黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ひとがた流し』北村薫(朝日新聞社)

2006-08-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
ベテラン女性アナウンサー・石川千波、有名写真家・日高類の妻・美々、作家・水沢牧子の3人は、40歳を過ぎてなお、近所に暮らし交流のある親友たち。
千波は独身を貫いており、家にいるのは猫のギンジローのみ、美々には前夫との間の娘・玲、牧子はバツイチで娘・さきがいる。
ある日、長年の目標であった、朝のニュースのメインキャスターの仕事が決まった千波。ところがその矢先、自分が重い病に侵されている事を知る。
そんな彼女の前にかつての後輩・鴨足屋良秋が現れ……。

視点を変えつつ、語られる人と人との繋がり。
中心となっているのは、一応千波ですが、病気についてあえて詳しくはふれずに、『涙』という言葉を使わずに……という、悲しみのみに流されない、抑制のきいた表現が、良い流れを形作っていると思います。

<06/8/26>


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