全国優秀警察職員表彰を受けた宮本警部補(右)
警察庁長官が優秀な警察職員の功労をたたえる、全国優秀警察職員表彰(警察功労章)の受賞者が決まり、県下で唯一人、御坊署生活安全刑事課、組織犯罪対策係兼知能犯係長の宮本満弘警部補(54)=御坊市出身=が選ばれた。犯罪が複雑多様化するなかで、地道な捜査と時代の流れに対応しながら、数多くの事件を検挙に導いた。今年の受賞者は全国95人で、表彰制度が始まった昭和44年以降、県下では53人目となる。現役の御坊署員が受賞するのは平成28年以来6人目。警察庁長官表彰で現職警察官が受賞できる賞のうち第2位となる。表彰日は1日付。
同賞は、多年警察官として日夜職務に精励し、強い責任感と不断の努力で、警察の責務を遂行し多くの業績をあげ、治安維持に尽力したものに贈られる。
宮本警部補は、平成元年4月に県警察官を拝命。「悪い人には厳しく。弱きを助ける」を信条に、「強い警察」を志した。これまで約31年余りのうち、主に刑事畑で活躍し、薬物、暴力、知能犯など数多くの事件検挙等に功績を残した。勤務は本部、和歌山市内3署が中心、御坊署には平成26年4月から生活安全刑事で7年間勤務している。薬物事犯では大阪西成区や神戸市まで出向き、麻薬密売取引中の売人を数多く検挙。客足など密売の証拠を集めたあと、身柄を取り押さえる際には、逃亡や事故に気を付けつつ、逮捕のタイミングを伺うという。とても神経を使い、時間との勝負だという。
組織の若返りの影響で、経験不足が懸念されることについて「懇切丁寧な指導を心掛けている。常に意識改革をしなければならない。昔はこうだったでは後輩は育たない」と持論。
宮本警部補は、16日に県警の親家和仁本部長から表彰状の伝達を受け、17日に北島彰署長に受賞を報告。北島署長は「最高峰の賞。これまでやってきた捜査、仕事が認められた。大変素晴らしい。署員一同喜んでいる。今後も自分のことだけでなく、後輩の指導、育成にも頑張ってほしい」と栄誉をたたえた。
宮本警部補は「健康、体力を基盤に一生懸命やってきた。大変栄えある、立派で威厳のある賞をいただき、身の引き締まる思い。これからも賞に恥じないよう頑張りたい」と話した。
警察庁での表彰式は、新型コロナウイルスの影響で中止した。
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