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美浜町長選 籔内美和子さん初当選、県下初の女性首長誕生 〈2019年2月12日〉

2019年02月11日 00時30分00秒 | 記事

二人三脚で選挙戦を戦った夫・克彦さんと勝利を喜ぶ籔内さん


 任期満了(3月3日)に伴う美浜町長選は10日に投票、即日開票され、新人・籔内美和子さん(56)=浜ノ瀬、前町課長=が現職・森下誠史氏(63)=三尾、2期目=を511票の差で破り初当選。県下初の女性首長が誕生した。籔内陣営は前哨戦から勢いを持って動き、対抗候補に2期8年の現職の壁を感じながらも、女性目線を生かした町政変革を訴え、選挙戦に全力。町民は、そんなエネルギッシュな女性リーダーに新しい風を期待し、時期町政を託した。当日有権者数は6213人。投票率は79・24%で、投票総数は4923票(男2234・女2689)、うち無効80票だった。


私を信じてくれた皆さんの勝利
住民の声を聞き、開かれた町政を

 美浜町の歴史が変わった!涙で顔をくしゃくしゃにしながら籔内美和子さんは「ありがとう、ありがとう」の言葉を絞り出して支援者と抱き合った。告示1カ月前となった出馬表明以来、組織力がない中で、塩崎治後援会長らの支援を受けながら事務長を務めた夫・克彦さんと二人三脚で町内を歩き回ってきた。告示後も支援者らとそろいの赤色ジャンパーに身を包んで精力的に動き回り、一人ひとりの力を大きな支援の輪にして現職の厚い壁を破った県下初の女性首長誕生に事務所は歓喜に包まれた。
 出身地の和田西中地内事務所には、多くの支援者が集まった。出陣式同様に主婦らの姿が多く見られ、来賓が駆けつける現職とは対照的な姿に「町を変える一歩を踏み出そう」という町民の思いが表れていた。長女・彩希さん、次女・沙梨さんから花束を受けた籔内さんは「感慨無量で言葉が見つかりません。この勝利は、私を信用して大切な一票を投じてくれた皆さんの勝利です。美浜町の歴史を変えることが出来ました」と何度も頭を下げた。
 塩崎後援会長は「勝たせてもらいました!籔内美和子を男にしてくれました。色んな方に助けていただいたことに深く感謝したい。これからが大変な道、皆さん方の力が必要です。支援と協力をお願いします」と支持者らに感謝し、地元浜ノ瀬区の村岡茂区長や稲谷好且後援会副会長の掛け声で万歳三唱に包まれた。
 現職を相手に511票差をつける圧勝に「これほど差がつくと思っていなかったが、投票日前日に勝てるという感じがした。住民の皆さんの力の勝利です。私にかけてくれた皆さんの思い、期待に応えられるように頑張っていきたい」と話し、県下初の女性首長誕生には「県から全国へと、女性が政治の世界に飛び込んでいけるということを発信したい。若者や女性が政治に関心を持てるような働きがしたい」と話した。
 就任後は、スローガンにも挙げた住民の声をしっかり聞いて「強く 優しく 美しいまち美浜」の実現を目指すため、無駄を省いて必要な財源を確保して高校生までの医療費無料化などの公約に取り組むと話した。防災面では田井畑、上田井両地区の避難施設早期に実現し、「1人の犠牲者も出さない」体制づくり、お買い物サロンや高齢者の居場所づくり、「子育てする母親を応援」するを合言葉に新生児の聴覚検査、子どもの口腔ケア充実、女性らしさを生かしたトップセールス実行で「儲かる産業振興」などの実現を目指す。


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