[200×年月日不明 天候不明 アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン市内 某児童養護施設]
アリス:「先生、できました!」
職員A:「Oh!Ms.Alice!Perfect!So good!」
まだ子供の頃のアリス。
アリスは施設内で教育を受けていた。
どうやら算数のテストで100点を取ったらしい。
当時からアリスは理系に強かったようだ。
院長:「アリス、お勉強頑張った御褒美にパパとママが迎えに来てくれたわよ」
アリス:「本当!?」
アリスは嬉しくて嬉しくて涙が出るのを堪えて、施設の外に飛び出した。
アリス:「パパ!ママ!」
外で待ち受けていたのは……。
バージョン4.0A:「ヤア、アリス。パパだヨ」
バージョン4.0B:「私ガ、ママよ」
アリス:「!!! Go to heeeeeeeell!!」
[2017年10月1日08:16.天候:雨 埼玉県さいたま市大宮区 敷島家・敷島夫妻の部屋]
アリス:「Go to heeeeeeell!!」
バキィッ!
敷島:「痛っでぇっ!?……な、何なんだ!何なんだよ!?」
隣に寝ていた敷島、いきなりアメリカ人妻からのアイアンクローで目を覚ます。
アリス:「うっ……?ゆ、夢……?」
敷島:「お前なぁ……、『今度は女の子が欲しいの』って求めて来て、毎晩これじゃ身が持たんぞ」
アリス:「うう……sorry……」
敷島:「一体、何の夢を見てるんだ?」
アリス:「実は……」
[同日09:02.天候:雨 敷島家・ダイニング]
シンディ:「今日は私がキッチンメイドの当番ですね。どうぞ。サンドイッチです」
敷島:「ありがとう。美味そうだね。……それにしても、子供の頃の夢なんて、誰でもたまに見るもんだろ?」
アリス:「私の場合、パパとママの顔を知らないのよ。それなのに……」
敷島:「うーん……。俺の両親もあの世にいるが、さすがに顔は覚えてるからなぁ……」
アリス:「今でも時々夢に見る?」
敷島:「いや、あんまり。俺の場合、社会人になってからだからな。両親との別れは。だからまだ……ってな所はある。しかも、まだ遺体すら見つかっていない」
シンディ:「……申し訳ありません」
シンディは頭を下げた。
敷島の両親は世界的なマッドサイエンティスト、ウィリアム・フォレスト博士の開発したバージョン軍団の破壊活動に巻き込まれてしまった。
但し、前期型のシンディはその場にはいなかったし、そもそも指揮すらしていない。
年老いて体調不良となったウィリアム博士の世話をしていたからである。
敷島:「いや、俺の場合はいいんだ。……で、何か思い当たる節は?ここ最近、そういう夢を見るっていう原因」
アリス:「それが分からないから苦労しているんじゃないのよ」
敷島:「ふーむ……。しかし今じゃ、お前がママだぜ?」
アリス:「トニーにグランパとグランマを見せてあげられないのが可哀想ね」
敷島:「一応、うちの伯父さん達が祖父さん代わりか」
アリス:「そうかな?」
敷島:「ドラ息子ばっかりなもんで、最後という最後、トニーに賭けるとか言ってたぞ」
アリス:「これだから日本の同族企業は……!」
と、そこへエミリーがやってくる。
エミリー:「おはようございます。お部屋のお掃除に入らせて頂きますが、よろしいでしょうか?」
敷島:「ああ、頼むよ。今日はお前がハウスメイドか」
エミリー:「さようでございます」
敷島:「俺の会社じゃ秘書、家じゃメイド。お前と一緒なら護衛までこなす、本当に何でもできるマルチタイプだな」
