紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

美浜町の松原高台津波避難場所整備へ 〈2016年7月14日〉

2016年07月13日 15時06分19秒 | 記事

伐採が進められる築山整備地


 美浜町は、松原地区高台津波避難場所の整備に着工した。高台避難所整備は、吉原のダイワボウマテリアルズ(株)和歌山工場南、西川東側の土地に、津波時の高台被難場所となる築山を築くもの。11日から築山整備地の造成に取りかかり、重機を使って松などの樹木の伐採を進めている。

 計画場所は、その一部が、県の埋蔵文化財包蔵地のひとつ、吉原遺跡にかかり、昨年6月に実施した試掘確認調査では、土器のかけらが出土している。そこで伐採後、まずは美浜松原郵便局南側の400平方メートルの一角を発掘調査する。
 築山整備に向けた盛土工事には8月にも着工。盛土には日高港塩屋地区泊地しゅんせつ工事で出るしゅんせつ土を用い、3万8000立方メートルを盛り上げる。
 高台避難場所の地盤高は15・5メートル。高台避難所における最高津波高を標高11・37メートルと想定し、南海トラフ巨大地震による広域地盤沈下量1・33メートルと現況地盤液状化による地盤沈下量0・62メートル、余裕高2メートルを見込んで算出した。のり裾は9500㎡で、避難場となる山頂は2400㎡の台形方。避難人口は対象地区住民約1930人全員を収用できる2000人を想定している。
 高台には、食料や毛布、飲料水などを保管する備蓄倉庫6基とマンホールトイレ20カ所、トイレ洗浄用耐震性貯水槽、かまどベンチ10基、手洗い場、時計塔、緊急車両駐車場5台分を設置。避難誘導灯としてソーラー式LED照明20基を配備し、その蓄電池から携帯電話やスマートフォンを充電できるよう、USB端子も備える。高台の西側麓には、体の不自由な車での避難者も想定し、44台収用できる駐車場も整備する。
 平成29年度には、築山周辺の補強工事と施設整備を行い、平成30年9月には舗装を完了しすべてを完成させる予定。
 施工は、(株)淺川組=和歌山市、栗生泰廣取締役社長=。総工費は2億2500万円。


その他の主なニュース

 近畿Jr柔道(体重別選手権)44キロ級で久保井仁菜さん(印南町)優勝、全国へ

 夏の高校野球和歌山大会開幕、管内勢6校が堂々の入場行進

 日高町比井地区避難道路新設工事、暫定的な活用も見込み順次整備

 御坊署管内30郵便局が特殊詐欺被害防止へ暑中はがき「かもめーる」配布


この記事についてブログを書く
« 印南町の魅力発信へ「チョッ... | トップ | 中田惟斗投手(御坊ボーイズ... »
最新の画像もっと見る