北アイルランドのベルファスト市に住む“ぼく”(=カーソン)には、趣味人の叔父・セレスティーンがおり、その娘である従姉妹のベレ二スと仲良し。
ある時、ベレ二スの誕生会に招かれたぼくは、叔父の書斎に掛けられた一枚の絵の前で、ベレニスと共に、シャムロックの模様をつけた携帯用嗅ぎタバコ入れの中の、タバコの煙を吸い込んだ。すると、2人はゆっくりと上昇し、絵の中の男女になった……その絵とは、ヤン・ファン・エイクの『アルノルフィーニ夫妻の肖像』。
その後、ベレニスは聖ディンプナ女学院に送られ、体調を崩したぼくはロヨラハウスという寄宿学校に行くことに。
そこでメーテルリンクという少年と知り合いになり……
あるきっかけで、世界からはぐれてしまった“ぼく”が自分が元いた世界を語る……という本筋に、色彩、聖人の逸話、『アルノルフィーニの夫妻の肖像』への考察、ドイル、チェスタトン等々いろんな薀蓄が盛り込まれ(むしろそちらのページ数の方が多い/笑)、多層的で立体的な世界が作り上げられています。
さながらシャムロック・ティーを吸ったかのように幻惑されるお話でした。
<09/2/28>
ある時、ベレ二スの誕生会に招かれたぼくは、叔父の書斎に掛けられた一枚の絵の前で、ベレニスと共に、シャムロックの模様をつけた携帯用嗅ぎタバコ入れの中の、タバコの煙を吸い込んだ。すると、2人はゆっくりと上昇し、絵の中の男女になった……その絵とは、ヤン・ファン・エイクの『アルノルフィーニ夫妻の肖像』。
その後、ベレニスは聖ディンプナ女学院に送られ、体調を崩したぼくはロヨラハウスという寄宿学校に行くことに。
そこでメーテルリンクという少年と知り合いになり……
あるきっかけで、世界からはぐれてしまった“ぼく”が自分が元いた世界を語る……という本筋に、色彩、聖人の逸話、『アルノルフィーニの夫妻の肖像』への考察、ドイル、チェスタトン等々いろんな薀蓄が盛り込まれ(むしろそちらのページ数の方が多い/笑)、多層的で立体的な世界が作り上げられています。
さながらシャムロック・ティーを吸ったかのように幻惑されるお話でした。
<09/2/28>
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