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認知症支援の全国先進地、御坊市を海外(韓国)メディア取材 〈2018年5月24日〉

2018年05月24日 08時30分00秒 | 記事

韓国テレビチームが浜ノ宮サロンを取材


 認知症支援の全国先進地として高い評価を受けている御坊市の取り組みを取材するため、韓国テレビ取材チームが22日と23日に来坊した。地域デイケアサロンでの認知症サポーター養成講座や認知症本人を主役に据え、行政や事業者、地域が一体となった取り組みを取材、収録。海外メディアの取材を受けるのは初めてで市担当者は「海外から注目され、参考にしていただけるのはうれしい。今後も情報共有していければありがたい」と話した。

 御坊市を訪れたのは韓国KUKI健康TVの取材チーム。市民に正しい健康医学情報を伝えるケーブルテレビの健康専門チャンネルで、ほとんどの国民が加入しているという。韓国では日本同様に団塊の世代が高齢化を迎えつつあり、今後、認知症の人が増えると懸念されるが、一昔前の日本のように施設へ入所させるなど隠そうという風習が当たり前とのことで、これからは「認知症を社会全体で認め、理解し、取り組まなければいけない」と、韓国放送通信電波振興院(国の組織)の協賛を得て先進的な取り組みをしている日本を取材。
 取材先を探していた放送コーディネーターが、谷口泰之・市介護福祉課地域支援係長が出演して今年2月にNHKEテレで放送された「ハートネットTV」を見て、NHK厚生文化事業団の「認知症にやさしいまち大賞」を受賞した御坊市の取り組みに感激し、取材先に選んだ。22日は名田町上野の地域デイケアサロン「浜ノ宮サロン」を訪れ、日高博愛園職員が講師を務めた認知症サポーター養成講座を取材。その後、リバティ博愛を訪れ、認知症支援のシンボルとして国内外にPRしているスターチスの花カードづくりの様子などを取材した。
 23日は藤田町藤井の認知症対応型デイサービスあがら花まるを訪れ、高齢者の事故が大きな課題になる中、運転免許証の自主返納を促すのではなく、本人視点に立ち「車を運転しなくてもいい生活」に向けた取り組み事例などを取材。その後、市役所で認知症にやさしいまちづくり大賞を受賞した「ごぼう総活躍のまちづくりプロジェクト」の取り組みなどを聞いた。
 取材スタッフは、元気な高齢者がデイケアサロンで楽しんでいる様子や介護予防や健康づくりの一環で市民から歌詞を募集して制作した御坊版オリジナル体操「すてき体操GO!GO!GOBO!」にも関心を示すなど熱心に取材。対応した谷口係長は「御坊市の取り組みが海外メディアから注目され、取材していただいたのはうれしい。御坊の取り組みを紹介し、韓国でどのような反響があったかなどについても情報共有していければありがたい」と話した。
 24日から25日にかけては認知症医療の国内トップの研究機関・国立長寿医療センターや厚生労働省を取材するほか、北欧の福祉先進国でも取材し、今年秋ごろKUKI健康TVスペシャル「認知症とは?」を放送する。


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