黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『風に舞いあがるビニールシート』森絵都(文藝春秋)

2006-07-01 | 読了本(小説、エッセイ等)
人気店のオーナーパティシエ・ヒロミのわがままに振り回され、クリスマスイブにも関わらず、美濃焼の器を探す羽目になった秘書・弥生。天才的なお菓子作りの腕に心酔し、彼女についていた弥生だったが、その素行と性格は持て余し気味。一方、弥生にプロポーズしようとしているらしい恋人・高典からは、自分とヒロミのどちらを選ぶのかとの選択を迫られ……『器を探して』、
捨て犬を救うボランティア活動の為、スナックで働く恵利子。彼女が犬のボランティアにかける思いとは……『犬の散歩』、
大学の伝説上の人物であるニシナミユキ。大学の夜間部に通う社会人学生である裕介は、レポートの代筆の達人である彼女に代筆を頼もうと試みるが……『守護神』、
25年ぶりにその町を訪れた本島潔。かつてそこで仏像修復の修行をしていた彼は、ある事情からその道をあきらめ……『鐘の音』、
弱小出版社に勤める野田健一。その出版社で発行している通販情報誌に誇大広告があったとクレームがつき、問題の商品の販売元・アニマル玩具の石津直己と共に対処の為、出かけることに。しかし運転する健一の脇で、携帯で電話し続ける石津に年代の差を感じるが……『ジェネレーションX』、
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)で働く里佳。7年間夫婦であった元夫・エドがアフガニスタンで亡くなり3ヶ月。その中途半端な立場故に、複雑な思いを抱え、仕事にも身が入らない日々を送っていた。
そんなある日、エドがその命をかけて救った少女に出会ったという記者から話を聞き……『風に舞いあがるビニールシート』の6編収録の短編集。

くすっ、と微笑んでしまうものあり、考えさせられるものあり、いろいろ楽しめる短編集。
『器を探して』が、ちょっと微妙に意外な終わり方でした(笑)。

<06/7/1>


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