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印南町議選 きょう(5日)は早くも中日 空白区や浮動票巡り争い激化 〈2021年8月5日〉

2021年08月05日 08時30分00秒 | 記事


街宣車で町内各地を街宣するなど支持拡大に努める


 4人超過の激戦となった印南町議選(定数12)の選挙運動はきょう5日が早くも中日。各陣営とも地元を固めつつ、安全圏入りめざして地縁・結縁を頼りに、また立候補者のいない地区で票の上積みを図る。8年ぶりの選挙戦、新人が平成以降3番目に多い6人が立候補するなど票読みが難しく、現職、新人入り乱れて激しい選挙戦を展開している。

 旧町村別で見ると、今期限りで引退する現職票(413票)、平成25年時の落選票(272票)がある切目川地区、浮動票の多い印南地区を中心に各陣営が票取りに懸命で両地区の票の行方が当落の鍵を握りそうだ。旧町村別に候補者の動きをみてみる。
 印南地区 堀口氏、藤薮氏、中島氏の現職3人、新人の片山氏、丸山氏の2人の5人が立候補。約2100人の有権者がいる大票田だが、立候補者が3人だった平成25年時より2人増えたこともあり、議長で最多当選をめざす堀口氏(前回512票)、4回目の当選をめざす藤薮氏(492票)、2回目の選挙戦となる中島氏(518票)の現職3人は危機感を募らせており、前回票維持に向け地元はもちろん、他地区での票の掘り起こしに懸命だ。新人2人はともに出馬表明から1カ月と出遅れ感は否めないものの、最年少の片山氏は若さを、唯一の女性候補の丸山氏は初の女性議員誕生を強調しながら地縁・結縁など頼りに支持拡大をめざす。
 稲原地区 現職の岡本氏と、黒井、谷両氏の新人2人が立候補。岡本氏は前回436票を獲得しているが、今回は区推薦が得られず他陣営から食い込みもあり、前回票死守に懸命で前哨戦から町内各地をこまめに回るなど地元以外での票取りに努める。新人2人はともに大票田(890票)の印南原地区。引退する現職の後継で出馬の黒井氏は区長を務めているものの現職が無投票当選だったこともあり票読みが難しく地縁・結縁をフルに生かして支持を広げたいところ。谷氏は、地域活性化活動などに取り組むグループの代表で、これまでの活動を通して一定の知名度はあるものの町外出身者ということで、支援者とともに他地区への浸透を図りながら支持拡大に懸命だ。ともに空白地区の稲原西地区での票取りにも余念がない。
 真妻地区 立候補は現職前田氏1人。平成25年時は新人で628票を獲得しトップ当選。今回も真妻地区の全区の推薦を受け有権者も500人弱で盤石とも見られるが、他陣営の食い込みも激しく、安全圏入りには地元票をどれだけ固められるかが鍵となる。
 切目川地区 現職の杉谷氏と新人の津井氏が立候補、平成25年時より1人減となった。4回目の当選をめざす杉谷氏は前回2番目となる615票を獲得したこともあり、盤石と見られるものの8年ぶりの選挙戦で年齢面など楽観視はできず上滑りを警戒。新人は区推薦での出馬となるが、地元票は130余票と少なく、姻戚関係にある県議の支援を受けながら他地区での支持拡大を図る。ともに地元票を固めつつ、引退する現職の地元・古井区をはじめ他地区で支持を広げられるかが当選圏入りへの鍵となりそうだ。
 切目地区 榎本氏、玉置氏、古川氏、木村氏の現職4人に加え、新人の有本氏が立候補。共産党の榎本氏は組織票以外の得票が鍵だが、前回の511票死守へ地元をはじめ全町的に支持拡大に取り組む。前回3位(579票)、新人の平成21年時はトップ当選(708票)の玉置氏は前哨戦から精力的に動き、地元を固めるとともに他地区でも支持を広げるなど安定した戦いも上滑りを警戒。当選1回、島田区の古川、木村両氏は地元でし烈な票取り合戦を展開。初の選挙戦となる古川氏、昨年の補選で当選の木村氏ともに同地区から新人が立候補した影響は少なからずあり、地元を固めつつ他地区でどれだけ支持を広げられるかが鍵で票の掘り起こしに懸命だ。新人は出馬表明から1週間と出遅れとともに現職2人がいることもあり苦戦を強いられているものの独自の選挙運動を展開、巻き返しを図る。


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