秋元 康 著 「象の背中」を読みました。
何不自由なく暮らしてきた48歳の中堅不動産会社部長・藤山幸弘は、今まさに人生の"円熟期"を迎えていた。
しかし、ある日突然、医師に肺がんで余命半年と宣告されてしまう。
その時、彼が選択したのは、延命治療でなく、今まで出会った大切な人たちと直接会って、自分なりの別れを告げることだった。
これまでの人生を振り返って、自分が生きた時間とはこういうものだったと、しっかり見極めて死にたいと思ったのだ。
それは妻・美和子と、夫婦としてあらためて向き合うことでもあった。
すべてを妻にさらけ出した夫。
そして、夫のすべてを受け入れた妻。
23年間を共に過ごしてきた夫婦にとって、この最後の半年間は、忘れ得ない、かけがえのない時間となる―。
タイトルの"象の背中"、これは死期を悟った象が群れから離れ、死に場所を探す旅に出ることから来ています。
映画にもなったし、あらすじだけ読むと、これは絶対泣ける小説だろうなと思い読み始めましたが・・・
高所得層の家族をめぐる物語
仕事人間で、家庭を顧みず、愛人を作り、好き勝手をやってきて、余命半年と宣告され、それでも世界中でいちばん愛していると言っている妻との時間を大切に紡ごうとしなかった男の話
あまりに主人公ばかりに都合が良すぎる
逆にその家族は物分りの良い妻、良い子供達過ぎて、
こんな家族がどこにいる?という感じです。
ありえない!
期待を見事に裏切られた一冊でした。
2007年映画化 出演:役所広司、今井美樹