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日高川町 課題の学校統合、意見集約開始 美山地区は児童数3分の1に 〈2020年10月2日〉

2020年10月02日 08時30分00秒 | 記事




 日高川町は平成17年の新町誕生から15年が経過したが、合併時と比べて町立小中学校の児童生徒数は3割以上減少。特に美山地区での少子高齢化が顕著で、川原河、笠松両小では児童数が4分の1程度になるなど深刻で、統合問題が喫緊の課題となっている。町教育委員会では各校の学校運営協議会を通じて統合に対する意見を求めており、今年度中に集約。地域や保護者の声を聞いた上で統合について検討を進めていく。

 日高川町では約1万人の人口規模に対して、町立の小学校9校と中学校4校(大成を除く)の合計13校があり、管内でも突出して多い。文部科学省は平成27年、公立小中学校の統廃合に関する基準を見直し、小中学校ともに各学年1クラス以下の学校については「統廃合の適否を速やかに検討する-」となり、少子化の進む日高地方でも大半の小中学校が基準に該当。日高川町の小学校では川辺西小学校を除く全8校が「統合等の適否を速やかに検討」に該当し、5校が4クラス以下で「課題が極めて大きい」の基準にある。
 同町立の小中学校は、町村合併前に旧中津村が小中学校を各1校に、旧美山村では中学校を1校に統合したが、県下で3番目に広い町面積など地域の実情があり、地域の衰退などを考慮して統合問題の気運が盛り上がらない状況にもある。合併後15年が経過する中で全小中学校で大幅に児童生徒数が減少し、特に美山地区の川原河小では54人が14人、笠松小では37人が11人になるなど深刻。川辺地区の中学校ではクラブ活動の継続や選択などを考えて統合を望む方針を町に訴える校区も出ている。
「まち・ひと・しごと創生法」の第2期戦略策定に向けた有識者会議でも学校統合推進を求める意見が多く出された。美山地区では有志が学校統合に関する保護者アンケートを実施する中、町教委では和佐公生教育長が就任後すぐに、各校の学校運営協議会を通じて「自校の統合」「町全体の統合」などについて意見の集約を開始。年内に意見を集約し、地域や保護者のていねいに聞いた上で統合問題についての検討を進めたいとしている。


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