紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

御坊市長選、柏木征夫氏(現職)激戦制し大差で7選 〈2016年5月24日〉

2016年05月22日 23時30分00秒 | 記事

花束を手に支援者らと圧勝に笑顔を見せる柏木氏


 任期満了(6月10日)に伴う御坊市長選は22日に投票、即日開票された。現職の柏木征夫氏(75)=保守系無所属、薗=が、二階俊博自民党総務会長の長男で元秘書の新人、二階俊樹氏(51)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=に大差をつけて7選を飾った。現役市長では全国最多当選。同市長選では過去類をみない保守二分の激戦となったが、有権者は柏木氏の「しがらみのない堅実で誠実な市政運営」の継続を選択した。諸課題が山積する中、文字通り柏木市政の集大成を目指す。当日有権者数は1万9862人(男9308・女1万554)、投票者数は1万5512人(男7173・女8339)で投票率は78・10%。4年前の58・25%を19・85ポイントと大幅に上回った。

市民一人ひとりのお陰
柏木氏事務所に歓声わく

 大きな山が動いた。柏木氏を支援する市議が涙ながらに語った言葉が、市を二分する激戦を勝ち抜いた喜びに集約されていた。午後8時30分に8400票の得票で圧勝が伝わると、大きな歓声がわき、歓喜の輪と多数のテレビカメラが取り囲む中、柏木氏が支持者らと握手を交わした。
 壇上に上がった柏木氏は「ありがとうございます」と感謝の言葉を何度も繰り返し、「市民の皆さん一人ひとりのお陰です。皆さんが勇気を持って立ち向かってくれたことが今日の結果だと思います」と語った。 吉田擴後援会長は「柏木市政を応援しながら、十分な活躍ができるように支援したい」、上西一永後援会副会長は「小さな虫が大きな象に勝てるように頑張ろうと話したが、皆さんの力を結集することができました。これが本当の民主主義だと思う」、幹事長の西本和明市議会議長は「市民の良識がこんなに多くのバックアップとなった。良識が勝った、この戦いは歴史に残る選挙」と述べ、市民の力が大きな壁を打ち破ったと喜んだ。選挙対策本部長の向井孝行市議が感謝の気持ちを表し、駆けつけた日高郡6町長を代表して郡町村会長の森下誠史・美浜町長が当選を祝福した。
 孫の柏木志保子さん(中学1年)、洋一郎君(小学4年)や支持者から花束を受けた柏木氏は、選挙結果について「市民一人ひとりが大きな外圧に負けず味方をして下さった。心から感謝したい」と話し、市を二分した選挙戦に「市長選なのに国会議員の選挙のようになり、それがより大きな力を市民の皆さんが与えてくれた」と振り返った。
 今後の市政への影響について問われた柏木氏は「特別なことをするのではなく、今まで通りの市政運営でぶれずに新しいことをどんどん取り入れてやっていきたい。国や県も力を貸してくれるだろう。国に逆らった気持ちはこれっぽっちもない」と述べ、全国最多となる7期目に向けて「安心して子を産み育て、年を重ねることができる安全なまちづくりを進めていきたい」と力強く語り、最後に「大変な圧力が加わったことは非常に残念。国に逆らったことも楯突いた覚えもない。長期と言われるが、4年ごとのスクリーニングを受け、新しい政策をやらせて頂いてきた」と、あらためて選挙までの経緯を振り返った。

「堂々と戦った」「今後も力尽くす」
二階氏敗戦の弁 再起期し活動

「今後も力を尽くす」と再起を期す二階氏

 薗の事務所前には大勢の支援者が詰めかけ、固唾を飲んで開票作業を見守った。2回目の発表で大差を付けられると、声にならないため息がもれ、静まりかえった。
 午後8時40分に二階氏が到着すると「お疲れさま」の声がかかり、二階氏は支持者に深々と頭を下げ「長い戦いだったが、多くの皆さまに一生懸命お支えいただき、堂々とした戦いをさせていただいたことに心から感謝申し上げます。私の頑張りが十分でなかったため、このような結果になり、お詫び申し上げます」と話し、今後については「皆さんと相談しないといけないが、今後も御坊市発展のために力を尽くしたい」と再起を期した。
 二階総務会長は「敗軍の将、兵を語らずと言うが、若い人を中心に力強いご支援、ご厚情をいただいたことに、ただただ感謝申し上げます。本人も将来を期し、頑張る決意を持っており、引き続きご指導、ご鞭撻をお願いします」、高垣太郎後援会長は「私どもの不徳のいたすところ。二階俊樹はまだ若い、今後も頑張ります」、中村裕一選対本部長は「負けたが、私たちの思いは変わらない。今後も戦い続ける」と話した。


その他の主なニュース

 御坊市長選投票率、前回大幅に上回る 保守二分の激戦反映し78・10%

 平成28年度県防犯功労表彰に田端三津雄、米原史夫両氏と軟式野球連盟学童日高支部

 テコンドーの中村蒼紫選手(御坊市)ジュニア強化指定、日本代表のW選出

 学童野球夏季大会兼県選手権予選、御坊が上南部を下し初優勝飾る


この記事についてブログを書く
« 御坊市長選、横一線でゴール... | トップ | 柏木征夫御坊市長会見「集大... »
最新の画像もっと見る