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御坊市は新たに名田町2橋が修繕対象 〈2022年6月26日〉

2022年06月27日 08時30分00秒 | 記事


新たに修繕対象に入った大正13年架設の浜側橋


 御坊市は、令和3年度に市道84橋で国が義務付けた5年に1回の定期点検を行い、新たに名田町内の2橋が早期に対策が必要な早期措置段階に判定され、早ければ来年度から修繕工事に着手する見通し。前回点検では19橋が早期措置段階と判定され、今年度施工分をあわせて10橋の長寿命化対策を行っているが、年数が経過すれば老朽化も進み、毎年、橋を修繕し続けなければならない状況が続くため、老朽インフラ対策が今後の大きな課題のひとつ。

 国土交通省が、自治体が管理する延長2メートル以上の道路橋やトンネルは5年に1回の定期点検を義務付けたのを受け、平成27年度から30年度にかけて市道210橋すべてを点検。①健全(機能に支障はない)が76橋②予防保全段階(支障はないが、予防保全の観点から措置を講じることが望ましい)が114橋③早期措置段階(支障が出る可能性があり、早期に措置)が20橋④緊急措置段階(支障が生じている、または生じる可能性が高く、緊急に措置)はゼロだった。
 対策が必要な早期措置段階20橋のうち、古森地内の1橋(延長6メートル)は平成29年度で架け替えた。残りの19橋は緊急輸送路や津波避難路、通学路、橋の長さ、架設年度から優先順位をつけた修繕計画を策定し、令和元年度から必要な修繕工事を実施中。延長15メートル以上で優先順位1位の美人橋(延長20・56メートル、南塩屋)や15メートル未満で同1位の岡ノ橋(同13メートル、財部)など7橋の修繕工事を終え、今年度は3橋の工事を予定。
 未実施は残り9橋となったが、令和3年度から2度目の定期点検が始まり、今年度にかけて201橋を点検。3年度は84橋の点検を行った結果、健全が22橋、予防保全段階が55橋、早期措置段階が7橋、緊急措置段階がゼロ。早期措置段階7橋のうち、2橋が前回の予防保全段階から降格、新たに修繕対象に入った。この2橋は名田町楠井の浜側橋(延長14・90メートル、大正13年架設)と同町野島の秋近橋(同15・20メートル、昭和46年架設)で、ともに地域の生活道路、通学路のため、優先順位は高く、早ければ来年度着手の見通し。
 今年度は115橋の点検を行うが、さらに修繕対象が増える可能性が高い。5年に一度、定期点検を行うため、その度に早期措置段階に降格する橋が出てくると予想されるが、年間に修繕できるのは3橋程度のため、毎年、どこかの橋を修繕し続けなければならない状況が続きそう。また、前回、3年度点検ともに早期措置段階だった野口橋(延長351・8メートル)の扱いも課題。修繕、耐震補強、架け替えとなれば億単位の費用が必要で、今のところ対応策は決まっていない。

約13億円、10年かけて完了
御坊大橋耐震補強・長寿命化

 市道橋で最も長く、日高川に架かる市道猪野々大浜通線の御坊大橋耐震補強工事・長寿命化修繕工事が、このほど完了。10年の歳月をかけ、総事業費億6500万円を投じた。
 御坊大橋は延長480メートル、車道幅員7・25メートルの2車線、片側歩道2・5メートルで平成3年竣工。大津波襲来時に旧御坊町内の住民が御坊大橋を渡り、海抜の高い岩内地内に逃げる最重点避難路と位置づけ、平成24年度から耐震補強事業に着手し、陸上部の橋脚7基、川の中の橋脚3基など橋全体の耐震化を行った。
 前回の定期点検では予防保全段階だったが、工事費削減、効率化から耐震補強工事にあわせて長寿命化修繕工事も実施した。


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