そしてこのマルチタイプ、できるのはこれだけではない。
セクサロイドの顔も持つ。
セクサロイドとは、人間に対して性的奉仕を行うロイドのことである。
特にエミリーとシンディの抱き心地は最高であり、正に『50億円のダッチワイフ』と敷島に言わしめるほどとのこと。
敷島がまだマンスリーマンションで『単身赴任』をしていた時、アリスからの浮気防止策としてシンディが送り込まれ、セクサロイド機能を惜し気も無く使わせたという逸話(?)がある。
尚、マルチタイプにおいては全ての個体で標準装備という。
これはマルチタイプはスパイロボットとしての用途もあった為、正に映画の女スパイよろしく、お色気タップリの要素でもって活動していたこともあったとのこと。
その時の名残りであるのだが、標準装備ということは、オリジナルタイプであるエミリーとシンディのフルモデルチェンジである8号機のアルエットにもあるということになる。
オリジナルタイプの軽量化、小型化をコンセプトに開発されたものであるのだが、出来上がってみたら、どう見てもロリ化である。
ボーカロイドのロリ担当、鏡音リンよりも年下に見える。
鏡音リンの設定年齢が14歳であり、そのリンからも年下扱いされているわけなので、12歳くらい。
合法ロリである。
さすがにマズいと思ったか、メーカーのDCJは9号機以降の量産型においては成人女性のみの設計データしか保管していないことにしている。
エミリー:「お役に立てて何よりです。何でもお申し付けください」
シンディ:「せっかくの日曜日ですし、お2人でどこかにお出かけされてはいかがでしょうか?お坊ちゃまなら、私達で看ますよ?」
敷島:「うーん……。そうしたいのは山々なんだが、何せ外はあいにくの雨だからなぁ……。シンディ、だからこそお前、トニーも入れて『3人一緒に』とは言わなかったんだろ?」
シンディ:「まあ、そうなんですけど。外は雨で少し肌寒いですから、お坊ちゃまにはキツいかもしれないですから」
敷島:「子供の体に悪い寒さなのに、あえて外に行くってのもなぁ……」
アリス:「いえ、行きましょう。何かこのままだと、明日もパパとママの夢を見そうなの」
敷島:「気晴らしにパーッとか。うーん……」
敷島はズズズとコーヒーを啜った。
敷島:「ま、俺が適当な所探しておく。アリスは取りあえず、トニーとでも遊んでな」
アリス:「何か逃げてない?」
敷島:「ごちそうさん!」
シンディ:「はい」
敷島はシンディ特製のBLTサンドを平らげると、PCと本の部屋に飛び込んだのだった。
アリス:「先生、できました!」
職員A:「Oh!Ms.Alice!Perfect!So good!」
まだ子供の頃のアリス。
アリスは施設内で教育を受けていた。
どうやら算数のテストで100点を取ったらしい。
当時からアリスは理系に強かったようだ。
院長:「アリス、お勉強頑張った御褒美にパパとママが迎えに来てくれたわよ」
アリス:「本当!?」
アリスは嬉しくて嬉しくて涙が出るのを堪えて、施設の外に飛び出した。
アリス:「パパ!ママ!」
外で待ち受けていたのは……。
バージョン4.0A:「ヤア、アリス。パパだヨ」
バージョン4.0B:「私ガ、ママよ」
アリス:「!!! Go to heeeeeeeell!!」
[2017年10月1日08:16.天候:雨 埼玉県さいたま市大宮区 敷島家・敷島夫妻の部屋]
アリス:「Go to heeeeeeell!!」
バキィッ!
