黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『№6 beyond』あさのあつこ(講談社)

2013-01-31 | 読了本(小説、エッセイ等)
具合が悪くなり倒れ込んでしまったイヌカシは、紫苑たちに助けをもとめて犬を走らせる。
その間、赤ん坊の頃、運良く爺さんに拾われ育てられた頃のこと。空家だと思って入り込み、使えそうな物を失敬しようとしたところで、ネズミに咎められたことなどを思い出す……“イヌカシの日々”、
森の民であるネズミたちを襲った災禍の合間をくぐり抜け、老婆に救われ生き延びたネズミ。
森のカミの御座所の跡につくられた№6は、カミの裁きを受けるだろうと語る老婆からの教えを受け、№6を、そしてその市民すべてを憎んできたネズミ。
しかし紫苑と出逢ったことでその心が揺らいでいた……“過去からの歌”、
№6崩壊から一年以上が過ぎた。
再建委員会が中心となり再建計画がすすめられ、紫苑はその十二人のメンバーの中で、最も若い人間であった。何があっても変わらないで欲しいと願ったネズミの言葉を、胸に刻みつつも、現実との狭間で思い悩む紫苑。
そんな中、母・火藍が力河とイヌカシを家に呼んで食事を共にし、つかの間楽しい時を過ごす。それは紫苑を心配する彼女の気遣いだった。
紫苑同様にメンバーである楊眠たちとの間に確執があり、なかなか事が思うように進まない……“紫苑の日々”
№6を去り、旅の途中にあるネズミは、紫苑とのエピソードを思い起こしていた。
そんなある日。彼の荷物を盗もうとした男を捕まえたネズミ。№6から来たのなら崩壊の話を聞きたいのだと言い訳する男。
そんな彼を追って、男たちがやってきた。彼はシオンと名乗っていて……“ネズミの日々”の4編収録。

シリーズ番外編。キャラクタたちの過去なども描きつつ、№6崩壊後の話など。
本編で崩壊してめでたしめでたし、かと思いきや、新たな問題の狭間で苦慮する紫苑。しかもネズミは側にいない…というのが切ない;(回想で、らぶらぶっぷりが描かれてるだけに)
何だか紫苑父まで登場してきて、どう考えても続きそうな気配なんですが……果たしてどうなるのか、このシリーズ。

<13/1/31>


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