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横浜グルメ、クオヴァディス

 元町のチャーミングセールで久しぶりに獲物をゲット。さて夕食だ。

 一応、人並みにおいしいものを食べたいという欲求はあるが、かしこまっていただくのはどうも性に会わない。カジュアルでおいしい店というのはなかなか無いのが現実だ。

 元町を歩いていろいろな飲食店を物色していたのだが、ほとんどの店が夕食は18時から。あと40分もあるじゃないか。腹は減ってきたし、中華街の慶福楼にするかと歩き始めた。

 と、ひらめいたのがクオヴァディス(Quo Vadis)。たしか薪窯のあるイタリアン。元町からちょっと離れているが、時間はたっぷりあるしと、歩いていくと、店の前に人だかり。開店を待っているようだ。予約もしていないし無理だろうと思って引き返し始めたら、いきなり開店。ここは5時半開店のようだ。お腹の虫が鳴いているし、だめもとで聞いてみると入れるという。ラッキー。

 スプマンテでと思ったが、散々歩いたので、まずビールで乾杯。そして黒板に書いてあるメニューから、前菜の盛り合わせ、4種のチーズとキノコのピザ。そしてポークの煮込み、を選ぶ。

 まず、前菜盛り合わせ。スプーンとフォークの大きさと比べてもらえばわかると思うが、驚くような大きさ。載っていたのはハム、スモークサーモン、カポナータ、ひよこまめなど。これほど酸味の効いたカポナータは初めてだが、おいしい。




 ピザはナポリ風。大きさは思ったより小さいが、年寄りにはちょうどよい。この生地がとてもおいしいし、まきの香りがとてもよい。ここで赤ワインをグラスでいただく。



 そしてメインのポークの煮込み。注文したとき想像していたのは豚の角煮だが、出てきたものはまったく違う。ほろほろになるまで煮込んだポークの表面をあぶってカリカリにしたものにあっさりとしたソースがかかっている。今まで食べたことの無い食感と香り。最初から取り分けて運んでくれた。



 満腹したのだが、なにか甘いものでしめたい。デザートの盛り合わせとカプチーノ。チョコレートの香りとグレープフルーツがよくあう。この店は料理の香りがよいのが特徴だろうか。



 支払いは、前菜盛り合わせ2000円、ピザ1500円、ポークの煮込み1700円、デザート盛り合わせ680円、カプチーノ300円、紅茶300円、ビール2杯で1200円、グラスワイン2杯で800円。しめて二人分で8480円。

 30席くらいある店を、シェフ一人、フロア2人の合計3人で切り回している。それでも料理は絶妙のタイミングで出てくるし、フロアの二人も本当は目が回るくらい忙しいはずなのに、いつも笑顔で店の隅々まで目を配っている。初めての店だが、大変気に入った。料理の香りがよいのが特徴だろうか。

 結局この日予約なしに入れたのは2組だけ。その後ひっきりなしに来ていた人たちはみな断られていた。出かけるのなら予約するほうがよいが、お勧めの店だ。

 

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