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災害時に上空から視認できるよう旧学校施設(比井、衣奈)にヘリサイン 〈2022年6月30日〉

2022年06月30日 08時30分00秒 | 記事


ヘリサイン「比井」「衣奈」を設置、松本日高町長(左下写真)や
山名町長(右下写真)に吉田会長らが目録を贈呈


 他府県から飛来した土地勘のない災害支援用ヘリコプターが迅速、確実に目的地にたどり着くために、上空から視認できるよう施設名などを表示した「ヘリサイン」が、旧比井小や旧衣奈中の建物屋上に設けられた。災害時の被害状況の把握や救援活動、物資の輸送などを効率的に行うことが期待でき、28日に日高町や由良町で行われた目録・感謝状贈呈式で、設置した県公共嘱託登記土地家屋調査士協会に両首長が感謝を述べた。

 同協会は公益目的事業として以前に有田市の小学校でヘリサインを設けたが、コロナ禍で2年ほど実施できてなく、今年度は紀南地方の4施設と、日高地方の2施設で計画。日高地方の施設には、緑の塗料でシート状にして、黄色の特殊シールを使い、1文字を4・5メートル四方の大きさで「比井」「衣奈」と、それぞれ表している。
 登記基準点を示しており、平時の登記手続きを簡略化するだけでなく、災害発生時には、境界の復旧作業を行う際の基点となるため、円滑な作業に役立つほか、ヘリサインを設置することで、その緯度や経度などの位置情報も公開され、災害発生時の迅速な救助活動等が期待できる。
 28日に両町長室を訪れ、目録を贈呈した吉田秀幸会長は「津波など水が出たり、被害があると、地図で確認しながら空から見ても土地勘がないとわからない。ヘリサインで近くに何があるのかを把握できることは大きい。今回のタイプと同じで10年前に設置したものを視察したことがありましたが、経年劣化は少なく、十分活用でき、管理もほぼいらない」と説明。
 松本秀司・日高町長は「災害時は津波などの被害で孤立する集落もでる。素早く救援物資等を届けられたり、できるのは、とてもありがたい」、山名実由良町長も「パイロットが場所を確認できることがよく、避難場所に物資を届けやすくなるほか、ヘリサインがあることで防災意識も高まることに期待できる」と喜び、それぞれ感謝状を贈った。


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