:「きゃーっ!」
 女子D:「ほ、ホントに出てきた!」
 女子B:「これが悪魔?」
 エレーナ:「あぁ!?」

 エレーナはホウキから降り立った。
 そして、ぐるりと見渡す。

 女子E:「どっちかって言うと、魔女じゃない?」
 エレーナ:「オマエらなぁ!ド素人のくせに悪魔呼び出してんじゃねぇよ!てか、本来私、魔女でもないんだぞ!」

 ただ単にダンテ門内での定義(人間時代に性暴力被害の経験があった者が“魔女”)なので、それを外に出されても困る。

 麻子:「あの……悪魔ですか?魔女ですか?」
 エレーナ:「魔道師だよ!てか、何やってんだ、オマエら!?」
 女子C:「何か、悪魔じゃないみたいだね」
 女子E:「魔女さんですか?」
 エレーナ:「ああ!百歩譲って魔女でいいよ!なに?悪魔に何か用だったの?」
 麻子:「あ、あの……。私、占いとかの研究を趣味にしている者なんですけど……。今度、力試しで悪魔を召喚してみようかなぁーって……」
 エレーナ:「それで魔道師呼び出した時点で失敗だね。じゃな!用が無いなら帰るぞ!」

 エレーナは女子高生達の遊びに付き合わされたと知り、憤慨した様子でホウキに跨った。
 ところが、後ろからポンと肩を叩かれた。

 エレーナ:「あ?」
 マモン:「まあ、待ちたまえ。そんなに悪魔を御指名なら、私が話を聞いてやろうじゃないか」

 エレーナの契約悪魔、キリスト教における七つの大罪の悪魔、強欲(主に金銭欲)を司るマモンが現れた。

 エレーナ:「あんまり勝手なことするなよ」
 マモン:「分かっている」
 麻子:「あの、その人は……?」
 エレーナ:「私の契約悪魔でマモンって言うんだ」
 女子B:「普通のリーマンのオッサンじゃね?」
 エレーナ:「皆が皆、黒いローブ羽織って、フードを被って、ガイコツ顔して、大きな鎌を持ってるわけじゃないんだぞ」
 クロ:「エレーナ、それ死神」
 エレーナ:「ん?」
 マモン:「あいにくと私の契約者はここにいる魔道師ただ1人。だが、せっかくの御指名だ。私の力をお見せしようではないか。どうだろう?1つゲームをしないか?それに勝ったら、何でも望みを1つだけ叶えてあげよう」
 エレーナ:「あー、マジであれやるの?」
 マモン:「たまにはやらせてくれよ。いかがかな?」
 麻子:「どんなことをするの?」
 マモン:「簡単なゲームさ。お互いにサイコロを振る。そして、出た目の数が多い方が勝ちだ。いたってシンプルだろう?」
 麻子:「本当にどんな願いも叶えてくれるの?」
 マモン:「もちろんさ。但し、負けたら私も1つ望みを言わせてもらおう」
 女子B:「私、やってみる」
 女子C:「じゃあ、私も」

 我も我もと女子生徒達はマモンのゲームに参加する意思を見せてしまった。

 マモン:「それでは……」

 マモンは上着のポケットからサイコロを……出す前に、紙を出した。

 マモン:「この同意書にサインを……」
 女子B:「きっちりしてるね」
 エレーナ:(あーあ。オワタな、こいつら……。ロクに悪魔の契約書を読みもしないで……)

 女子生徒達は悪魔の契約書にサインをしてしまった。

 マモン:「それではキミ達はサイコロを1個、5回ずつ振ってもらおう」
 麻子:「えっ、5回も振っていいの?」
 マモン:「もちろん。ここにそう書いてある。そして私は1回だけだ」
 女子B:「マジ!?それ、超ラクショーなんですけど!」
 エレーナ:(バーカ……)
 マモン:「順番は自由だ。誰からやるかな?」
 女子B:「じゃ、アタシから!」
 マモン:「よし。じゃ、先に5回振りたまえ」

 Bはサイコロを5回振った。
 あいにくと1とか2とかも出たが、5や6も出た。

 マモン:「ふむ。こんなものか。エレーナ、悪いが記録係を」
 エレーナ:「はいはい。もうやってますよ」
 マモン:「じゃ、次の人どうぞ」

 マモンは次々と女子生徒達にサイコロを振らせる。
 そして、次はマモンの番になった。

 マモン:「それでは私は1回だけ振るぞ」

 マモンは懐の中から別にサイコロを取り出した。
 それはどんなものだったと思う?

 1:普通のサイコロ1個
 2:普通のサイコロ10個
 3:正二十面体のサイコロ1個
 4:普通のサイコロだが10から60まで
 5:想像もつかない。
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