敷島:「痛っでぇっ!?……な、何なんだ!何なんだよ!?」
隣に寝ていた敷島、いきなりアメリカ人妻からのアイアンクローで目を覚ます。
アリス:「うっ……?ゆ、夢……?」
敷島:「お前なぁ……、『今度は女の子が欲しいの』って求めて来て、毎晩これじゃ身が持たんぞ」
アリス:「うう……sorry……」
敷島:「一体、何の夢を見てるんだ?」
アリス:「実は……」
[同日09:02.天候:雨 敷島家・ダイニング]
シンディ:「今日は私がキッチンメイドの当番ですね。どうぞ。サンドイッチです」
敷島:「ありがとう。美味そうだね。……それにしても、子供の頃の夢なんて、誰でもたまに見るもんだろ?」
アリス:「私の場合、パパとママの顔を知らないのよ。それなのに……」
敷島:「うーん……。俺の両親もあの世にいるが、さすがに顔は覚えてるからなぁ……」
アリス:「今でも時々夢に見る?」
敷島:「いや、あんまり。俺の場合、社会人になってからだからな。両親との別れは。だからまだ……ってな所はある。しかも、まだ遺体すら見つかっていない」
シンディ:「……申し訳ありません」
シンディは頭を下げた。
敷島の両親は世界的なマッドサイエンティスト、ウィリアム・フォレスト博士の開発したバージョン軍団の破壊活動に巻き込まれてしまった。
但し、前期型のシンディはその場にはいなかったし、そもそも指揮すらしていない。
年老いて体調不良となったウィリアム博士の世話をしていたからである。
敷島:「いや、俺の場合はいいんだ。……で、何か思い当たる節は?ここ最近、そういう夢を見るっていう原因」
アリス:「それが分からないから苦労しているんじゃないのよ」
敷島:「ふーむ……。しかし今じゃ、お前がママだぜ?」
アリス:「トニーにグランパとグランマを見せてあげられないのが可哀想ね」
敷島:「一応、うちの伯父さん達が祖父さん代わりか」
アリス:「そうかな?」
敷島:「ドラ息子ばっかりなもんで、最後という最後、トニーに賭けるとか言ってたぞ」
アリス:「これだから日本の同族企業は……!」
と、そこへエミリーがやってくる。
エミリー:「おはようございます。お部屋のお掃除に入らせて頂きますが、よろしいでしょうか?」
敷島:「ああ、頼むよ。今日はお前がハウスメイドか」
エミリー:「さようでございます」
敷島:「俺の会社じゃ秘書、家じゃメイド。お前と一緒なら護衛までこなす、本当に何でもできるマルチタイプだな」
そしてこのマルチタイプ、できるのはこれだけではない。
セクサロイドの顔も持つ。
セクサロイドとは、人間に対して性的奉仕を行うロイドのことである。
特にエミリーとシンディの抱き心地は最高であり、正に『50億円のダッチワイフ』と敷島に言わしめるほどとのこと。
敷島がまだマンスリーマンションで『単身赴任』をしていた時、アリスからの浮気防止策としてシンディが送り込まれ、セクサロイド機能を惜し気も無く使わせたという逸話(?)がある。
尚、マルチタイプにおいては全ての個体で標準装備という。
これはマルチタイプはスパイロボットとしての用途もあった為、正に映画の女スパイよろしく、お色気タップリの要素でもって活動していたこともあったとのこと。
その時の名残りであるのだが、標準装備ということは、オリジナルタイプであるエミリーとシンディのフルモデルチェンジである8号機のアルエットにもあるということになる。
オリジナルタイプの軽量化、小型化をコンセプトに開発されたものであるのだが、出来上がってみたら、どう見てもロリ化である。
ボーカロイドのロリ担当、鏡音リンよりも年下に見える。
鏡音リンの設定年齢が14歳であり、そのリンからも年下扱いされているわけなので、12歳くらい。
合法ロリである。
さすがにマズいと思ったか、メーカーのDCJは9号機以降の量産型においては成人女性のみの設計データしか保管していないことにしている。
エミリー:「お役に立てて何よりです。何でもお申し付けください」
シンディ:「せっかくの日曜日ですし、お2人でどこかにお出かけされてはいかがでしょうか?お坊ちゃまなら、私達で看ますよ?」
敷島:「うーん……。そうしたいのは山々なんだが、何せ外はあいにくの雨だからなぁ……。シンディ、だからこそお前、トニーも入れて『3人一緒に』とは言わなかったんだろ?」
シンディ:「まあ、そうなんですけど。外は雨で少し肌寒いですから、お坊ちゃまにはキツいかもしれないですから」
敷島:「子供の体に悪い寒さなのに、あえて外に行くってのもなぁ……」
アリス:「いえ、行きましょう。何かこのままだと、明日もパパとママの夢を見そうなの」
敷島:「気晴らしにパーッとか。うーん……」
敷島はズズズとコーヒーを啜った。
敷島:「ま、俺が適当な所探しておく。アリスは取りあえず、トニーとでも遊んでな」
アリス:「何か逃げてない?」
敷島:「ごちそうさん!」
シンディ:「はい」
敷島はシンディ特製のBLTサンドを平らげると、PCと本の部屋に飛び込んだのだった。