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きょう(9日)衆院解散 総選挙和歌山2区、新人5人乱立 〈2024年10月9日〉

2024年10月09日 08時30分00秒 | 記事

 きょう9日に衆議院が解散され、総選挙は15日公示、27日投開票の超短期決戦で行われる。選挙区定数が3から2に減り、27市町村が範囲となる和歌山新2区は、国政を担ってきた二階俊博元自民党幹事長が引退することで新人5人が乱立する選挙戦に突入。特に二階氏の後継者として自民党から立候補する三男と、自民党派閥裏金問題で4月に離党し、鞍替えを決めた参議院議員との保守分裂選への注目度は高く、保守票に加え、浮動票の行方が鍵を握りそう。
 
 立候補を予定しているのは、順不同に二階元幹事長の三男で自民党の二階伸康氏(46)、無所属で参議院議員の世耕弘成氏(61)、共産党で元県議の楠本文郎氏(70)、無所属で元総務省職員の本間奈々氏(55)、立憲民主党で和歌山市議の新古祐子氏(52)の新人5人。伸康氏と世耕氏が真正面からぶつかる保守分裂の激戦が全国的に注目される中、自民党政治を批判する楠本、本間、新古各氏がどう絡んでいくか。
 二階陣営 県町村会をはじめ各種団体など661団体から推薦を受け、首長や党県連を挙げた総力戦で支持拡大を図っている。「和歌山で育ったからこそ届けたい声がある」と和歌山を軸足に現場主義を貫き、一極集中から地方への時代を訴える伸康氏は、これまでに選挙区をほぼ4巡し、各市町村ごとに励ます会も開催。「相手がどなただろうと関係ない。自分自身との戦い。一人ひとりとお会いし、ひたすら私の思いを訴えていきたい」と話す。
 世耕陣営 5日に出馬表明と出遅れ感は歪めないが、5日に開いた緊急集会には600人が詰めかけ、保守分裂の激戦へ気勢を上げた。派閥の裏金問題で自民党を離党したものの、参議院議員として26年、その間政府の要職も務めるなど選挙区での知名度は出馬予定者の中でも群を抜く。しかし、今回無所属での戦いで「ボランティアの支持者らの力を借りながら手作りで戦っていく選挙となる」と自身が言うように退路を断っての戦い。26年の政治経験を強調しながら支持拡大を図る考えだ。
 楠本陣営 2月の出馬表明後、選挙区を一巡。精力的な街宣活動を展開するとともに、地元御坊市内では2月末に早春の集い、先月末には共産党の集いを開催。ミニ集会も17市町で延べ35回を数える。二階氏の父・俊博代議士や世耕氏も関与が取り立たれる裏金問題をはじめとする自民党(世耕氏は離党)の金権政治から国民が主人公の政治への転換を旗印に消費減税や社会保障充実、労働賃金アップなど強く訴え、地道な活動で支持獲得を図っている。公示日は御坊市内で第一声、12日に決起集会を開くほか、ウイークデーの13日までに100カ所演説を計画、士気は最高潮に達している。
 本間陣営 9月19日に県庁で記者会見して出馬を表明した。田辺市内に拠点事務所を設けて活動を展開し、海南市など北部でも演説を行っており、「二階氏の世襲政治を許さない!」と主張。総務省職員、札幌市企画課長、春日井市副市長などの18年間の公務員経験を武器に、消費税ゼロ、インボイス廃止、積極的な財政出動による経済成長、農業・畜産業・水産業振興、低廉で安定的な電力確保などの政策を訴え、Xやインスタグラム等のSNSでも動画配信しながら、PRしている。
 新古陣営 立憲側からのオファーを受け、7日の記者会見では「すべての人に本当の意味での地域活性化をもたらしたい。コツコツ働く人が報われる社会にしたい」などと、立候補決意への思いを語った。「思いを実現する」を長所に議員活動に取り組んできた経験を生かし、ふるさと和歌山の活性化に向けて、政治の力で地場産業と振興に尽力する。田辺市に後援会本部を構え、紀北支部として橋本市にも事務所を設け、選挙は、街頭演説など空中戦になりそうだが、一丸となって戦いに臨む。


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